【感想】シャイニング(上)

スティーヴン・キング, 深町眞理子 / 文春文庫
(42件のレビュー)

総合評価:

平均 4.0
9
16
9
0
0
  • スティーブン・キングなんか怖くない

     キング先生、巷では「スティーブン・キング・オブ・ホラー」とか言われてますけど、どちらかと言うとサスペンス風かダーク・ファンタジー風な作品の方が多くて、ガチのホラーはそんなに多くはないような気がします(個人の感想であり、感じ方には個人差があります)。ただし数は少ないのですが、「IT」と「呪われた町」と、そしてこの「シャイニング」はガチで怖いです。あの読みながら鳥肌が立ちっぱなしな感じはなかなか他の作家では味わえません。

     で、本作の「シャイニング」です。映画では、ジャック・ニコルソン演じる主人公のジャック・トランスが斧でドアを壊して顔を覗かせてるビジュアルが強烈に印象に残っていますが、実は原作と映画では結構な差異があったりします。どっちも怖かったのですが、わたくし的には想像を巡らす余地がより多い分、原作の方が怖かったような気がするのですが、なにぶん読んだのが前世紀なものであんまし覚えてなかったりして(てへ)。

     でも長大な作品が多くて、電車の中で吊革につかまり立ちしながら読んでいて腕がやられた被害者が多い(ちなみにわたしは「IT」のハードカバーでやられました)ことでも知られるキング作品こそ電子書籍向けだと思うので、今回の電子化には含まれなかった「IT」とか、入手困難な「呪われた町」とか、泣かせにきた作者の狙い通りにまんまと泣かされる「グリーンマイル」とかどんどん電子書籍化されることを希望します。

     最後に、「スティーブン・キング絶賛!」みたいな帯が巻かれてる海外作品をよく見かけますが、「キングは誰でも褒める」ので、あんまり信用しない方がいいですぞ。これ豆な。
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    投稿日:2015.05.06

  • キングの小説でこれが一番好きです。

    この作品は映画監督のスタンリー・キューブリックさんも気に行って
    映画化されたのですが、著者のスティーヴン・キングさんが余りにも的外れで原作を理解
    していない映画だと言って腹を立て10年ぐらい前に自分が監督になって3時間半ぐらいの長編映画で
    撮り直しして発表したぐらいですから、その思い入れは相当なものです。彼自身が幼い頃に
    父親を亡くしているし、アルコール依存症だったようなので、小説は自伝を元にした
    フィクションなのかもしれませんが、作家自身の作品を生み出すときの苦悩から別人格の悪魔が
    自分に取り憑いてしまい、やがて妻や子供を・・・・・してしまっていく恐怖が上手く描かれていると思います。
    前半は、ある作家が人里離れたホテルに家族と一緒に冬の間だけ管理を任されますが、そのホテルでは過去において
    様々な怖い出来事が起きたホテルだったのです・・・ということでキャリーで有名になったスティーヴンキングさんの
    出世作であるこの作品を是非お楽しみください。
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    投稿日:2015.04.27

ブクログレビュー

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  • yunnkeru

    yunnkeru

    有名な「映画」の原作。映像が「怖かった」映画だったが、原作は子供のダニ-の超能力(他人の考えていることが、心でわかる。)(心の中にトニ-という人物が出てきて話ができる。)(レドラムがでてくる)(シャイニングと呼ぶテレパシー能力がある)(過去にホテルであった映像がみえる)と父親の狂気が混ざった「気狂い」になったお話と見える。読んでいてだんだん狂気が心に入ってきて読者自身も「狂気」になってきます。怖いですよ!。続きを読む

    投稿日:2024.03.09

  • テレプシコラ

    テレプシコラ

    スタンリー・キューブリック監督の名作映画の原作。
    映画化にあたって、色々変更されたことで、原作者のスティーブン・キングを怒らせ、キングは原作通りのTVドラマを作らせた。
    私はのこの2夜連続の原作通りのドラマも見たが、映画の足元にも及ばないと思った。
    こう書くと原作がつまらないように聞こえるが、原作もとても面白いから、不思議だ。
    映像化ってほんと難しい…。
    続きを読む

    投稿日:2022.06.28

  • しんたま

    しんたま

    このレビューはネタバレを含みます

    映画版が大好きなので、かなり物語が違うと聞いて楽しめるか不安だったのだけど、さすがスティーブン・キング。
    文章だけで不気味さが伝わる。
    特に動物の植木が動くシーンが好きだった。
    ジャックがおかしくなっていく後半も楽しみ。

    レビューの続きを読む

    投稿日:2021.09.09

  • pokorit

    pokorit

    ジャック、ウェンディ、ダニーの親子は、冬の間オーバールック・ホテルで管理人として過ごすことになった。かつてアルコールに溺れ、癇癪を抑え切れないことで教職を失ったジャックは、今は酒を断ち戯曲を書くことで再起しようとする。ウェンディは一度は離婚を決意したものの、ジャックを支えることを選ぶ。そして未来や他人が考えていることを読み取る能力のあるダニーは、オーバールックホテルの禍々しさを感じながらも、両親への気遣いから反対できなかった。

    冬を迎えようとするホテルへ向かった三人を待ち受けていたのは、逃げ場のない恐怖だった。
    続きを読む

    投稿日:2020.07.11

  • 朱鷺色

    朱鷺色

    2020/1/4
    映画見て、ドクタースリープまで読み切っての感想だけど
    とりあえず上巻なのでラストの終わりはここで終わられたらドキドキしちゃうじゃん!読んでると家鳴りすごくて怖いし!って思った

    投稿日:2020.05.25

  • anna ❀

    anna ❀

    このレビューはネタバレを含みます

    2020.5.16

    420Pあるけど、読みやすいしあっという間に読み終わった。
    上巻では、この家族の過去〜ホテルでの生活、217号室へ。

    映画よりも各々の心情がハッキリ分かる。

    ジャックの自己嫌悪な気持ちも理解できるし、ウェンディの離婚しようかどうしようかって気持ちも理解できるし切ない。
    ダニーが映画よりもずっとずっと大人な印象。

    レビューの続きを読む

    投稿日:2020.05.16

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