紙の月

角田光代 / ハルキ文庫
(381件のレビュー)

総合評価:

平均 3.8
64
172
86
15
1
  • お金ってホント怖いですね…

    長野県厚生年金基金で約24億円の
    横領を働き国外逃亡後、御用となった
    オッサンの事件を思い出した。
    でもねぇ、人間は少なからず…
    こういう、おバカな気持ちをどこかに
    持っていると思いますね。
    話中、主人公とどこかで繋がりのある
    登場人物が、主人公と違った形で
    似たようなおバカ行為をしてるのですが。
    作品中の話しほどデカくないけど、
    人は誰しも近い経験してるような気もする。
    遠いことに感じつつ、身近にも感じる、
    ズーンとした話しでした。
    主人公の夫の「空気読めなさ加減」に
    イラつきながら一気読みでした。
    映画主演は宮沢りえかぁ~。
    観てないが、合ってるかも。

    ※不正発覚場面等をおりまぜていれば
     さらにドキドキする面白い作品に
     なっていたでしょうね。
     ほぼトバして逃亡なのが、残念。
    続きを読む

    投稿日:2014.12.11

  • 紙のように白く薄い月

    平穏な日常生活を送る主婦が、偶然の出来事と、ある切っ掛けにより犯罪に手を染めて行く。しかし、彼女は、犯罪とは考えていない。知らずのうちに出来てしまった心の空虚を物欲で満たすように、搾取した金は後から補填すればいいと簡単に考えていたから。金銭感覚のマヒは、余程、堅実でない限り、女性であれば誰もが陥りやすい。どれだけの労力と貴重な時間を提供して金銭を得ているかを、常に肝に銘じていればいいのだろうけど、自分自身を高める為に華美に装って、そして、もっと人に良く見られたいと思う気持ちになるのは共感できる。主人公である梨花や、その友人らが買い物をしている場面では、余りの潔さに羨望と爽快感すら覚えた。だが、読後は、いつもより金の価値をシビアに考える様になった。
    兎に角、先の展開が気になって、一気に読んでしまいたくなる作品。
    宮沢りえさん主演の映画も、観に行きたいと思った。
    続きを読む

    投稿日:2014.11.11

  • お金って怖い・・・

    独特の重苦しさですが、読むのが苦痛ではなく『この先どうなるんだろう?』と引き込まれてしまいます。
    銀行に契約社員として勤務する女性が1億円を横領するというお話です。
    お金って誰もが死ぬまで、人によっては死んでからも関わらなければいけないことで、
    お金の魔力というか怖さをつくづく感じました。
    感情移入できる登場人物がひとりもいないのですが、不快にも感じず、ページをめくらせてしまうのは作者の力量でしょうか。
    ただ個人的にはあまり好きな終り方ではありませんでしたが。。。
    続きを読む

    投稿日:2016.06.10

  • お金は人を狂わせる。

    2014年11月24日読了。お金は人を狂わせる。ほんとその通りだと思う。横領って言葉に今すごく敏感だったから、映画化の話をテレビで見て、読んでみようとすぐ思った。お金で狂ってる人はやっぱり生活も狂ってるよね。でも人間性は優しいのよね、必要以上に。梨花がタイ人の人に声をかけられたあと、どうなったかが気になって気になってます!続きを読む

    投稿日:2014.12.03

  • 日常の延長に

    欲望に突き動かされている訳ではないんでしょう。
    心の弱い人,とも言い切れない。
    日常の延長に,そしてこのぐらい大丈夫だろうという甘えに,落とし穴は待っています。
    得られない満足感を一瞬得るために。

    投稿日:2015.02.11

  • 何を得るのか、何を失うのか

    角田さんの本は「八日目の蝉」に続いて2作目。
    犯罪に手を染める女性を描くのが上手いですね。
    墜ちる女。
    ふとしたきっかけでどんどん戻れないところに突き進んでいく怖さ。
    同級生や元彼などの視点も交えてうまく描かれている作品だと思います。続きを読む

    投稿日:2014.11.08

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ブクログレビュー

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  • Yum

    Yum

    こんな犯罪私だったらするわけない、と思いつつも、その犯罪のきっかけのようなものは些細なことで。その些細な心情の変化とかストレスとかそういったものは、私も普段感じてることだった。いつか自分も物語の中の女性達のようになってしまいそう、そんな恐怖とともに読んだ作品でした。続きを読む

    投稿日:2020.01.21

  • にゃっぱ

    にゃっぱ

    このレビューはネタバレを含みます

    満たされない何か、と
    腑に落ちない何か、が梨花をあんなに動かしてしまったんだろう。
    周りの人達のサイドエピソードもそうだし
    自分自身もなんだかんだお金に操られてるんだろうなぁって
    時々ぐさっときて読むのがうつらうつらになってしまった。
    梨花のタイと日本の印象が違いすぎて
    結局お金なんかじゃなかったんじゃないかと思ってしまう。

    レビューの続きを読む

    投稿日:2019.12.04

  • HaMm

    HaMm

    主婦の生活って楽しくないのかな…刺激を求める気持ち、手の中にある不完全だけど大切なものを大切にすることって難しい。

    投稿日:2019.07.17

  • halfcat32

    halfcat32

    わかば銀行から契約社員・梅澤梨花(41歳)が約1億円を横領した。梨花は発覚する前に、海外へ逃亡する。梨花は果たして逃げ切れるのか?―--自分にあまり興味を抱かない会社員の夫と安定した生活を送っていた、正義感の強い平凡な主婦。年下の大学生・光太と出会ったことから、金銭感覚と日常が少しずつ少しずつ歪んでいき、「私には、ほしいものは、みな手に入る」と思いはじめる。夫とつましい生活をしながら、一方光太とはホテルのスイートに連泊し、高級寿司店で食事をし、高価な買い物をし・・・・・・。そしてついには顧客のお金に手をつけてゆく。続きを読む

    投稿日:2019.05.21

  • mikahayashi

    mikahayashi

    銀行の契約社員、梅澤梨花が1億円を横領し、海外へ逃亡した。
    学生時代、ちょっと仲の良かった友人、木綿子。
    ちょっと付き合ったことのある男性、和貴。
    社会人になってからちょっと関わりのあった女性、亜紀。
    それぞれが、「梨花は、そんな大それたことをする人だったろうか?梨花にどんな変化があったのだろうか?」と回想する。
    梨花自身も、逃亡先であれこれと考える。「どうしてこんなことになったのだろう?何がきっかけだったのだろう?」

    ごくごく普通の学生生活を送り、ごくごく普通に就職し、ごくごく普通に結婚し寿退社した。
    あまり自己主張することもなく、けれど、「今の私は、本当の自分のほんの一部分でしかない。いつしか自分の一部分が、すっかり自分自身になってしまうのではないか」という漠然とした恐怖を感じていた。
    そういうみたされない部分を、買い物や、若い恋人との非日常的な「夢のような」逢瀬で満たしていくうちに、「こっちが現実で、日常が夢なのかもしれない」と倒錯していく。
    非日常で見上げる月は、三日月。きっとポキッと折れそうな、はかない月だったのだろう。

    満たされない日常は誰にだってある。木綿子にも、和貴にも、亜紀にも、そして私自身にも。
    それを埋めるための方法が、買い物に走るか、浮気になるか…。私は非日常を求めて“旅”になるのだけれど、幸いなことに日常と非日常が倒錯することはない。
    けれど、これはきっと紙一重。

    「私をここから連れ出してください」
    最後に梨花がつぶやいた言葉。
    ここまで大事件になってしまい、自分ではどうにもできなくなった悲しさ。歯止めをかけるのは自分自身なのに、人間って弱いものだなぁ。
    続きを読む

    投稿日:2019.02.21

  • bagdadcafe19

    bagdadcafe19

    どの作品も日常が少しのきっかけで暗転する様や表面と心の中ではまったく違った想いが交錯している様を描いているが、どうも作った感が否めない。

    そんなドラマチックなことが世界中のあちこちで起こったら大変だろうなと感じたぐらいで。。。

    わが身に降りかからないだけで世間ではよくあることなのかもしれない。
    普通の人が日常を逸脱したくなった時に読んでみると案外戒められるのかも?
    続きを読む

    投稿日:2019.02.16

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