【感想】またやぶけの夕焼け

高野秀行 / 集英社文庫
(10件のレビュー)

総合評価:

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ブクログレビュー

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  • カツ丼食べたいマン

    カツ丼食べたいマン

    表紙の先頭にいる少年の名は"カッチャン"、これはカッチャン軍団の冒険(遊び)の記録。幼少期をカッチャンと呼ばれて過ごした私はどうしたって自分の当時を重ねてしまう。贔屓目もあるだろうが面白い。少年時代は、宝物だ。続きを読む

    投稿日:2022.05.15

  • fishbowl

    fishbowl

    「青春」というよりも「幼少」。高野さんの八王子で過ごした少年時代の物語です。小学5年生の男子を50歳の男性に置き換えれば、この頃の心のまま、今もドブ川の源流ならぬ、アマゾンの源流を冒険しているのだなあと理解できます。昭和の小学生の面影も感じられる、笑いにあふれたノスタルジックな作品でした。続きを読む

    投稿日:2021.01.28

  • saga-ref

    saga-ref

    著者の現時点で発行されている文庫本は読破した模様。故船戸与一氏の宿題だった小説を著した著者の思いはいかばかりか。少年小説というのは良く考えると難しいものだと思うが、主人公・阪野ヒデユキ君はそのまま高野氏を反映させているように感じた。永遠の少年ってことでどうでしょう? 自分も著者と同級なので、時代背景が目に浮かんでくる。近所には小学年代の子どもが多く、学年を超えて遊んでいたっけ。そして、リーダー格の6年生が卒業するのを淋しく見送ったのを思い出す。続きを読む

    投稿日:2017.08.20

  • ありんこゆういち

    ありんこゆういち

    内容(「BOOK」データベースより)
    探検冒険、野球にプロレス、虫捕り、火遊び、秘密基地…。遊びは遊びじゃねえんだ!?70年代少年小説の傑作。

    小学生の時は空き地やどぶ、林や工事現場ですら冒険の対象でした。毎日何かしらろくでもない遊びをしていたけれど、それがとても楽しかった。丁度ファミコン黎明期の子供なのでゲームにも狂っていましたが、虫取りや魚釣りにも夢中でした。
    この本は主人公が「かっちゃん」というちょっと勝手で変わり者だけれども、全力投球で遊ぶ1歳上の友人に心酔して毎日遊んで遊んで遊んで遊びつくす物語です。虫取りの話しと、ゴルフを勝手にアレンジして新たな遊びを開発するくだりは自分にも覚えが有って懐かしく思いました。
    そして小学校6年になると小学生でなくなる不安ありました。制服を着てというのが憧れつつも窮屈になりそうな漠然とした怖さを感じていました。
    高野秀行さんの子供の頃の原点を見たような気がしました。
    続きを読む

    投稿日:2017.08.14

  • Kazuko Ohta

    Kazuko Ohta

    大好きなノンフィクション作家、高野秀行が、何をとち狂ったか、児童文学なんて書いている。要らんことに手を出さずに、今までどおり辺境作家としてノンフィクションを書いてりゃいいのにと思いつつも無視できずに手に取りました。そうしたら、まるっきりのフィクションというわけではなく、自分の子ども時代を基に描いた小説の模様。

    舞台は1970年代。主人公のヒデユキは八王子の小学校に通う4年生。近所に住む兄貴分のカッチャンをはじめとする仲間と過ごす日々。草野球、探検、プロレスごっこ、秘密基地、クワガタ捕り、粘土遊び、化石探し、ゴルフコースづくり。同級生にちょっと気になる子がいたり、思いもよらぬ子から告白されたり。同じ時代に小学生であった人ならば、ノスタルジーを感じることでしょう。いつだって、遊ぶことに真剣だったあの頃。

    いい本ではありますが、高野氏の他作品と比べればイマイチと言わざるを得ません。『ワセダ三畳青春記』の楽しさと切なさには到底及ばず、やはり児童文学はその道の人にまかせてほしい。たぶん、子ども時代が懐かしくてこれを書いたのだと思われますから、これ以上色気は出さないことを望みます。
    続きを読む

    投稿日:2017.04.26

  • わかな

    わかな

    少年時代の冒険、独自のルールで遊んだあの頃を思い出す一冊。なんでそんなことをそんな詳しく書くのか、というような感じで話は進み、大人にはわからないはずの感性が、大人であるはずの自分をくすぐる。こうゆう遊び心を持っていたいし、それをいまの視点なしに一冊ぶち抜きで語れるヒデはすごい。副隊長を自称していたが、軍団においての歴史を世に残す大事な大事な書記長であった。読ませる力とはこうゆうこと。続きを読む

    投稿日:2017.01.07

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