【感想】人形遣い

ライナー・レフラー, 酒寄進一 / 東京創元社
(14件のレビュー)

総合評価:

平均 3.7
3
2
6
0
0

ブクログレビュー

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  • じゅう

    じゅう

    ドイツの作家「ライナー・レフラー」の長篇ミステリ作品『人形遣い (事件分析官アーベル&クリスト)(原題:Blutsommer)』を読みました。
    「フォルカー・クッチャー」の作品に続き、ドイツミステリです。

    -----story-------------
    有能だが変わり者の事件分析官「アーベル」と彼の助手となった、有能な女性刑事「ハンナ」は、解体され、内臓を抜かれた死体が次々と見つかるという猟奇的な連続殺人事件の真相に挑む。
    自ら「人形遣い」と名乗る犯人の正体とは?
    死体と2人だけになって、その声を聞くという変わり者の分析官「アーベル」と、彼に反発しながらも、貪欲に学び取りたいという姿勢を見せる「ハンナ」の2人が、探り出す真相の悲しくも恐ろしい真相とは?
    訳者あとがき=「酒寄進一」
    -----------------------

    有能だが変わり者の事件分析官「マルティン・アーベル」と、彼の助手となった女性事件分析官「ハンナ・クリスト」を主人公としたシリーズの第1作… 「ライナー・レフラー」のデビュー作です。


    ケルンで起きた連続猟奇殺人事件の被害者はいずれも腕や脚などの体の一部や内臓が失われていたため〈解体屋〉事件と名づけられた… 捜査本部に呼ばれたのは、伝説的事件分析官「マルティン・アーベル」と若き女性分析官「ハンナ・クリスト」のふたり、、、

    「アーベル」は変わり者だが、きわめて有能、その分析手法は独特だった… まず遺体とふたりきりになり、遺体の声を聞くことから始めるのだ。

    「クリスト」は戸惑い反発しながらも貪欲にすべてを学び取ろうとする… それぞれ心に傷を負った二人に相対する「人形遣い」と名乗る連続殺人犯とは何者か!?


    殺害方法や殺害した死体の処理方法が惨酷で凄惨… 嫌悪感が強い部分は想像力を封印して読み進めました、、、

    それを除けば、警察小説… プロファイラー(犯罪心理分析官)物としては愉しめる作品でしたね(ドイツでは事件分析官という役割で、プロファイリングだけでなく、事件捜査にも関わるようですが…)。

    巧くミスリードさせられる展開も良かったですね… 面白かったですね、、、

      解体屋 = 人形遣い = 虐待されていた少年 = 解剖医

    と思い込んじゃいました… まさか「マース主席警部」が、捜査上の大きな過ちをひとつではなく、ふたつ犯していたとはね。

    原作は続篇も刊行されているようですが邦訳されていないようなので残念… いつか邦訳してほしいですね。
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    投稿日:2024.01.04

  • winder

    winder

    面白かった。犯人、怖すぎ。人形遣いの犠牲者にはなりたくない!アーベルの心が壊れちゃうんじゃないのとハラハラしたけど、まさかのロマンス。幸せになって欲しいなぁ。

    投稿日:2018.12.25

  • wordworm

    wordworm

    このレビューはネタバレを含みます

    別シリーズの1作目と勘違いして購入したのだけど、これがラッキーなことに、かなり面白かったのだ。
    サイコもいいとこな猟奇殺人モノなのはアレだけど、アーベルとハンナのやりとりも含めて、何度も息を呑む展開に唸らせられた。
    ちょっとリンカーン・ライムシリーズの2人を思い出させられたかな。
    正直、ミステリー自体というより、この2人の今後が気になって、これからも読みたいと思ったよ。

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    投稿日:2018.11.18

  • めえこ

    めえこ

    久しぶりの創元推理文庫。400頁超の推理小説を久しぶりに読んだので、最初は目の動きと認知に要する時間??にだいぶギャップがあって疲れました。。。
    読めてた筈の早さで目を動かしてたら、全然目が文字を拾えてなくて前の文章に戻る、みたいな。何か名称があるのかな、あれ。

    読んでから大分日が経ってしまったので、感想というより取り留めのなくなってしまった雑感を以下に。

    ドイツの新人ミステリ作家。
    連続猟奇殺人。
    遺体の声を聞くことができる変わり者のホームズ(ベテラン分析官)と、彼に反発しながら成長していく優秀なワトソン(新人)。

    うーん、ミステリスキーのキラーワードてんこ盛りですね。ごちそうさまです!

    ただ、残念なことに、本作に関しては誉田哲也のストロベリーナイトを読んでる時に経験したことを再体験してしまいました。

    犯人が登場した瞬間に、「あ、こいつホシだな」って分かっちゃうやつ(悲)。

    犯人が出てきたページをドッグイヤーして、後のページは伏線回収のために読み進めました。この人物が犯人ではないという描写がどこかで出てくるんじゃないか、大ドンデン返しがあるんじゃないか、、、、そう思いながら、ヒロインを窮地に陥れる犯人が姿を現した時、安堵とも失望とも取れる溜息が出たのでした。やっぱお前かーい!って(笑)。

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    投稿日:2018.06.27

  • usadon2162

    usadon2162

    ハンナの怒りのスイッチがどこにあるのかわからない。えっ⁉ここ、怒るとこですか?みたいな…。怒りの導火線短すぎるやろw プライドのたけー女だな。
    アーベル元妻のリザの方が同性から見てもぜーったい、いいよ。しかし悲しいかな、元さやに戻ることはもう不可能なようで…。アーベル、逃した魚はあんたが思う以上にでかかったぞよ。

    犯人の持ってる人形が、表紙の絵の人形と、全然違うんですけど。そっち系の人形だったとは…。表紙の絵、まぎらわしいのと妄想のじゃまです。

    犯人のグロさは悪くはないが、同じドイツ人作家ネレ・ノイハウスの刑事オリヴァー&ピア・シリーズのほうが全然好きだな。
    続きを読む

    投稿日:2017.04.03

  • 朧月夜

    朧月夜

    初ドイツミステリー。途中で犯人は分かった それに付随する嫌なエピソードも想像通り。ただそのまま終わらず二転三転するのだが..犯人の背景・動機?は最近ではありきたりで 先日読んだ「アレックス」「イレーヌ」に比べると深みやじんわり心に入り込んでくる怖さは感じられなかった。主人公二人が心を交わすのが唐突で 心境の変化が??って感じだった。続編も出版されているらしが それならばもっとゆっくり二人の関係を育てて欲しかったな。でも途中で飽きず一気に読める面白さはあったw続きを読む

    投稿日:2016.08.28

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