【感想】放蕩記

村山由佳 / 集英社文庫
(47件のレビュー)

総合評価:

平均 3.7
8
17
16
2
1

ブクログレビュー

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  • 実夫

    実夫

    著者の自伝的小説。ところどころに過去の作品のヒントがが出てくるので何だっただろうと考えるのもひとつの楽しみでした。

    投稿日:2024.03.26

  • reno

    reno

    実に濃厚、濃密な、家族の物語。そして母と娘の物語。
    作者の人物描写や心象表現が、なんと言うのだろう、とても文学的、小説的で、物語そのものに惹き込まれるのみならず、作者のそんな技巧に魅了されながら文字を追う楽しさも味わえたのが良かった。
    ただ、物語も中盤を過ぎ、舞台が主人公の高校時代に入った途端に、個人的には、それまでの物語とプッツリ「断線」したような。「あれ?オレ寝惚けて数ページ読み飛ばしちゃったかな?」あるいは「知らぬ間に主人公のキャラクターが誰か他の人と入れ替わっちゃったな?」と思えたほどの「不連続」感。そう感じたのはオレだけ?
    思うにたぶん、物語の「その時点」を境に、同じ主人公が紡ぐそれ以降の物語に本当に感情移入できるか否かを、読者自身の経験値や感性、価値観に挑んで来るかのような、ある種の「位相転換」を作者が企図して描き込んだような気さえした。
    そして残念ながら、そこまでのキャパシティを持たない自分にとっては、この「転換」を容易に連続して乗り切ることが難しかったように思う。
    しかし同時に、そんな自分自身に向けた印象や感想もまた、本書の物語の「理解」の仕方の一つでもあるのかも知れない、とも思った。
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    投稿日:2023.10.03

  • つきこ

    つきこ

    このレビューはネタバレを含みます

    やっと読んだ。すごかったし、少し恐ろしかったです。いろんな意味で。。
    環境やら状況が人間に与える影響は大きい。大きいを超えて、その人をその人と成り立たせるのはこの2つではないのか?あと性質!と思わせる。
    どこまでが真実でどの辺りが虚構かはわからないけれど、作者の体験した経験した感情や価値観は真実だ。作家魂を感じる。描写も表現も無駄がなく、ぐいぐい引き込まれる。退屈な部分がほとんどない。それくらい密度の高い作品。
    高すぎて体力も魂も削られましたが。。

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    投稿日:2023.08.29

  • チッチ

    チッチ

    「自伝的小説」とあるけど、自伝なのではないかと思うほどリアル。母親との関係に悩む人は一読の価値あり。

    投稿日:2023.08.16

  • あらたく

    あらたく

    どこまでが村山さんの自伝なのかは分からないけど、少し特殊な家庭環境があったが故と夏帆自身の情欲と感性が独自のモノがあったために、性や生に深く纏わる人間の欲望がリアルに描けるのだと改めて思いました。母の存在は言うまでもなく
    理解者としても父の存在もこの上なく大きく感じました。
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    投稿日:2023.06.02

  • 朝伊ミチル

    朝伊ミチル

    ここまで自分をさらけ出して書けるってすごい。
    さらにそれを読者にも受け入れられるという。
    正直、ありのまま過ぎてドン引きなエピソードもたくさんある。
    周りにこんな人いたらぶっちゃけ怖いしどう付き合ったらいいかわからない。
    そのような、重くてかなりヤバい自身の半生、母と闘い反抗した歴史を赤裸々に綴っている。
    エンターテイメントに着地しているのはこの人の腕というか、自伝「的小説」の匙加減か。
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    投稿日:2023.05.12

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