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高信太郎 / 光文社知恵の森文庫 (1件のレビュー)
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総合評価:
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いち、に、
大学に通っていたころ、半期だけ韓国語の語学講義を受けていました。うちの大学では「コリア語」という名称でしたけど。結局、身についたのは「ハングルが読めるようになった」というだけ。語義や文法は理解できま…せんでした。英語でたとえると“I love you.”を「アイラブユー」と読むことはわかるけど、「あなたを愛しています」という意味だとはわからないみたいな感じ。とはいえ、せっかく一度は勉強したのだから、またやり直そうかなあと思ったわけです。んで、まずは手軽そうな本書を。 この本のウリは、なによりもその易しさのようです。曰く、ハングルの解説として「他の本が数ページで済ませてしまうところを90ページかけて説明しました」とのこと。まんが形式なので、当然ページ数はかさばるし、一概には言えないのですが、たしかにハングルの説明には手間をかけています。書名を見たらわかるように、あくまでも「ハングル」メインであって、「韓国語」を理解するものではないということ。文法にも「あえて触れません」。 さて、一言で本書の感想を述べるならば、易しすぎて逆にわからない、というか。まあ、それはある程度、先を想像できた僕の頭を褒めてあげることで目をつむることもできなくはないんですが、それにしても何が言いたいのかわからない説明がちょこちょこ出てきたなあ。例えば、ハングルの子音「□」(ミウム)はMの音を表している。これについて「漢字の口と同じですから英語のマウスのMとおぼえるといいですね」とのこと。これはまあ理解できる。全編こんな感じで、わかりやすい例をあげてくれたらいいんですが、Aの音を表す母音「├」について、「口をアーンのA(あ)とおぼえましょう」。これはわからない。なんで「口をアーン」が「├」になるのか。他にも、ワニの体を使って韓国語の仕組みを…とおっしゃるのですが、よくわからなかったり。 あと、要所要所に挟まれた「コラム」にもツッコミどころがありますねえ。ある日本人旅行者がお店の人に対し、「丁寧に聞いたほうがいいだろう」ということで、韓国語で「ビールはいらっしゃいますか」と聞いて笑われたというエピソードがあります。だから、「韓国語は世界で一番尊敬語の発達した言語」で「複雑な尊敬語」を持つんだと言うのだけれど、「ビールはいらっしゃいますか」は韓国語云々を抜きにして、日本語でも言ったら笑われる表現だと思いますがー。そもそも「尊敬語」は「丁寧」の表現ではないですしぃ。 あと、中学生のころは、教科書付属の英語のCDなんて聞きたくなかったけど、やっぱり語学を勉強する上で、音声データは欲しくなるもんですね。 なんというか、ハングルの雰囲気をつかむための本っていう感じかな。 【目次】 はじめに―この本の「楽しく正しい」使い方 1章 まず9個の子音(平音)をおぼえよう 2章 その他の子音(激音・濃音)をおぼえよう 3章 母音をおぼえハングルを作ってみよう 4章 文法は気にせず、とにかく話してみよう 5章 丸ごとおぼえると便利なフレーズ集 おわりに―韓国の人と仲良くなる究極の方法 (途中途中に「コラム 韓国をもっとよく知る」等が挿入されています。)続きを読む
投稿日:2011.09.29
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