【感想】希望の地図 3.11から始まる物語

重松清 / 幻冬舎文庫
(41件のレビュー)

総合評価:

平均 3.9
10
15
9
3
0
  • 実際の事だからストーリーテラーとしての良さに欠ける

    実際の出来事を取材して虚実入り混じった内容になっているのかと想像しますが、
    それ故に重松さんのいつもの語り口でなくなっているのが残念ですね。
    復興に向けて日々生きている人たちに対して脚色するのは失礼だろうし仕方ないんでしょう。
    でもそれなら小説仕立てにする必要はあったのかな~と思いました。
    ドキュメンタリーとしても小説としてもパンチが弱いかなぁと感じました。
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    投稿日:2015.06.06

  • 復興まで道遠し

    東日本大震災半年後くらいからの時間軸から復興に向けて前向きに取り組みを取り上げたまとめた話です。不登校の子供を登場人物にすることでノンフィクションとも違った出来上がりになっています。
    読みながら自分を内省したり、いまだに道半ばの復興に憤りを感じたりしつつ、何が本当の支援となるのかもう少しなにかできないか?を改めて考えました。

    追記 すいません。自分の思いをうまく表現できていないので上記のコメントになっていますが、良い本です。でも「感動・共感して終わり」の本であってはいけないと思っており実際に少しでも動こうとしている読後感です。
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    投稿日:2015.04.08

ブクログレビュー

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  • loststar19

    loststar19

    目に映る表面的な光景と目に映らないもの。
    絶望と悲しみを抱えたまま、生きる人々の感情。
    被災後の当時の様子が伝わってくる。

    福島への旅の道中に、能登半島地震後のタイミングに読めて良かった。
    この本を読み、3.11を福島で過ごし、以前より少しだけ被災地の方の気持ちに寄り添えた気がする。続きを読む

    投稿日:2024.03.14

  • heavy3

    heavy3

    東日本大震災の被災地を巡る、ある意味ノンフィクションであり、不登校になった少年とライターが取材している形を取ったフィクションになっている。当時の状況を知ることが出来、震災から12年経った今読んでも胸にくる物語でした。続きを読む

    投稿日:2023.07.20

  • たこちゃん

    たこちゃん

    東日本大震災のことを、今まできちんと学んだことがなかった。報道のプラスの裏で苦しんでいる人がいることや、当時の状況がどんなだったのかがよくわかった。取材をもとにした物語なので、読みやすくわかりやすい。これから、震災のことを知らない世代が増えていく中、読みつがれていってほしい作品だと思う。続きを読む

    投稿日:2023.03.12

  • くにちゃん

    くにちゃん

    東日本大震災があってから11年の歳月が過ぎた。ほとんど自分の記憶にはなくなっていた。この本に出会わなければ。
    最初と最後の写真が効果的で、私が知らなかった被災地復興の姿を知ることができた。復興に携わった、今も携わっている人の思いを忘れてはいけない。強く強く心に刻んだ。

    夢と希望の違いが語られる場面、深いなあと思った。

    夢  無意識のうちに持つもの

    希望 厳しい状況の中で、苦しみながらも持つもの

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    投稿日:2022.11.19

  • miyous

    miyous

    最初の方で被災者が前を向いて頑張りますとインタビューで答える。報道はそこまでで締めに入るけど、好転していない状態で前向きになれる根拠もないが自分を奮い立たせるためにあえて元気にふるまっているとあり、心の強い人だけを映し出していたのかと思っていたけど本当はその人たちも不安を抱えていたのだと知る。
    当事者でない人に不安を語っても親身になって問題を解決してくれる訳じゃないし、頑張って下さいだけで終わる。

    震災で職を失った人が給付金をもらって、企業が求人を出しても今の状態が楽だからと働かない。
    生きる気力を失った人たち。
    それと対象的に違う従業員を護る社長の話。バイタリティに溢れて自分がなんとかしないとと踏ん張る。
    南海トラフがくると言われている今、自分は護る何かを持っていないと生きる気力を失った人たちのように他人の税金をむしり取って本当にほしい人の手にはわずかしかもらえないという悪の根源になってしまうと危機感を抱く。

    そして石巻地区での成人式は例年どおりというか、厳かな成人式ではなく始終うるさかったという。大人になる意識を持たなくてはいけない式に子どものように振る舞う。

    この作家は他の作品も含めて片手間で読めるけど、考える力を養うことができ、自分以外の人間がどのように思っているのかを知ることもでき、そして今回は胸にズッシリとくる。
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    投稿日:2021.12.16

  • kyoko

    kyoko

    このレビューはネタバレを含みます

    中学受験に失敗して不登校になってしまった少年が、父親の友人のライターと一緒に被災地を回るという設定のドキュメントノベル。

    重松清さんの小説はいつも色々と考えさせられる。

    作品中に「野次馬根性にならないようにきをつけないと」というフレーズがあり、震災後初めて東北地方に行った時に同じように感じたことを思い出した。本のレビューを書くのも難しい。

    コロナ禍の今読んで、すごく共感したのは、「産業振興や生活再建には時間がかかるから、その間に気持ちが折れないようにするには文化活動が必要になる。」という図書館員の方の言葉。オリンピック&パラリンピックは、私にとっては先が見えない日々の中で希望を抱かせてくれる素晴らしいイベントだと思っています。

    いいなと思ったのが「私が考えるかまいし復刻プラン」の一つの案
    『岩手三陸縦断駅伝というイベント、ルートは津波で大きな被害を受けた沿岸部(宮古市、山田町、大槌町、釜石市、大船渡市、陸前高田市)、いずれも震災の報道を通じて「全国区」になったところ。だからこそそれらの自治体が連携し大規模なイベントに意味がある』

    あとコロナが落ち着いたら、岩手県の浄土ヶ浜パークホテルに行ってみたい。

    以下は心に残ったフレーズ
    ・震災からの復刻、心災からの復興
    ・がんばれる人だけががんばってください。無理のできない人は無理する必要はありません。
    ・夢は無意識のうちに持つもの、希望は厳しい状況の中で苦しみながらも持つもの。CMのコピーで夢は多用されているが、希望は一社だけ。

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    投稿日:2021.08.26

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