【感想】義珍の拳(琉球空手シリーズ)

今野敏 / 集英社文庫
(13件のレビュー)

総合評価:

平均 4.1
3
8
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ブクログレビュー

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  • 梶井俊介

    梶井俊介

    このレビューはネタバレを含みます

    沖縄の唐手(トゥーディー)を「空手」として本土に広めた実在の人物がモデル。作品の中では富名腰と表記されていて、別に船越の表記もあるようだ。剣道の心得のある津本陽の剣豪小説がそうであるように、空手の心得のある人が描く「武術」の場面には迫力がある。東京に出た義珍が嘉納治五郎と出会う場面などは興味深い。柔道と柔術の間にとてつもない葛藤があったように、義珍にもあった葛藤を描いている。

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    投稿日:2023.03.18

  • じちょー

    じちょー

    明治から昭和にかけて
    門外不出の秘伝であった唐手を内地に広めた富名腰義珍の一生。
    普及するにつれて唐手が唐手でなくなる葛藤。

    ガマクを入れ、ムチミを使い、チンチクをかけなければ唐手ではない。

    投稿日:2022.05.22

  • yampuru

    yampuru

    ノンフィクションなんですね。富名腰義珍や本部朝基など、今野敏作品、それも空手系の作品でなんどか目にした人物がたくさんできてきました。義珍の苦悩は「竜の道」に登場した麻生にも通じるものがあります。

    投稿日:2022.02.02

  • hito-koto

    hito-koto

     空手に先手なし、受け即攻撃。任侠〇〇シリーズがバカ受けwの今野敏さんの「義珍の拳」、2009.5発行。沖縄で生まれ、病弱の体を鍛えるために唐手を習い始め、やがて空手の修行から指導者に。そして松濤館流の始祖となり、日本空手協会の最高技術顧問に。昭和32年4月26日、88歳で永眠した船越義珍先生の生涯を描いた作品。続きを読む

    投稿日:2021.02.14

  • yoichiokayama

    yoichiokayama

    琉球の下級士族の家に生まれた富名腰義珍は、病弱や気弱を克服するために門外不出の唐手を学びはじめます。
    師の言う通り、毎日同じ型を繰り返す稽古の中で、義珍の心身は強靱になっていきます。
    教育者となった義珍は、唐手を青少年の育成に役立て、沖縄のみならず、本土にも普及させることを決意します。
    本当の「唐手」か、スピードや筋力を重視した「空手」か。
    経営面も考えなければならず、義珍の苦悩は続きます。
    師弟愛、夫婦愛、親子愛も描かれた、重厚な武術小説です。
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    投稿日:2020.06.30

  • shadi

    shadi

    空手の原点、ここにあり。琉球空手を極め、日本本土に広めた人物、富名越義珍。明治から昭和まで、激動の時代を駆け抜けた、伝説の空手家の、波瀾万丈の生涯を描く。
    義珍は、子供のときに、体を鍛えるために、空手をはじめる。以来、「空手は、心身を鍛えるために、修業を積むものだ」という新年を貫き、決闘や、試合を好まなかった。そこが、「武士猿」こと、「本部朝基」と異なる。古典的琉球空手を、重要視した義珍。しかし、日本本土で広まりつつあった空手は、時代を経るごとに、その形を変えていった。そんな状況の中、義珍は、晩年、何を思ったのだろう?続きを読む

    投稿日:2013.09.10

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