【感想】なりゆきダンジョン 1巻

新たなる舞台へ。

前作「おざなりダンジョン」の続編です。はるか昔学生だったころに夢中で読んだ作品だったのですが、続編が出ていたことはReader storeで「おざなりダンジョンTACTICS」が発売されるまで知らなか…ったという不心得者です。

そこで調べてみると「TACTICS」の前に発売されているはずの「なりゆき」「なおざり」がまだReader storeで販売されていない。せっかくだから発表順に読みたいと思い、希望を出していましたが、遂に「なりゆき」が販売開始です。ようやく続きが読めました。（早く読みたかった...）

主人公はバーバリアンのモカ（一応女の子）。戦い、冒険が何より好きで、争い事には首を突っ込まずにはいられない。照れ屋で実は人情味があり、密かに乙女心を隠し持つ憎めないキャラクターです。

物語の舞台をゴンドワナ大陸からローレシア大陸に移し、冒険の再開です。前作に引き続き、相も変わらずモカはモカ。彼女の周りでは壮大な物語が流れているにもかかわらず、その中心にいる本人は何処吹く風。本能のまま、実に楽しそうに強者との戦いを求めます。

前作で綺麗にまとまって終わっている為、続編には一途の不安がありましたが、やっぱり面白いです。「おざなりダンジョン」以降は掲載誌の休刊が相次ぎ、このシリーズも雑誌の休刊とともに3巻で打ち切りになったようで、最後が駆け足になってしまっているのが残念ですが、一応きちんと完結させ、次へつながる形で終わらせているのは好感です。

様々などこかで聞いたことがあるような設定が入り混じりながらも根底にある壮大な世界観と愛すべきキャラクターが最大の魅力で、根強いファンに支えられた作品です。続きを読む