【感想】襲名犯

竹吉優輔 / 講談社文庫
(12件のレビュー)

総合評価:

平均 2.9
0
1
7
2
0
  • もっと怖さを求ム…。

    襲名犯というタイトルからしてもっと別の内容を想像していました。
    連続殺人鬼の死刑執行から14年後、模倣犯による殺人が始まり、当時ブージャムと呼ばれていた殺人鬼を名乗る犯人の血塗りのメッセージが現場に…

    これだけ読むと結構ゾクゾクする内容なのですが、「あれ~?ちっとも怖くない~。おかしいな…。」

    なんでかな?と思ったら、連続殺人犯だった人が神格化されるような人物ではないからなのかな~と。
    それに、襲名犯が勝手に自分で襲名しちゃってるところに違和感があったかな~。イカれてて痛い…。

    また、事件の中心人物の南條仁が荒波にもまれてクルクル回っている1枚の木の葉のようで本当に気の毒でした。あと、主役らしくないんだよな~。弱々しくて頼りなげで。ウジウジ悩んでばかりいて、それに付き合うのに疲れてしまいました。

    襲名犯はミスリードされるように伏線が張られていましたが、ちょっとお粗末だったかな。見破れちゃったし。ごめんなさい、ちょっと辛口★2で…。
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    投稿日:2016.09.02

ブクログレビュー

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  • ウサメア

    ウサメア

    このレビューはネタバレを含みます

    作者自身が図書館員ということで、職務について知らなかったことを色々知ることができた。
    図書館と事件のつながりもあるのだが、薄く感じてしまった。
    なにかと全体的に薄い。
    なにかによって導き出されるわけでもなく語られるのみの、原因となるシリアルキラーの過去なども、内容の悲惨さのわりにフワッとしている。
    しかし、このフワッとが狙いなら、なかなかの作品だと思う。
    意味深に見えるシリアルキラーにつけられた不条理な詩に登場する怪物の名前。
    テレビの文化人が名付けたブージャムという名をシリアルキラー自身はなんであるかも知らなかった。
    勝手にシリアルキラーを神格化する人々。
    彼等は自分こそが1番の理解者だと思っている。
    なんて現実感のなさだろう。
    なのに、彼等は、そんなフワッとしたことに人生をかけている。
    その情熱を違うことにかければ、立派な人に・・・なれるかどうかわかんないような人ばっかりだけど。
    信奉者たちの勝手な思惑とは1mmも合致することなく、シリアルキラー当人が求めていたのは、普通の感情を教えてくれる人だった。
    シリアルキラーからみれば輝く天使だが、一般的には育成環境のせいで少しだけ大人びた考え方の普通の少年だ。
    その普通が、一番難しく得がたいのかも知れないが、だいたいの人はそうとは思わない。
    そして、フワッとした設定でしかないとは思いもせず、非日常を求める。

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    投稿日:2022.05.06

  • ユウリさん

    ユウリさん

    このレビューはネタバレを含みます

    ブージャムが如何に美しい青年であったか、その容姿に想像を掻き立てられる。若い時、無精髭の時、きっと、どちらでも退廃的で胡乱な空気を漂わせていたのだと思う。ビジュアルを想像すると、このシリアルキラーに心酔した人の気持ちが少しだけわかるかもしれない。指が長くて血管が浮いている手でタバコを吸ってほしい。
    肝心の中身は叙述トリック?にしては、早い段階で真犯人がわかりやすかったが、アレはわざとなのか?

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    投稿日:2020.09.12

  • tzremk

    tzremk

    このレビューはネタバレを含みます

    時間を掛け過ぎて読んだ自分が悪いのだが、叙述が叙述になってなくて、犯人が判明しても、「ま、そりゃそうだよね、その人しか該当しないよね。」となってしまった…。

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    投稿日:2020.08.25

  • ちてこ

    ちてこ

    このレビューはネタバレを含みます

    襲名犯/武吉優輔:第59回大賞受賞。2013年。
    連続猟奇殺人犯の回想と死刑から始まる。弁護士に勧められ。獄中で3回結婚したとか、今までの殺人とか。彼を崇拝する者もいる。ブージャムと呼ばれる。
    図書館で働く男。双子だったが兄は養子に出され、前述の殺人犯の手にかかって殺される。またそれがきっかけで殺人犯は逮捕されている。養子先に養子に出された弟。兄の代わりを求められ、当然できず。
    殺人犯も図書館員も闇をかかえ、思考が難しい。選評はあまり良くないのだけれど、第二のブージャムは誰なのか、わくわくしながら読み進めたよ。

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    投稿日:2019.01.02

  • sota

    sota

    ー 「あるべき形を取り出していただけなんだ」
    「あるべき形?」
    「上手く言えないんだ。ごめんな」 ー

    シリアルキラーものなのに、その周りの人々、その街に住む人々の気持ちを描こうとしていて、不思議なテイストに。
    警察小説に寄せようとして、少し中途半端な感じになってしまったのが残念だけど、伏線の回収もしっかりできていて面白かった。
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    投稿日:2018.12.07

  • memo

    memo

    一気に読みほした/ 「形」とはなんなのか、奇妙の謎が気になってぐいぐいと読み進めた/ しかし犯人の想像は容易だ/ わりと前半で疑いの情報を出したり、普通のミステリなら伏せられそうな情報を出したり工夫は見られる/ が、やはり容易に想像はついた/ 最後のあがきで目線を逸らすが、それでも他にいないだろうと/ この手の根暗葛藤系主人公の系譜はもういいんじゃないだろうか/ 乱歩賞系ミステリはこればっか/ 主人公みんな鬱病/続きを読む

    投稿日:2018.10.08

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