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司馬遼太郎 / 文春文庫 (34件のレビュー)
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sakufuu
神風連の林桜園は、徹底的な攘夷論者の神道家。外国人と戦い勝って、その後どのような国を作るかは考えず、戦いそのものに意義を見出だした。師弟は、横井小楠、吉田松陰、大村益次郎、真木和泉、宮部鼎蔵(新撰組に…より殺害)、河上彦斎(るろうに剣心主人公のモデル)など。政治は神事より劣るものとし、政治に走る師弟を否定した。「兵は怒なり」負け続けようともゲリラ戦をひたすら続け、経費がかさんで侵略国は和議を言ってくるという思想。また西洋は火(銃火器)を使うから、日本は水で応戦しろと説いた。これの解釈に弟子は困った266 萩の乱首謀者前原一誠は、反乱首謀者の器量が無く、スパイにやられ、政府に命乞いをして過ごしていた。その時ノイローゼになり「全身震動、頭浮クガ如ク、飛ブガ如ク」と日記に書いた。こちらは「飛ブガ如ク」である286 廃仏毀釈で十津川ではほとんどの寺が壊され、仏像が川に流された303 神風連の奇妙さは、自他を殺すという暴力そのものが神聖だということ。このような不思議な団体が出来上がるというのは、民族的性格と民族文化に根ざしているのかもしれない。日本人の病理的性格の一端をあざやかにのぞかせている。325 神風連の乱では、熊本鎮台司令官種田政明が自宅で殺された。その妾、小勝も受難し傷を負った。彼女は命がらがら逃げて東京の両親に電報を打った。 「ダンナハイケナイ ワタシハテキズ」 これを新聞が取り上げ、流行語になった続きを読む
投稿日:2023.11.08
帆掛船
「尊王攘夷」のスローガンで始まった筈の倒幕運動から、明治維新が為ってみたら、幕末からの開国方針が何も変わっていないという、この歴史の流れが、長らく釈然としなかったのだが、これを読んで、漸く腑に落ちたと…いうか――当時の士族達も釈然としなくて、だからあちこちで士族の反乱が起きて、最終的に西南戦争に至ったのね、と。しかし、旧支配層の武士は既得権益を取り上げられ、庶民は税金やら兵役やら負担が激増した、この明治維新という大改革が、よく破綻・瓦解しなかったものだという、新たな疑問が湧いてきた。続きを読む
投稿日:2023.09.10
shilvio
※2008.7.12購入 2008.7.14読書開始 2008.8.25読了 2017.5.6売却@Book Off
投稿日:2021.08.24
りゅうじ
このレビューはネタバレを含みます
p.257 「おれの説が変わったのではない。進んだのだ」 意見がコロコロ変わると言われたら、この言葉を使ってみようと思います。
投稿日:2020.04.16
kaonio
「翔ぶが如く(6)」(司馬遼太郎)を読んだ。 『要するに、神風連ノ乱は日本における思想現象のなかで、思想が暴発したという点では明治後最初のものであった。』(本文より) と言われてもなあ。そもそも「神風…連ノ乱」そのものを知らずにこれまで私は生きてきたのだよ。 西郷どんいまだ動かず続きを読む
投稿日:2018.07.06
runmin24
本筋を見失うほどの、余談のオンパレード(しかも重複多い)。 もちろんスピード感などまったくなく、唯一神風連の乱の描写だけは多少なりともスリリングだった。 変わらない構造に辟易。 しかし、これは、それ…ぞれが独立したコラムなのだ、と思うようになってから、遅滞がなくなった。 また、もともと西郷の人格に興味があり手に取ったが、読み進むに連れて、本当にえらいのは大久保だったのではないか、と思うようになってきた。 彼の沈黙と実行、忍耐はなみではない。続きを読む
投稿日:2018.04.25
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