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司馬遼太郎 / 文春文庫 (215件のレビュー)
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総合評価:
JumbleSoul
世に棲む日日(一)
桂小五郎や高杉晋作が武の腕も兼ねていたのに比べ、学一筋のガリベン侍だった吉田松陰の青春時代を描く。第一巻は脱藩してまで行った東北旅行、佐久間象山への師事、黒船来航まで。これと思ったら良く考える前に行動…する人物だったらしく、外見は侍にしては女性的だったらしい。お滝という松陰の母親が実にユニークな人物として描かれている。続きを読む
投稿日:2015.01.07
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koba-book2011
▼はじめに読んだのは恐らく中高生の頃。その後の30年間くらいの間に少なくとも1度は再読しているはず。ただ、確実にこの10年は読んでいなかったので、軽い気持ちで再読。 ▼やはり、面白い。幕末の、長州…藩の、吉田松陰と高杉晋作が主な題材で、第1巻は全部、吉田松陰。ものすごく頭が良くて真面目で憂国の志士。だが同時に底抜けに明るくて礼儀正しくて、あんぽんたんのように人をすぐに信じて騙されて、歩くコメディのようにやることなすこと詰めが甘く不運でことごとく失敗する世間知らずのお坊っちゃんでもある。 ▼司馬さんは証言や手紙から、その「明るく礼儀正しく騙されやすく不器用」というところに愛を感じたんだろうなあ、という奇妙な青春物語になっています。吉田松陰は、一部戦前皇国史観的な考え方の中では、「聖人」だったようで、その名残か、この小説は初出当時一部の人から「松蔭を冒涜している」と怒られ、司馬さんには殺害予告まで来たそう。とんでもない話ですね。 続きを読む
投稿日:2023.10.15
らつき
1-4巻まで読了。 時代背景はよくわかったけど、肝心の主人公たちがそこまで魅力的でなかったような… 吉田松陰と高杉晋作に期待しすぎたかも。 竜馬がゆくのような波瀾万丈ドラマというより、その時代の詳細な…解説のような感じ続きを読む
投稿日:2022.08.07
星野 邦夫
吉田松陰の学びに対する貪欲さと公に尽くす姿勢に敬服する。そうさせたのも玉木文之進の非常な教育があったためでもあろう。5歳で私を捨てることを強いられ、公の奉行者としての自覚を植え付けさせられる教育とは想…像もできない。 また陽明学の「実行のなかにのみ学問がある。行動しなければ学問ではない」という思想には頷ける。アウトプットあってこその学びであることは当時の陽明学がすでに証明している。続きを読む
投稿日:2022.06.11
ほげちゃん
面白い。吉田松陰という思想家と、その後の高杉晋作、狂っていく長州藩。様々な人物に対する的確な人物評含めて、自分だったら。。。とか悩みだすと面白かった。 一気に読めた。
投稿日:2022.03.28
poron330
まずは松陰である。小説とはいえ、松陰の無茶ぶりは、当時の完全なる封建制度下の武士階級においてであるから、その無茶度合いを現代人が想像してもしきれない。最初の巻は藩を出て浪人となり江戸へ遊学に行き、佐久…間象山を師とし、ペリーの二度目の来日までである。松陰は制度や慣習にとらわれない。正しいと思ったこと、自分が知りたいと考えたことは兎に角行動してしまう。現代においても叩かれるに十分な素質である。しかし、この熱意と暴走は時代に良い方に進み、後に明治維新を成し遂げた人々に伝播していった。続きを読む
投稿日:2021.11.02
砂漠の中
吉田松陰の生い立ちと書生時代が描かれる第1巻。 描かれるのは、幕末の嵐が吹き荒れ始めるよりも少し前の時代。吉田松陰という人間がどうやって形作られたのか、そして黒船来航をはじめとした時代のうねりの中で彼…が何を考えどう動いたのかが詳述されます。 全体的に『燃えよ剣』のような劇的な展開には乏しいけれど、次巻に迷わず手が伸びます。続きを読む
投稿日:2021.10.24
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