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佐藤賢一 / 講談社現代新書 (19件のレビュー)
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王様達頑張る
同じ時代を扱った佐藤賢一の「双頭の鷲」「傭兵ピエール」を既に読んでいたせいか、その作品の通史的な時代背景をよく知ることができ大変に興味深く読むことができた。最近の歴史書は経済史視点や技術史視点なものが…多いが、やはり人物史は物語として無条件に面白い。続きを読む
投稿日:2021.07.31
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板橋区民
西洋史の登場人物は名前が同じで非常にわかりにくい。また地名に馴染みがないので、誰がどこの領主なのかも 混乱する。家系図と古地図を常に参照しながら読み進めないと理解しづらいね。 日本でいうと室町幕府が成…立して、秀吉による天下統一の時期に重なるが、フランスは日本よりも早くに戦国時代に突入した感じか? 日本でも王家が南北朝に分裂したり、親族同士で血を流したり、一向宗の宗教戦争が起こったり、ここでも洋の東西で似たような事件が起こっていたことに驚く。国の進化には必然的な要素があるのかしらん。 ただ日本は国の統治と行政·軍事が早くから分離したので皇室の混乱が少なかったが、普通はフランスのように王族同士で揉めたりクーデターが起こったりするよね。こうして外国の歴史を学ぶことで、改めて日本は不思議な国だと思う。 続きを読む
投稿日:2023.01.25
海と青硝子
佐藤賢一さんの「黒王妃」、萩尾望都さんの「王妃マルゴ」を読んで、カペー朝に続くヴァロワ朝にも惹かれます。百年戦争や宗教戦争、うんざりするほど血塗れの時代です。イングランドのメアリー1世、エリザベス1世…、スコットランドのメアリー女王、スペインのフェリペ2世も絡んできますね。あと、「ベルばら」に登場するジャンヌとロザリー姉妹は、ヴァロワ家の血を引いているという設定でした。 続く第3巻「ブルボン朝」も楽しみ!続きを読む
投稿日:2022.10.12
hiroo1969
フランス王朝史3部作の第2弾はヴァロワ朝。 あいわからず、佐藤賢一さんによる詳細でドラマチックな記述が続く。展開としては、「個人商店」のカペー朝から「会社組織化」するヴァロワ朝。500年も前のフランス…、しかも歴代王をこんなに詳細に書くためには、どれだけの文献を読みこんだのだろう?と驚きを禁じ得ない。そんな詳細な“物語”の中でも、「第五章 勝利王シャルル七世」に登場したジャンヌ・ダルクについては、「やはり神の奇跡か」の説明が数か所あった。さすがの佐藤さんにしてもジャンヌ・ダルクは謎めいた存在なのだろう。 #卒業生が薦める山形大学生に読んでほしい本30選続きを読む
投稿日:2021.08.09
なー
狩猟に舞踏会にと捕虜生活を楽しむジャン2世。 晩年に授かった一人息子を大事あまりに軟禁するルイ11世。息子たちが人質に取られていても条約破棄して戦争を始めるフランソワ1世。…そしてそれらのしわ寄せは、…母や祖母やおばや妻や娘たちに。女性陣、苦労するハズである。 例えば、ジャンヌ・ド・ナヴァール。アンリエット・ロリミエ《ナヴァールのジャンヌ》(マルメゾン城美術館所蔵)のモデル。父親はフランス王位を狙う小国の王。母親はフランス王シャルル5世の妹だが、自身はナヴァラ王女だわな。3つで母に死なれ、王女だから16歳で嫁にやられるのは仕方ないとしても、相手はバツ2の47歳(ブルターニュ公ジャン4世)。3男6女に恵まれたんだから幸せだったとは思うが、30前で寡婦になり、今度はイギリスでヘンリー4世妃に。政変に巻き込まれて幽閉されたりしながら、晩年はイギリスで過ごした。牛追い祭が恋しかったりしたかしらん(首都パンプローナはヘミングウェイの『日はまた登る』の舞台。牛追い祭で有名)。 しかしまあ、『王妃マルゴ』の世界がゴールと思いながら読み始めたけど、長かった、ヴァロワ朝!日本の皇室やら藤原氏やらはネーミングにバリエーションがあって有難いなと改めて思ったー(笑)続きを読む
投稿日:2021.08.06
海外おやじ
このレビューはネタバレを含みます
フランスの中世の歴史、なかでもヴァロア朝を扱っています。 教科書的な事実の羅列ではなくお話であるので、楽しく読めます。他方で、当時のヨーロッパを共通して起こった事象(例えばペストとか、あるいは宗教改革とか)に関しては多くを触れていません。ですので、ビギナー向けの新書というより、あくまでフランス史を集中して知りたいという方にお勧めの作品だと思います。 世界史をよりよく学びたいために購入しました。 前作カペー朝に続き、ヴァロア朝でも王様たちの功績をヒストリカルに扱います。これを縦糸と例えますと、並行するようにおこった百年戦争とイタリア戦争をメインに描いており、本作の代表的なモチーフになっています。その中にはオルレアン奪還でヒロインとなるジャンヌ・ダルクやユグノー戦争の象徴とされるサン・パルテルミの虐殺なども出てきます。 本作の特徴といえばやはり人物描写。相変わらず、人を語るのが上手です。対英戦争である百年戦争の最中、イギリスから逃げ出した捕虜に代わり、「なら私が!」と自ら捕虜となることを申し出るジャン2世。シャルル9世の母として隠然たる力を持ち、美人局兼スパイ隊である「遊撃騎兵隊」(女官集団)を組織したカトリーヌ・ドゥ・メディシスなどです。そんな気になる人物をAmazonで検索すると大抵この佐藤氏が別の作品を書いてたりします笑。はい今度読みますよ。 他方、ややわかりづらいと感じるのは、当時の時代背景である反ハプスブルグの動きであるとか、オランダ独立の動きとか、宗教改革であるとか、いわば横糸と捉えられるような事象については多くを語っていないため、世界史全体のうねりについては奥深さを欠くように感じられました。王様の喧嘩のような話が続くこともあり、読んでいて冗長である(長くて終わらない!!)という感覚にも陥りました。 ・・・ 前作のカペー朝から引き続き読みましたが、何故か、前作と比べ大分苦戦しました。何しろ王様の名前が同じ過ぎて、自分を見失います笑 殆どの王様がアンリ、シャルル、アンリ、シャルル、たまにルイ、そしてアンリ、シャルル、アンリ、シャルル。。。いや、もちろん、フィリップ、ジャンもあるけど。そうそう、フランソワもあるけど。。。 とにかく、通読には資料集必須!あるいはフランスの地図や系図が横にあると数倍読みやすいと感じました。 Kindleで購入しましたが、ページの行き来が面倒ですので、折角系図や地図を載せてくれてもジャンプしてわざわざ戻りませんよね。紙の本はこういう内容の時には強さを発揮すると感じました。
投稿日:2021.06.25
タバサちゃん
長い歴史で仕方ないのだが、羅列が多く、ほとんどカタカナ。そして個人的に、著者の文章が未だ苦手だ。小説のような言い回しなのに、カタカナの羅列で、頭に入ってこないのだ。片手に置いて、辞書がわりに使うなら良…いだろうと思い、続編も購入した。続きを読む
投稿日:2020.05.20
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