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宮城谷昌光 / 文春文庫 (18件のレビュー)
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kamitako
一本筋の通った者たちの遣り取りが爽快! 礼(宇宙の原理)に身を任せ、信義篤く生きる様は、ただただカッコイイ。こうした主従が生まれるのもある意味奇跡だ! 徳を積むとはどういうことかを教えてくれる一冊。 …「君の臣に賂うは、命を知らざるなり」続きを読む
投稿日:2021.06.01
yoh7011
争いを好まず、あえて負けを選ぶことで真の勝ちを得る――。 乱世にあって自らの信念を曲げることなく、詐術とは無縁のままに生き抜いた小国・宋の名宰相・華元。名君・文公を助け、ついには大国晋と楚の和睦を実現…させた男の奇跡の生涯を、さわやかに描く中国古代王朝譚。 名君だけがいても、そばで支える人が優れていなければ国はうまく運営できないし、優れた臣下がいて名君がいなくては国は成り立たないものです。 分かりきったことですが、宋の文公と華元との関係が理想的であり、どちらも驕ることがなかったから国の存亡の危機になっても滅びることはせず、人臣をうまくまとめあげられたのだと思います。 大棘の戦いで華元が鄭の捕虜になったとき、楚と宋との間の商丘攻防戦に、固い君臣の絆をみることができました。 後年、晋と楚の和議を成立させるという離れ業をやってのけた華元。 礼を重んじ相手を思いやる華元の心が、華元の生涯と宋という国を支えたのでしょうね。続きを読む
投稿日:2019.03.29
todo23
読みやすく、一気に読了しました。相も変わらず地名・国名・人名が多量に出てくるのには閉口しますが。 主人公の華元は、余り派手さは無いですが魅力的なキャラクターですし、名君・文公やもう一人の主人公と言う…べき王姫も存在感があります。 でもちょっと。何か"華"が無いのです。もう少し盛り上げる事も出来る話なのですが、淡々と話が進みます。 それが宮城谷さんのスタイルと言えばそうなんですが。。。 続きを読む
投稿日:2017.11.10
マッピー
このレビューはネタバレを含みます
史実に基づいた小説…なの? きちんと文献に当たり、資料を読み込むことで書かれたこの作品は、もちろんノンフィクションとは言えないのだろうけれど、まるで見てきたように描写される古代王国はもはやフィクションですらない。 難しい言葉、知らない風俗が次々と現れるのに、不思議と読みにくくない。 決してドラマチックな文章ではないのに、全く退屈しない。 曽祖父の専横がたたって、祖父、父と不遇をかこってきた華家。 知る人ぞ知る知恵と礼儀(信義)の人・華元を訪ねてきたのは宋の王の弟。 不義の王を弑して、自分が王になろうと思うのだが…。 自ら手を汚す者は決して善ではない。徳を積みながらチャンスを待て。 そしてチャンスをものにしたのが文公で、その時以来ずっと文公は華元を信頼し、華元は文公を盛り立ててきたのである。 大国晋と楚に挟まれた宋の立場は難しいものであるけれど、目先の利益などでは決して動かず、筋を通した華元の生涯。 筋は通すが手腕は柔軟。 ここが面白い。 解説によると、晋と楚を同盟させるということは、日本の首相が冷戦時代のアメリカとソ連の手を握らせたような大事業なんですって。 味方を怒らせ、敵の陣地に1人置き去りにされたり、王の立場を守るために人質になったり。 あれ?結構ドラマチックな生涯じゃない? しかしひたすら粛々と物語は進むのです。 ドラマチックだからこそ、粛々と。 文公、王姫、華家の家宰、部下の士仲。 魅力的な人物もみな実在の人。 歴史ってやっぱり楽しいなあ。
投稿日:2016.10.18
uma-z
古代中国 宋の名宰相 華元のお話。 徳を通じて国を治める、そのやり方は現代にも通じる。 政治家は必読だと思う。
投稿日:2016.10.09
ゆーや
春秋時代の宋の名宰相・華元の生涯。 淡々と描かれているが、どんどんストーリーに引き込まれていって面白い。 歴史を知らなくても楽しめた。
投稿日:2014.01.25
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