【感想】麦の海に沈む果実

恩田陸 / 講談社文庫
(741件のレビュー)

総合評価:

平均 4.2
320
237
124
23
3
  • 小説の評価を「好き」か「嫌い」かで量る人向け(良い意味で)

    この作家の作品は、いつも魅力的な謎と舞台設定でぐいぐい惹きつけておいて、最後にパッと読者を突き放し呆然とさせて終わる。
    これは、大湿原の真ん中にぽつりと建つ、閉ざされた全寮制の学園での約半年間の物語。それぞれが何かしら秘密を抱えた、才能に満ちて美しく、でも年齢相応の悩みも持つ生徒たち。過去から現在まで相次ぐ、生徒の失踪と死亡事件。その舞台となる図書館や薔薇園や尖塔といった「場」。たぶんここには作者の好きなものがたっぷり詰め込まれていて、その「好き」を共有できる読者(私のように)にとっては、しばしそこに身を置くことができただけでも、幸せな読書体験になるだろう。
    だからこそ、結末でポンと突き放された時の衝撃とカタルシス、そして何よりの納得感もひとしおだと思う。「ごめんね、これはあなたの物語じゃなかったのよ。でもひょっとしたらこれもあなたなのかもしれないよ」と。
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    投稿日:2015.10.07

  • 不思議な世界観

    まぁ,少し非現実的な設定ではあるのですが,話の展開も不思議な感じの作品です。

    最後はちょっと・・と思わなくもないですが。全体としてはまずまず面白かった。

    投稿日:2016.08.14

  • 理瀬シリーズ第1弾!

    理瀬シリーズは本作に始まり、「三月は深き紅の淵を」「黒と茶の幻想(上下巻)」「黄昏の百合の骨」・・・と続きます。
    もう何度も読み返しましたが、何度読んでも面白い。
    本作は、理瀬が学園に在学中の話。
    もが羨む美少女の理瀬は、実は在学前の記憶をなくしている。
    ここは「三月の国」。
    そんな、たくさんの秘密を内包する学園で起きる殺人事件。死んだはずの少女の存在。
    理瀬はどんな少女だったのか。
    なぜ記憶をなくしてしまったのか・・・。
    独特の世界観と、登場人物たちの魅力に、読むごとに引き込まれます。
    こんなにドキドキする作品はそうはないと思います。
    続きを読む

    投稿日:2015.07.25

  • なんで.....

    すみません紙の本で読みました。
    なぜこの作者は私のツボをついてくるのだろう。閉ざされた環境、謎めいた登場人物。ミステリのお決まりの設定なのに、ああこんな場所で学校生活を送ってみたかった。、、、、と思わずにはいられない作品世界に、さあ行きましょう。続きを読む

    投稿日:2016.08.10

  • 面白い‼

    恩田さんのその他の多くの作品同様、不思議さ満点で面白いです‼

    蜂蜜と遠雷よりこの作品のほうがよっぽど面白い。

    投稿日:2017.04.14

ブクログレビュー

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  • KOKORO64

    KOKORO64

    沼地の中に孤立している学園を舞台としたミステリ。理瀬シリーズの第1弾。9割方読んでも着地点が分からず、第2弾に継続するのかなと思ったら、予想外の結末が待っていた。
    『三月は深き紅の淵を』がシリーズの序章という事で読了後に本作を読みましたが、本作から読み始めた方がドキドキ感が大きいと思います。次作で理瀬がどんな風に登場するか楽しみです。続きを読む

    投稿日:2024.03.30

  • はやせさん

    はやせさん

    個人的に苦手です。
    登場人物達のサイコパスっぽいところや、自分にとって都合の悪い人たちは傷ついてもいい、でも古い建物は好きだから壊さないで、とか。そういうストーリーとは関係ない、ちょっとしたところが生理的に合わなかった。続きを読む

    投稿日:2024.03.24

  • Hiromi-Lucy

    Hiromi-Lucy

    最初からこれはなんだろう、何の伏線だろう…という内容ばかり。何度か読み返しつつ。
    字は細かくないし、読みやすい。
    非現実的な内容だけど、どこかありそうなリアリティを持っており、さらに性別関係ない活躍など今の時代と合っている気がする。
    大きなシリーズを知って、人生の幅がさらに広がった気がします。
    続きを読む

    投稿日:2024.03.17

  • sambo0217

    sambo0217

    世界観は嫌いじゃないんだけど、なんだかすっきりしない。
    冒頭の話が結末に繋がっていなるような、いないような。
    これで良かったのだろうか…

    投稿日:2024.03.13

  • みたらしだんご

    みたらしだんご

    不思議な世界観、
    校長の強烈なキャラなど
    どれも私にピッタリハマり、
    あっという間に読み終えました。

    恩田さんの作品は他に
    【夜のピクニック】【蜂蜜と遠雷】と
    読みましたが、これとは全く違う世界で
    改めて、凄い作家だと感心します。

    次の理瀬シリーズもあり、楽しみは続きます。

    続きを読む

    投稿日:2024.03.10

  • とみー

    とみー

    最後が急いでいて…でも恩田ワールドの作品でした。リセシリーズの最初なので、しっかり理解しながら読みました。

    投稿日:2024.03.05

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