福本和也 / 光文社文庫 (1件のレビュー)
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meta80188
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福本和也は小学生の頃から「ちかいの魔球」「黒い秘密兵器」などの漫画原作者及び「宇宙少年ソラン」の脚本家として名前は知っており、航空関係に強いミステリ作家であることも耳にしていたが これまで読んだことはなかった。 この作品名も昔から記憶にあるので、当時はそこそこ売れた本なのかもしれない。どこで見たのか覚えていないが、これも航空ものが得意な漫画家 御厨さと美 のエッセイ風漫画みたいなので この作品を 福本氏 ちょっと許せないなあ・・・ と書いてあったのを読んだ記憶もある。許せない理由も書いてあったはずだが覚えていない。トリックに難があったのか 作中で引用している航空知識に間違いがあったのか? 中島河太郎氏のあとがきによれば 著者は戦時は飛行兵長であり、戦後も日大の航空部や赤十字で操縦桿を握り続けた現役のパイロットでもあったらしい。そう聞けば複数の登場人物が小型機を操縦するのは当然か。当事の羽田空港のバックヤードや、導入されたばかりであったろうジャンボ機の構造やメンテナンスについての描写は、部外者が関係者以外立ち入り禁止のエリアを案内してもらっているような楽しさがある。 事件を追うのは漫画の原作もこなす航空工学出身の週刊誌記者で、著者の経歴と重なる。事件関係者には漫画家がおり、当事の漫画雑誌出版会の裏事情らしきものも語られる。白土三平とさいとうたかおは実名で紹介されている。おそらく宇宙少年ソランの内幕であろう事にもちょっと触れられている。 漫画雑誌やテレビアニメの創成期を知る著者であるから、ここには書かれていない生々しい話をたくさん知っていたのだろう。とても気の毒な漫画編集者が出てくるが、実在のモデルがいたように感じる。 読者サービスっぽいお色気シーンもあるが、当時はともかく今読むと余分だったように思える。航空関係や漫画業界の描写の緻密さに比べて、そうしたシーンの描写がいかにも嘘っぽい。 航空知識は無いのでトリックというか手口の妥当性は判断できないが これを作中にあるよう実行するのは かなり大変かも。 自分としては知らない世界を覗かせてくれた感じで わりと楽しめた。
投稿日:2013.03.19
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