【感想】どのような教育が「よい」教育か

苫野一徳 / 講談社選書メチエ
(15件のレビュー)

総合評価:

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ブクログレビュー

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  • Sae

    Sae

    何度も読み返したい本。哲学的背景も交えながら、教育の理論と実践の両輪について考えることができて、とても学びの多い本だった。

    何を”よい”教育とするかは、すごくチャレンジングな問いだと思う。それに対して、さまざまな考え方を提示しながら、現象学的アプローチから向き合おうとする筆者の姿勢もまた参考にできる点が多かった。

    苫野先生が説く「自由の相互承認」のあり方がどのように社会のなかで実現されるのか。言い換えれば人間としての愛のようなものなのだろうけど、まずは人と自分、人と人を比べないこと、先入観でジャッジしないことが大事なのかなと感じた。
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    投稿日:2021.06.05

  • kayohiko

    kayohiko

    どんな問いには正解がなく(正解をめぐって議論しても意味がなく)、どんな問いなら答えうるかという視点で話がすすんでいくので、すっきりした。自分の体験を一般化してしまうことなく、また相対主義で止まってしまうのでもなく、教育についての話を前にどう進めるか、というのはとても興味深かった。結論として、よい教育とは、社会における「自由の相互承認」を、より実質化できる教育であるとのこと。

    個々人の自由、そしてそのための「自由の相互承認」を最終目標にするという視点は確かに反論のしようがない気がする。(個人的な感覚としてはとても賛成)
    専門家たちの間ではこのあとどう議論が進んだんだろうということも気になった。
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    投稿日:2020.02.15

  • おに先生

    おに先生

    「教育の力」を読み、著者の苫野先生に興味を持って読んだ本。

    教育とは何か
    私たちはどのような生を欲するか
    「よい」社会とは
    「よい」教育とは

    丁寧に、歴史から、人間の欲望から解き明かしていきます。 
    読むには時間と体力が必要ですが、濃密な時間を過ごすことができると思います。
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    投稿日:2019.12.30

  • 小豆雲

    小豆雲

    【図書館本】自由の相互承認、それを支える教養。やっぱ、平等より自由だよなということ。平等に焦点あてると、貧困問題になって、意見対立生まれるから。

    投稿日:2017.06.10

  • ghostrider

    ghostrider

    現象学的視点でよい教育について論じる。相対主義のpitfallに落ちないために,相互に自由に生きていくことを了解する社会の一般意志と一般福祉の実現を規範として捉える。前半は主張の学術的根拠について,後半はよい教育,よい教師についての具体的な考え。より実践的なことについては続編の「教育の力」に続く。続きを読む

    投稿日:2014.12.10

  • かたこりえ

    かたこりえ

    人は自由のために生きる。
    でもその自由とは何でも好き勝手にすることではない。
    そういった行いはむしろ自分を苦しめる。
    自由とは制約がある中で自分がやりたいことを
    やりたいようにいきていると感じることである。
    自由のためには教養と知識が必要。
    生きるための教養とは学習とルール感覚である。

    子どもはそういうことで自由な存在ではない。
    自由を得られるための教育が良い教育である。

    なるひど。

    いちいち哲学者っぽい固い言い回しがきになるがそれを除けば的を得たすっきり感がある。
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    投稿日:2013.10.10

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