くちぬい

坂東眞砂子 / 集英社文庫
(7件のレビュー)

総合評価:

平均 3.2
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  • 田舎暮らしは怖いです…

    あ~地味ぃ~にドキドキした。
    この作品、僕自身が現在進行形として
    体験していることに近いです。
    まぁさすがに、この話しの内容にまでは
    エスカレートしてないですけどねぇ。
    だから自分の実体験と重ねて読んじゃって、
    怖いの何のって…。
    「まさか、うちもヤラレとるかも?」とか
    思っちゃって。
    一瞬ラストは、夫婦も狂った老人たちの仲間に
    なって、口を縫うのか?と思ったけど、あんな
    ことになったのねぇ~!
    都会に住むのも大変だけど、田舎に住むのも
    想定外のことが多いです。
    あとがきにも書いてあるけど田舎の村八分は
    怖い!
    地味な怖さが尾を引く本でした。
    思ったより好みだった。

    ※田舎暮らしを夢見ている皆様、もう一度
     よく検討するか、徹底的に住もうとする
     場所周辺の風習や、習慣、人物相関を
     調べてからの方がいいです。
     と、言っても普通じゃ調べられないけど(+o+)
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    投稿日:2015.11.11

  • 田舎暮らしにはあこがれますが・・・

    定年になったら、田舎でゆっくり暮らしたいと誰でも思っているのですが、そんないい加減な気持ちで田舎暮らしをするととんでもないということを教えてくれるような、そんなサスペンスですね。
    ちょっと物足りないような展開もありますが、ついつい先に読み進めたくなる小説です。続きを読む

    投稿日:2015.10.18

ブクログレビュー

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  • yoshinar

    yoshinar

    高知のひなびた穏やかな田舎の集落の人々に巣食う狂気。著者自身が村八分になった体験をもとにした恐ろしい小説。田舎の社会が実は和やかなものでなく因習に捕らわれていたり互いに見張り合うような窮屈さを備えたものだということはよく言われもすることだし、都会を好む地方出身者がよく言うこと。そうしたムラ社会の恐ろしさを描いている。
    くさいものにふたをするかのように思考することをやめ、真実を知ろうとせず今日だけのもろい安定と異なる軌道外の言動をたたく世間というものの圧力が日本全体に満ちていると思う。著者の言うとおり、それは過疎や限界集落のような末端こそ濃縮して現れるものかもしれないが、一方で都会の駅や電車内で聞く過剰なまでのマナー順守を呼びかける放送とかも窮屈でおそろしい世間を予感させる。
    そういう意味で日本というムラ社会の異常さを指摘する物語として読んでいったのだが、最後には因習をいいように解釈し利用している村人たちの非が露わになるかと思いきや、最後の最後で著者らしい……というか小説らしい皮肉な展開で終わるのが、らしいなと思いながらもちょっと悔しい。
    続きを読む

    投稿日:2018.10.15

  • Kazuko Ohta

    Kazuko Ohta

    「口縫い」と聞いてすぐに思い出すのは、私の棺桶に入れてほしいほど好きな、珠玉の小説『猫を抱いて象と泳ぐ』。しかしこの『くちぬい』は絶対に入れてほしくない(笑)。

    夫の強い希望で東京から高知の過疎村・白縫集落に移住した夫婦。定年まで美術教師を務めた夫・竣亮は、ここで趣味の陶芸に打ち込めると大喜び。最初は移住に反対していた妻・麻由子も、震災に遭って放射能汚染の不安を感じてからは賛成に転じる。老人ばかりの住民はみな善人に見えたが、竣亮が陶芸用の窯をつくった場所に文句をつけられる。自分の敷地内に何をつくろうが勝手だろうと竣亮は反発。以来、嫌がらせを受けるようになり……。

    著者自身が過疎村に移住していじめを受けたとの話が、文庫版のあとがきに特別収録されています。その経験に着想を得た物語。いろいろと問題発言の見受けられる著者ながら、移住話には同情する部分もあるかと思われますが、この物語の主人公夫婦にはなぜだかまったく共感できません。何も悪いことをしていないといえばしていないけれど、なんとなく鼻につく。そこでハタと気づく、村でのいじめって、結局こういう「鼻につく」感覚から始まってしまうのだろうかと。自分はいじめる側には決して回らないと思うのに、こういうことを考えてしまうおのれが嫌です。

    村人たちの狂気にさらされ、狂っていくことを認識せずに狂ってゆく転入者。まともな感覚を持つわずかな人も、この村では生きられない。フィクションではあるけれど、過疎村について考えさせられます。住民たちが村の活性化を本当に望むなら、村意識の改革は必要なのでしょう。しかし望ましい人ばかりが転入してきてくれるわけではないというジレンマ。

    ものすごく後味の悪い作品。著者が移住した村への恨みも込めて書かれた物語のような気もします。他界後半年であとがきをつけて文庫化出版されているから、余計に怨念がこもっているようで、怖い。
    続きを読む

    投稿日:2017.10.23

  • もんぷち

    もんぷち

    震災後に放射能から逃れるために山間部の村に移住した夫婦が体験する陰湿な苛め。読了感は良くないが、同時収録のエッセイでこれは実話に基づいて書かれた話だというのが一番ぞわぞわした。

    投稿日:2016.05.13

  • elycath

    elycath

    思いもよらない結末に驚いた。

    読み進めている間は閉鎖的な集落の人々の陰湿な仕業に腹が立ったが、もし自分が集落の人々だったとしたら同じように余所者の事を胡散臭く目障りに思った事だろう。昔から長くそこに住む集落の人々の余所者を仲間に入れまいとする行い、誰かを集団で差別・村八分する行為、こういった事は人間が誰しも持っている感情がさせているものなのではないか。続きを読む

    投稿日:2016.01.04

  • ranchie

    ranchie

    後味の悪い小説だった。こんな情報社会になっても、地方のどかかにはまだまだ風習?悪習が残ってるかも。田舎は閉鎖的って所は今だにあるよな。余所者に対しての目は厳しい。他人に無関心な都会と、帰ってくる時間まで全部噂になるような田舎どっちがいい?私はどっちも経験してるけど、まだ、玉柏は開けた田舎だな。
    昔の人が自分達に都合の良いようにつくった掟を神様と結びつけて神聖化する。この小説の中でどこまでが村人達の仕業か神様の罰かわからない所が面白い。坂東眞砂子さん、亡くなられてしまい、残念です。
    続きを読む

    投稿日:2014.06.19

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