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白取 春彦 / 早川書房 (1件のレビュー)
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このレビューはネタバレを含みます
言葉は認知と思考の武器である。 体験と読書が「語彙」を増やしてくれる。 これまで見えなかった世界や人の思考が見えるようになる。 体験と読書を重ねると ・世界が変わって見える。 ・他人が変わって見える。 ・自分が変わって見える。 別世界、別人になるということだ。 本には、古典という名の当たりくじがある。 読書なら誰でも当たりくじを狙って引ける。 現代ドイツ語では 単なる知り合い、モノの名称や使い方を知っている場合に 「ケネン(kennen)」という動詞を使う。 これとは区別して 長い友情関係や愛情関係で相手を深く知っている、 学問のように何かを深く知っている場合には「ヴィッセン(wissen)」を使う。 体験と読書から知識を得るのではない。 知識は古くなるし、次々と更新されていく。 それでは上っ面の「ケネン」になってしまう。 深く知る、考える「ヴィッセン(wissen)」が大事だ。 「語彙」を増やして、別世界、別人になることが大事だ。 変化できるものが生き残る。 変化を見出すには「語彙」が要る。 未来を創る可能性を秘めた材料として「古典」を読むのがよろしかろう。
投稿日:2020.09.30
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