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山田順 / 文春新書 (2件のレビュー)
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総合評価:
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reinou
このレビューはネタバレを含みます
2015年刊。◆日本はアベノミクスによる円安傾向が顕著だが、基軸通貨ドル高とセットでもある。この急激な円安傾向の日本の経済を世界から見た場合、どう映るか。株価2万円台の回復を手放しで礼賛できるか。著者はドル頭で日本経済の実相を検討する意味を解説し、著者なりの数値・資料分析で日本経済を診断。◆その帰結は①ドル建てでの株価上昇も、円建てほどではない。②ドル建ての株価指数リターンはTOPIXも日経平均もマイナス。③鉱工業指数の上昇ないままの株価上昇はバブルの臭い。④土地等のストックはドル建てでは当然下落。 ⑤アベノミクス開始前から経済回復の兆候有りだが、消費税増税でポシャる。⑥実質賃金の下落傾向に変わりなし、等々。◆ドル建て分析の必要は納得だが、それ以外の経済統計と数値分析は判断の手に余る。なので、アベノミクス支持者は、論点のすり替えはせずに本書への反論をしてほしいなぁ。◇円安は資源高を招来する以上、円安メリットは国内産業には及ばず、輸出産業のみに妥当。ところが、そんな中、トヨタは兎も角、家電メーカー・自動車メーカーでも企業毎の濃淡が顕著なので、マクロ面からみて全体で良くなっているのか?、とも。 ◇かつ貿易赤字拡大⇒経常収支悪化だし。◇人口、特に生産人口の推移に依るGDP減も当然の帰結。◆なお、著者の言う、米ドル基軸通貨の意味、日本の米国債購入による、貿易収支黒字分の米への還流の問題は、80年代~今も変わらず。なぜ、国は米国債ではなく金の蓄積を目指さないか判らん??なぁ。◆沖縄返還関連の通貨問題は新奇。◆資産フライトに対する出国税を著者は批判。が「タックス・ヘイブン」の記述内容との比較から、この見解は是とし難い。なお、英シティがオフショア取引の窓口化=中の該取引への関与大=中が軸のAIIBに英参加
投稿日:2017.01.24
kkita
あまりの内容のなさに驚いた。 ドルで見ることは大切とは思うが、だからと言って円安のために日本の経済規模が小さくなっている=経済衰退になっているとはあまりに乱暴な話。 では数年前の円高がどれだけよかった…というのだろうか。 著者の自己流の解釈でおそらく経済の専門家には相手にされないようなレベルの本。 続きを読む
投稿日:2015.10.26
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