【感想】ゴヤ I スペイン・光と影

堀田善衞 / 集英社文庫
(11件のレビュー)

総合評価:

平均 3.9
2
5
3
0
0
  • 非常に懐かしく読みました

    高校生の頃であったと思いますが、朝日ジャ-ナル(だったと思います)に連載されていたものを読んでいた当時のことを思い出しました。おかげで、ゴヤの絵画が好きになり、スペインまで行ってしまったっことも、告白しておきます。かなり、思い違いをしていた部分もあり、今回、読み直して、修正されました。思い違いをしていたほうがよかったのではないかと思うこともあります。ゴヤが宮廷画家になりあがり、時代の変化に翻弄されてゆく、そんなスペインの黄金時代の、一断面を知ることも、価値のあることと思っています。続きを読む

    投稿日:2016.04.26

ブクログレビュー

"powered by"

  • シマクマ君

    シマクマ君

     読んでいる途中の感想だけれど、からだごとその場所にもっていって書く。そういう、身体性というか、現場主義というか、実感から生まれてくる描写。ポストモダンは、実感主義と否定したのかもしれないが、堂々たるモダニスト、近代主義者。40年ぶりの再読の快楽。こんなに面白かったことに気づけなかった浅はかさを、若さというのだろうか?続きを読む

    投稿日:2019.02.23

  • ればぁ

    ればぁ

    20180207蔵書
    20170903読了
    1974年発行。単行本。図書館にて。ゴヤという男は自己顕示欲や出世欲の強い、かなりギラギラした奴だったみたい。●ゴヤの人生をなぞる前に、スペインという国がどのような歴史の下に成り立っているのか説明される初めの章「スペイン・光と影」がとても興味深い。地理的条件、イスラム教とキリスト教が共存していた時代、文化のない社会上層部等々・・・。●あとに続くのは「フエンデトードス村」「マドリード」「ローマへ」「ふたたびサラゴーサへ」「王立サンタ・バルバラ・タピスリー工場」「いわゆるベラスケスの”発見”について」「アカデミイ会員=ゴヤ」「内閣総理大臣フロリダブランカ伯爵」「自画像」続きを読む

    投稿日:2018.02.09

  • pyonko

    pyonko

    ゴヤと彼を取り巻く18世紀のスペイン社会の記述に圧倒された。
    他の紀行と同じく、
    彼の海外に対する見方は独特なものがあったと思う。

    絵は見たことがあるけれども、
    画家本人についてはなかなか知ろうとすることは少ない。
    だが絵を描いた本人、そして取り巻く歴史を知ることで
    絵を見ることがより一層面白くなる。
    まさにそのことを教えてくれる本だと感じた。

    非常に面白く興味深いのだが、なかなかページが進まなかった。
    それくらい内容が濃いのだろう。
    続きを読む

    投稿日:2015.01.31

  • venezia

    venezia

    第1巻は、ゴヤがまさにゴヤになるまでを描く。 ゴヤが仮にここまでで没していたなら、あるいはプラド美術館に飾られることはなかったかも知れない。 作家はゴヤを生んだスペインを、とりわけその内陸部に位置するサラゴーサ(アラゴン)と、マドリッド(カスティーリャ)の風土と歴史の中にゴヤを描いていく。 しかも、そこで語られる歴史は単に事件や政変だけではなく、あたかもアナール学派のそれのように、ただし作家としての想像を交えながら語られる。そして、その歴史と風土の中からゴヤが立ちあがってくるのである。続きを読む

    投稿日:2013.09.22

  • kuromamema

    kuromamema

    裸のマハの上野来日にあわせたゴヤフェスに併せて買った本。大分時間が経っているのに、未だ四部作の2作目の途中。話自体は教養深くて非常に面白い。漠然と持っていたスペインに対するイメージが覆され、かつ興味がわき立てられる。でも読書はなかなか捗らず。高尚すぎるのがいけないのかな?続きを読む

    投稿日:2012.07.16

  • きまめ

    きまめ

    昨年友達がスペインのアルハンブラ宮殿を訪れて、
    その素晴らしい写真を見てから、テレビでイザベル女王の特集番組を見て、
    いままで映画や本やオペラで見知った断片がつながり始めて、
    スペイン・ハプスブルグ家の歴史を絵画の本で知って…
    と、流れ流れてこのゴヤの生涯を書いた本に出会った。

    作者の粘着気質気味の文章に最初はとまどった。
    その分、当時の風俗や政治について詳しく書かれているけれども。

    ゴヤがとにかく押しの強い上昇志向の強い男であることに驚く。
    全四巻の本作で、一巻目は宮廷画家になったところまでしか書かれていない。
    これからが楽しみ。
    続きを読む

    投稿日:2012.06.01

Loading...

クーポンコード登録

登録

Reader Storeをご利用のお客様へ

ご利用ありがとうございます!

エラー(エラーコード: )

本棚に以下の作品が追加されました

追加された作品は本棚から読むことが出来ます

本棚を開くには、画面右上にある「本棚」ボタンをクリック

スマートフォンの場合

パソコンの場合

このレビューを不適切なレビューとして報告します。よろしいですか?

ご協力ありがとうございました
参考にさせていただきます。

レビューを削除してもよろしいですか?
削除すると元に戻すことはできません。