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萩野貞樹 / 幻冬舎新書 (11件のレビュー)
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総合評価:
Hachiro
4
美しい大和ことばに思ひをはせる
全文が「旧かなづかひ」で書かれています。でも、読み始めると違和感なく普通に読めます。というか歴史的仮名遣を心地よく感じました。 文章として記述するのに使うものであって、読むときは口語として普段私たち…が使う音で読めばいいのですね。英語などでも単語の綴りと現代の発音は違いますがそれが普通であり、もし現代の発音にスペルを合わせてしまったら、記された文章の意味をとらえにくくなってしまう。「現代かなづかい」は日本語でそれをしてしまったのかもしれません。 書籍全体の三分の一ほどある最初の章は特に面白く読みました。日記やメールなど普段から「旧かなづかひ」で文章を書いてみましょう。というような内容ですが、生まれたときから現代仮名遣いの時代を生きてきた私にはなかなかそこまではできない。でも読むことに関しては「旧かなづかひ」で書かれた文章を読んでみたいと思いました。少なくとも日本の終戦以前の文芸作品は、現代文に書き変えたものではなく作者が書いた原文のままで味わいたいものだと思います。紙の本だと採算的に難しいかもしれないけど電子書籍でそういう本も出してほしいなあ。出版社さん是非お願いします。漢字も旧字体のままで表記するとなるとルビも振ってほしいし大変かな。端末の制限で表示しにくい漢字までは無理でも仮名遣いは原文のままとかがいいかも。 著者による戦後の国語政策批判については、言いたいことはわかるのですがそこまでムキにならなくても、とも。まあ、私自身の歴史的仮名遣への認識はだいぶ変わりましたし、面白い本でした。続きを読む
投稿日:2016.12.03
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aban
旧かなをおさらいするのに良さそうだと思って読み始めたけれど、著者の主張が思いのほか強い。純粋に旧かなを学びたいのに饒舌な著者の旧かな主張に息つく間もなく、うんざりしてしまった。攻撃的な言葉の連続に精神…を削られていくような。 新書なので学習部分に絞ると成り立たないのかもしれない。脱線歓迎の人には向いているけれど、そうでない場合は学習参考書のようなものが良いのだなーと、気付かされた。続きを読む
投稿日:2021.01.05
kofsan
旧かなづかひの方が、合理的で、意味がよくわかるので、旧かなづかいひに戻そうという内容。ちょいと無理があるね。
投稿日:2019.05.21
愛と幻想
歴史的仮名遣いから現代仮名遣いへの変遷にも触れている。読むのに役立てばと思って読んだけど手こずった。ひとつには現代仮名遣いに対する不信があり、なるほど著者の言わんとすることはわかるんだけど、毎回、現か…なはこうで、ここがダメでっていうディスりとセットに。そういう仮名遣いの歴史みたいなのが半分くらいを占めてて微妙な感じだった。活用の理屈みたいなのも書いてあるんだけど真剣に書くつもりで読んでなかったのもあり読み進めるの大変だった。親切にルビを振りまくってある旧仮名遣いの本を読むのが一番かもしれない。旧漢字に関してもそうかな。旧仮名遣いで書く気になって読んだなら、要点は結構書いていたのかなとは思う。とはいえ、戦後の仮名遣いの攻防史みたいなのが印象に残るテキストだった。続きを読む
投稿日:2017.12.18
そーかい
谷崎や中島敦の文章を文語で読めるかどうかで、けっこう世界が変わります。それはたとえば、『史記』を味気ない口語訳で読むか歯応えのある訓し文で読むかのちがいと似ています。 自分が生きている時代よりむかし…の文章に接する歓びを知ってしまったなら、できるだけとうじのままの文を味わうのが理想的。戦後の断絶の最たるものは、漢字制限と旧かなの廃止なのかもしれません。これからの世代は、むずかしい議論など無視して、戦前の文章をそのまま味わいたいと素朴に感じる人が増えるはずです。 軽妙に綴られた手軽な新書なので、気軽に旧かなの世界へ飛び込みましょう。金田一京助と福田恆存のどちらが人間として真面目だったか、瞭然だと思います。続きを読む
投稿日:2014.11.22
abareguma
私が歴史的仮名遣ひによって文章を書いてみようと思ったきっかけになる本。なぜ歴史的仮名遣ひが日本語の正統なのか、驚くべき文学作品の改竄の実態、国語を壊さうとした人たち、などの内容が分かりやすく書かれてゐ…る。日本語を愛する人必携の書。続きを読む
投稿日:2014.01.13
polyhedron
旧仮名は素晴らしい,現代日本語も是非とも旧仮名で書くべしという珍奇な主張。戦後のドサクサで表音的な現代仮名遣いが導入されたのは確かだが,すでに定着して久しいわけで,まったく現実的でない。 国語の歴…史については前々から興味があったし,気持ちは分かるのだが,随分と言い方が下品だ。歴史的に「正しい」旧仮名遣いが圧倒的に優れているとして,現代仮名遣いはまるでダメ,あんなので「美しい日本語」を書くことはできない,みたいに口をきわめて罵る始末。 新仮名にされた『山月記』は「ただただ醜い模造品であり偽装文にすぎ」ず,「これほど露骨な偽造文書を、ホンモノであるかに偽つて若者に売りつけ、しかも授業料を徴収したりすのは、非教育であるのみならず…刑法二百四十八条(準詐欺罪)にも該当しようかといふ犯罪です。」とか。p.148 他にも,「君が代」の「いはほとなりて」が「いわおとなりて」に改変されたのは「千年以上の古歌を勝手に改竄して日本語の正書法を破壊し、しかもそれを法律化してしまつた」愚挙だとか。繰り返すけど気持ちはわかる。でももはやいかんともしがたいでしょう。既成事実が重すぎる。 もちろん旧仮名について知ることは大いに有意義と思う。ただ,こんな一面的な本ではなくて,もっと冷静な良い本で学びたい。実践するかは別にしても。続きを読む
投稿日:2012.06.04
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