死のドレスを花婿に

ピエール・ルメートル, 吉田恒雄 / 文春文庫
(97件のレビュー)

総合評価:

平均 4.0
24
39
23
2
0
  • やっぱりおもしろい

    アレックスを読んだ後だったので、ソフィーの章はプロローグだなとすぐわかる。そしてタイトルからも展開はだいたいわかってしまう。でもそこに至る過程と動機が気になって、ぐんぐん読み進めてしまった。欧米人ってこんなに安易に薬に頼った生活をしているのか?いろいろ事件は起きるがだいたい警察だってそんなにぼんくらではないだろう?と突っ込みどころはある。でもミステリーの話の中の話だからぜんぜんOK。執拗な行動のわりには動機がちょっと弱いように思うけど、それもまぁまぁしかたがないかな。
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    投稿日:2015.05.22

  • もしも…

    もしも、私が出版社の人間で、この本を持ち込まれたとしたら…。 (目の前には、期待と不安に満ちた貌で この本を読み始めた私の表情を食い入るように見つめている ピエール・ルメートルがいる、として)
    前半を読む間、恐らく私は前夜の妻との小さな諍いを思い出しながらいたかもしれない。しかし、後半に入って 私はそんな事も忘れ(序に、二日酔いで寝不足なことも忘れ)一気に読了したであろう。「ピエールさん!この本は出版しましょう。そして、ぜひ 次回作を書いて下さい!」
    入ってきたときに比べはるかに軽快な靴音で階段を駆け下りるピエールに向かって、私は力を込めたガッツポーズをしていた。
    ん?待てよ。この作品は彼の処女作だっけ?
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    投稿日:2015.06.15

  • 五度騙された

    はじめは、精神的に追い詰められた女の人の話しかと思いました。しかし、読み進めていくと、こりゃあ。。。。すごい女の話だなと思い、ぞくぞくしながら読みました。どうやって逃げるんだろう。そう思いながら。そのうち、男が登場。えぇ?なんで。男が操っていたのか。またも、背筋が寒くなる思い。こりゃあ、どうなるんや。またまた、展開が変わり、操られていたと思っていた女のまさかの反撃。そして、男の死。花嫁姿で。これだけでも衝撃的なのに、医療記録がまたビックリ。こりゃあ、落ち込みますわな男。そして、最後、もうひとつ、ビックリが一番最後に。こりゃあ、ミステリーファンにはたまりまへんわ。
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    投稿日:2016.03.24

  • 女性はコワい

    『その女アレックス』の作者ピエール・ルメートルの第2弾刊行作品。と言っても、本来執筆されたのはこちらの方が先。
    こちらの主人公もアレックス同様、かなりタフな女性であり、かつ可哀想な境遇を背負っている。
    小説の構成もよく似ていて、章ごとに一人称が変わり、それに応じて主人公への印象も変化していくという手法も健在。
    とにかく先の展開が予測不能のサスペンス。
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    投稿日:2016.10.11

ブクログレビュー

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  • moemi

    moemi

    このレビューはネタバレを含みます

    4.6
    翻訳が男性ということで、殺伐とした文体で、おもしろさを感じられなかった。

    ラストのインパクトはいつも大きい。

    同じ殺人者になってしまうのは勘弁と思ったけど
    自分で死んでくれるんだね。
    そして、お金もちになる?
    なんて気持ちがいいんだろう。
    女々しいのかなこの作者。
    後味を綺麗に収めてくる。
    よく主人公泣かせるし、女脳なのかな。

    ラストの報告書?
    普通に納得し、そこで、やっぱり好き!ってなったのに
    それも偽物だって? あぁ素敵。(笑)
    普通に騙してくれるの好きです。

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    投稿日:2020.12.25

  • 帝塚山大学図書館 学生選書会

    帝塚山大学図書館 学生選書会

    https://lib.tezukayama-u.ac.jp/mylimedio/search/book.do?target=local&bibid=494338

    投稿日:2020.11.09

  • kikyo

    kikyo

    現代フランス・ミステリの底力を見せつけるルメートル。2009年発表の本作でも繊細且つ大胆な仕掛けを施した超絶技巧が冴え渡り、暗い情念に満ちた濃密なノワールタッチの世界と相俟って読み手を魅了する。

    フィー・デュゲは、悪夢から目覚め、現実の地獄へと戻る。膝の上には死んだ子ども、レオ。ベビーシッターとして世話をしていた6歳になる男の子だった。その首にはソフィーの靴紐が巻かれていた。レオの家に泊まり込んだ翌朝。まだ子どもが眠っていると信じたレオの母親が仕事に出掛けたのを見届け、自分のアパートへと戻る。身の回りの物を鞄に詰め込み、逃げ出す。行くあてなどない。銀行から有り金全部を引き出す。気を落ち着かせるためにカフェに立ち寄るが、目を離した隙に荷物を盗まれた。その場で知り合った女が好意をみせ、自宅へと招いてくれた。後刻。気付けば、その女が足元に横たわっている。刃物で滅多刺しにされた死体。またしても……。行動が思い出せない。重度の記憶障害。意識無き空白の時間。確かなことは、関わった人間が死に、ソフィーが殺人者であると告げていたことだった。連夜うなされる夢の中では、死んだ夫や義母も、その犠牲者だった。彼女は逃亡するための計画を練る。頬をひたすらに涙が零れ落ちた。

    一行目から始まる重苦しいムードは、頁をめくるごとに息苦しさを増す。記憶を失った主人公が殺人を犯していたかもしれないという設定は、格別珍しいものではない。しかしルメートルが有り触れた着想で創作するはずがなく、予測不能の展開で読み手を翻弄する。四部構成の物語は、次のパートに移ると一気に様相を変えていく。導入部での最大の謎は、追い詰められた女は〝狂った殺人者なのか〟とうことだが、極めて異常な語り手(日記)が登場する第二部において事件の背景はあっさり明白となる。だが、本作はここから猛毒を放ち始めるのである。
    絶え間なく悲劇に見舞われた一人の女の軌跡。徐々に明らかとなる真相への道程は、最大限の衝撃をもたらすよう緻密に構成されており、物語の核となるこの長いパートの中で、暗鬱な狂気に捕らわれた犯罪者の肖像が分厚く塗り固められていく。或る意味、読み手にとっては試練となるだろう。読み進めることが困難になるほど残酷非道を重ねる鬼畜に対し、フィクションであるにも関わらず心の底から憎悪を抱くであろうから。同時に、心身ともにズタボロとなりながらも、運命に抗い、常に次の一手を見極める女の屈強な精神に驚嘆するだろう。
    第三部以降は鋭利なサスペンスを基調にして加速、急転する第四部へと雪崩れ込む。先手を打ち、出し抜く。より狡猾な者が勝つ。結末で鮮やかなツイストを決め、苦いカタルシスの生じる終幕へと導く。
    本作の構成は、アイラ・レヴィンの〝あの傑作〟に通じると感じたのだが、殺人者が狂気に陥った要因を解き明かす終盤の流れは、その救いの無さにおいてはるかに凌ぐ。純粋無垢な善など幻想であり、程度の違う狂気を誰もが宿している。それが一旦解放されたならば、利己的な妄想は肥大化/暴走し、己のアイデンティティを満たすためだけに、暴力/破壊衝動を解き放つ。人間はどのように狂っていくのか。醒めた視点を崩さないルメートルの冷徹な筆致は徹底しており、撥ね返された汚辱の罪を背負い、殺人者が最終的には破滅するまでを生々しく描き切る。傑作だ。
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    投稿日:2020.11.06

  • katatsumuri.

    katatsumuri.

    2020.10.11 再読
    出だしからハラハラするジェットコースターのように堕落していくソフィー。謎が明かされていくものの、やはり怖いのは女なんじゃないかと思う。

    投稿日:2020.10.11

  • 夜食・中七七三/特殊物書き稼業

    夜食・中七七三/特殊物書き稼業

    狂気をここまで見事に書いた小説は初めて出会ったと思ったら、どんでん返し。
    たまらん。
    ただ、狂気を体験したことないひとには序盤は不快な展開かもしれない。個人的には大好きだけど。

    投稿日:2020.10.07

  • 真珠の助

    真珠の助

    デビュー2作目の作品がこれらしいのだが、ビックリ。
    4章からなっていて、第1章で主人公のソフィーが描かれ、
    2章ではフランツという謎の人物が描かれ、3章4章では二人が接する場面が描かれるという構造になっている。

    アレックス同様 最後にどんでん返しが待ち受けているのではなく、こちらは第2章で早くも「えっ!」となる。

    最後の終わり方はもっと徹底的にやっつけてくれると思っていたのだが、意外と優しいやっつけ方で終わったのが物足りなく感じた。
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    投稿日:2020.08.21

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