【感想】トクサツガガガ(1)

丹羽庭 / ビッグスピリッツ
(30件のレビュー)

総合評価:

平均 4.4
14
8
3
0
0
  • このマンガは本当に特撮あるあるなのか

    ちょうど特撮というカテゴリに注目し、この世界に足を踏み入れたところで読んだこのマンガ。
    誰もが通った道だけど昔過ぎて覚えていない、周囲にも存在しているかもしれないがニンジャのごとき気配のなさで、その実態が判りかねる特撮オタのマンガかと思いましたが、読んでみれば身に覚えありの事柄ばかりで、これはつまり、オタあるあるマンガ!

    それはそうですね。対象が異なるだけなわけですから。
    しかし、特撮というジャンルの特性上(子どものもの、という認識が他より圧倒的)、そこに棲息するものたちはより擬態・透明化能力を特化させて息づいており、その生態を明らかにすることに対しては作者が命の危険を感じるレベル。らしい。
    ライト層が存在するジャンルと同列にしてはいけないのかもしれない。


    ひたむきな情熱と葛藤、そして増えていく仲間たち。
    読み返せば、生き様がすでに特撮ヒーローな特オタOL・仲村さんの往く道を、是非読んでほしい。

    追憶?共感?一体何に心揺さぶられているのかわからないけれど、必ずどこかで泣いてしまう。グっとくる。おすすめです。


    特撮でおすすめなのは、ウルトラマンXと仮面ライダーW、鎧武。今の特撮すごいです。
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    投稿日:2015.12.16

  • だいすきです!

    自分が大好きなもののことを、
    誰かに話すことをためらってしまったり、
    それを大好きな自分に自信がもてなかったり、
    誰かに大好きなもののことについて悲しい言葉を聞かされたり。

    大好きであるということは
    たくさんの葛藤を伴うし、
    いやな思いもすることも、悲しい思いをすることもあります。

    でも、大好きなものは、やっぱり大切なもので。
    大好きなもののおかげで素敵な体験をいっぱいして、今の自分は大好きなものがあったから存在するし、
    (未来のことはわからないけど)
    今、自分が大好きなもののことを、
    もっと素直に大好きでいたいというのは、当たり前のことですよね。
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    投稿日:2016.01.30

  • オタクが自分らしく生きることはいかにして可能か

    飲み会の誘いを頻繁に断っている、26歳のOL中村叶。彼女は早く家に帰らなければいけない理由があるのです。それは撮り溜めた特撮戦隊モノを観るため。彼女は特撮モノのオタクなのです。

    好きなものを好きと全開で言いたいけれど、バレることは怖い、でも持ちたい、持って仲間と共有しあいたいという思い。そのオタク最大のジレンマとヲタバレの恐怖。中村はそれと静かに戦いながら、日々の充実を目指して生活していきます。

    撮り溜めたビデオ鑑賞、金曜日はひとりカラオケで“特ソン(特撮ソング)”オンリーカラオケ、そして週末は子どもたちの園、ヒーローショーへ。隠れながらいかにして最大限好きなことを楽しむか。その葛藤と格闘は胸にせまる、からこそ笑ってしまいます。
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    投稿日:2016.12.22

  • 特撮あるあるではなく、オタクあるある

    タイトル通り、特撮を主体とした漫画であることは間違いないですが、
    ただの特撮マニア漫画と思うことなかれ。
    これはすべての"オタク"に共通したあるある話です。
    ・なにかにすっごくはまってるけどメジャーじゃない
    ・まわりからは「そんな年甲斐もなく」って冷ややかな目で言われそう
    だから人にはこの趣味は言えない、
    でもね、でもでも!!私、この趣味大好きなんだよぉぉ!!!
    そんな趣味をお持ちの方は
    必ず「あーーっ、あるある!これ!そう、ほんとこれ!!」と思うはず、
    というか机を手でバシバシと叩きますね、ちなみに私は頭をベッドにヘドバンしました。


    かくいう私も隠れアニメオタク、隠れ声優オタクといわれる分野に属する人間です。
    ホントはアニメの曲や声優の曲を一人で、もしくは共通のヲタ友と楽しくカラオケしたい、
    しかし社会人として生きている限り、待ち受ける冥府の扉「職場仲間とのカラオケ付き合い」。
    最近の曲なんてアニメの曲しか知らないよ!
    でも周りはやれ月9だ、やれ今をときめくアイドルだ、そんな"リア充"との苦しい時間、どう対処する?
    そんな答えも本書にあります。

    世を忍ぶヲタステルス能力のため
    一見周りからは女子力が高そうに見えるけど
    ほんとは女死力しかない(笑)し、
    家に帰れば大好きな作品のグッズが溢れ、
    幸せには変えられないと、ぼっちで果敢に趣味イベントに参加し
    だけどほんとは同じ趣味を持つ友達欲しいから、
    大量のどうでもいいストラップの中に好きなキャラをひとつだけ紛れ込ませて"わかるひとだけわかる"アピールするよ、
    主人公仲村さん。

    個人差大小あると思いますがますが、
    自分がなんらかの隠れオタクと思う方には是非この本を読んでもらいたい。
    正直、読んでて
    「あれ?私、どこかで作者さんに見られてた?身バレ防ぐために分野を特撮にしてくれた?」
    と勘違いするほどです。

    隠しても隠しても溢れ出てきてしまう愛を無理にでも隠していかなければいけないオタクが
    この世で生きるのは大変です。
    でも、仲村さんは代弁してくれます、
    こんなに大変な思いをしても
    「得るモノに比べたら…隠していく苦痛なんてなんてことない…」

    そして私は、今日もヲタ生活を生き続けるのです。
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    投稿日:2016.02.04

  • 特撮だけに限らないあるある

    「いや、いやいや。なんで君達の話は着地点が常に女子力なの!?…………むしろ死!女死力滾ってっから!!」「どういう思考回路しているんだ……彼氏がいない女は死んでしまうのか」
    主人公中村さんが周囲の女子に思うこととか、オタクを隠そうとなんやかんなやってる結果ちょっとした聖人になってるところとかが、最高に面白い。

    周りの人に自分の趣味を隠そうとしてる人なら絶対「わかる~」っなるあるある漫画。
    しかもただ面白いだけじゃなくて、ちょっとしんみりしたり、嬉しくなったり、そういうあるあるネタも入っていてどれも凄く共感できる。

    オススメ!!

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    投稿日:2016.08.10

ブクログレビュー

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  • カワゾエカズヒロ

    カワゾエカズヒロ

    心から愛するものがあるって素敵。

    読んでたら馬鹿正直に特撮が見たくなるな。

    世代なのは「忍者戦隊カクレンジャー」〜「激走戦隊カーレンジャー」〜「救急戦隊ゴーゴーファイブ」なんだけど、
    当たり前な事に全然話は覚えていない。

    歌は「星獣戦隊ギンガマン」が好き。
    続きを読む

    投稿日:2021.10.07

  • 鯛飯

    鯛飯

    大好き過ぎる!!特撮ヒーロー好きの20代女子と、女の子らしくあって欲しいオカンとのバトル。

    仲間はアラサーでカメラマン志望の同志や、小学生特撮ファン、プリキュア的な女児アニメ好きの男性(見た目怖い)、アイドルグループヲタクの同僚などなど、、クセが強いんじゃ…!!

    劇中劇的に展開してる特撮番組の内容が本編とうまくリンクしていたり、お話の構成がとても上手なのと、何せ分かる人にしか分からんネタや、シュールな笑いをぶっ込んでくるところもナイス。

    これデビュー作くらいでしょ?今後の作品も超期待。
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    投稿日:2020.09.28

  • マンガタリ編集部

    マンガタリ編集部

    僕は特撮ではなくてアニメだったけど、
    わかりますわーこの感じ。
    古めのアニソンしか歌う歌ないとか…(^^;。
    まあ、お仕事柄ええ年してもオープンにしやすいので、
    環境的には恵まれてますね(笑)。

    投稿日:2019.05.31

  • 読めないときの本屋さん ふぉーく書店

    読めないときの本屋さん ふぉーく書店

    隠れ特撮オタクであるOLの主人公が特オタ道を突き進む物語。

    人と違う趣味をもつ人が周囲の目を気にする心理や、擬態がすぎて同志には気づかれないという苦悩が痛いほど分かる。

    投稿日:2019.04.13

  • saya

    saya

    このレビューはネタバレを含みます

    ドラマを見ていて興味を持ち読んでみました。
    作者が特撮オタで、でもそれをそのまま描いても共感が得られないのでは
    という担当者さんのアドバイスから、ではその部分を書こうということで
    始まったそうです。
    確かにネットではたくさん仲間がいるのに、会社などリアルの場では
    何故か仲間に出会いにくいのは、隠れオタだからかもしれませんし
    こうした切り口はちょっと新鮮で面白いです。

    ドラマほどではないですが、仲村さんが恥ずかしいと思いながら
    でもやめられないから、とオタクを続けているので
    ちょっと自虐が過ぎるように感じるところはあります。
    私自身オープンオタではないですが隠してもいないので
    その局面なら言ってもいいのでは、そこまで隠さなくてもいいのでは
    と思いました。
    とは言え、「良い年をした大人なのにみっともない」というのを、
    そんなことはないとストレートにはねのけるのではなく
    みっともないと自分でも思っているからそう言われると傷つくけれど
    好きなものは好きだし…というはっきり割り切れないところが
    非常にリアルでもあります。
    仲村さんのトラウマのせいとも言えるので、親やその記憶との戦いの物語でもあります。

    「彼氏がいないなら出会いを探さないと駄目だからカラオケ行こう」。
    言っている方は悪気はなくて寧ろよかれと思っているのでしょうが
    男がいないと駄目な恋愛脳の阿呆と一緒にしないでくれ、と思ってしまいます。
    別になんでも恋愛に結びつけたいわけではないのに
    やたら女子力と言う人間といると疲れてしまうので、むしろ仲村さんは
    そういった同僚たちともそつなく付き合っているように見えて偉いです。
    『むしろ女死力』っていうのは言い得て妙で笑いました。

    仲間を呼び合える『オーラ』、確かに私も欲しいです。
    RPGのステータスアイコンみたいなのが出せたらわかりやすいのに
    とよく思います。
    リア友のオタ仲間は、社会人になってしまうと
    オフ会などに参加でもしない限り増やすのが難しい気がしますし、
    オフ会にしても吉田さんのように年齢や住んでいる地域などが障害になって
    気軽に参加できないこともありますよね。

    タイトルは特撮ですが、特撮オタに限らず
    どのようなジャンルでもオタクをやっている人にとっては
    身につまされるようなあるある話が多いのではないでしょうか。

    今でこそ多様性という言葉が出てきてそうした考え方の方が正しい
    という雰囲気になってきましたが、それでも親が子供に押し付けることはあるでしょう。
    みんなと違うといじめられてしまう、目立ってしまう、と言われて
    黒いランドセルを選ばせてもらえなかった経験、私もあります。
    途中で転校して学校指定の持ち物がなにもかも周りと違ってしまったので、
    ランドセルがみんなと違っても全く問題なかったのではと思いますが
    親を説得するほどの熱量を当時は持ち合わせていませんでした。
    それでも折りに触れ思い出します。

    親は自分の考えを押し付けるのではなく、子供の考えを聞き
    それによって問題が生じる場合はそれについて説明の上で
    子供に選ばせて欲しいなと思います。

    特撮の話を思い出して電車で席を譲るシーンがありますが
    人間誰しも心の支えになるものがあって、
    親の教えだったり好物の食べ物だったり、何某かの自分が好ましいと思うものが
    日々の言動の糧になっていると思います。
    それが特撮であろうがアイドルであろうが後ろ指をさされる必要はないと思うのですが、
    理解を得難い趣味の場合色々と難しいですね。

    しみじみと、私もオタ仲間欲しいな、と思ってしまいました。

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    投稿日:2019.02.28

  • ひかり

    ひかり

    隠れ「特撮オタク」OLのガハハ爆笑デイズ

    仲村さんは26才のOLさん。
    職場では女子力が高いと見られているけど、
    実は女死力滾る「特オタ(特撮オタク)」!

    オタバレが怖くて、一人ぼっちでコソコソしながら生きてるよ。
    人目につかないフィールドのカプセルトイを求めて街をさすらったり、
    一人カラオケで“特ソン(特撮ソング)”歌いまくったり…
    ヒーローの言葉を胸に、今日も進むよ「特オタ」道!
    続きを読む

    投稿日:2019.01.23

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