【感想】私家版鳥類図譜

諸星大二郎 / 講談社
(14件のレビュー)

総合評価:

平均 4.2
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9
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  • 私家版魚類図譜を先に読んだ方が楽しめるかもしれません。

    私家版魚類図譜を先に読んだ方が楽しめるかもしれません。

    短編なので接点も何もないのですが、こちらの方がストーリーが多岐にわたっておりギャグっぽい話もあるので色々読めて良いです。

    バイオの黙示録も出て欲しいです。集英社の単行本も電子版が出るといいのですが。続きを読む

    投稿日:2015.04.22

ブクログレビュー

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  • 7do8bu1991

    7do8bu1991

    諸星大二郎氏の作品『私家版鳥類図譜 (2003)』を読了。

    ”鵬の墜落 ”と”鳥を見た”がお気に入り。

    投稿日:2020.11.17

  • kuroinohos

    kuroinohos

    個人的にはモズは好き
     ホムチワケの関係がなんか、いつもの諸星先生ぽいといふか、老けたなといふか。最後になんかの感動が出るんだけど。
     「燕雀安んぞ鴻鵠の志を知らぁん」
    といふしょーもないのがなんか、クる。続きを読む

    投稿日:2018.04.17

  • esoterica

    esoterica

    クリエイティヴとはどういうことかを知る作者が、あえて行った、鳥縛りの話集。大変面白い。ホムチワケの伝承は、感動を呼ぶ。女媧伝承は、作者のユーモアの感覚と、知識の体系としてのパロディと、作者お得意の世界続きを読む

    投稿日:2018.02.12

  • kuma0504

    kuma0504

    古本屋でふと手にとった一冊。2000年始めの頃の「鳥」をテーマにした短編集。特に50pの中編「本牟智和気(ホムチワケ)」が素晴らしかった。諸星大二郎の古代漫画は、いつも映画や小説では未だ描かれていない古代を描いているのだが、その描き方は、一旦紙に描かれてしまうと、たとえどんな奇異なことが起きようとも、それしかあり得ないような世界を創造してしまう。そもそも四世紀の日本など、今迄小説にはほとんど描かれない。文献がないからである。

    ここで描かれていることは、もちろん「古事記」を下敷きにしているのだが、彼らの服装や巫女の立ち位置、神籬(ひもろぎ)の描写、伯耆の国の砂丘と森との関係などは、ちゃんと考古学的な知見に基づいて描かれているので、とっても説得力があるのだ。

    考古学は、たった一つの真実(らしきもの)をいうために無数の事実を積み重ねて無数の小さな定説を築き上げてゆく。漫画や小説は、たった一つのウソを描くために無数の事実を散らばめてゆく。この場合のウソは、本牟智和気の幼児の頃の戦災のトラウマで、魂が鳥になっていたのが、出生の地の出雲に帰った時に魂を取り戻し呆けた純粋な青年が残酷で優秀な皇子に変身する話である。

    最後の場面はこのように結んでいる。「古代、人の魂は鳥の形をしていると信じられていた。」(←これは考古学的な知見であり、数々の証拠がある。しかし、諸星大二郎が描いたような形の鳥かどうか、また位置付けもこれで正しいのかは心許ない)「本牟智和気は出雲へ進撃し、目的を果たした。その後大王は、本牟智和気のために、鳥を取ったことに因んで、鳥取(とっとり)部を定めた。伯耆の国(鳥取県)の古代の物語である」(←出典は記紀神話だと思うが、登場人物たちの性格付けはかなり変わっており、侵略者に成る前の本牟智和気を、私は好きである)
    続きを読む

    投稿日:2017.02.27

  • 3cheers4GIPS

    3cheers4GIPS

    以前仕事で学生向けのコンテストを実施したことがあった。写真やイラストを利用した広告を募集したのだが、多くの学生さんが参加しやすいように、と募集要項を決めるときに、なるべく緩やかに広い内容にした。媒体もなるべく自由にと、広告のテーマは与えるけどそれは雑誌やポスターでも構わない、自由な発想で媒体も決めてほしいと。

    どうしようかな学生さんから、「ビル全体をラッピングした広告です、納品はどうしましょうか?」なんて言われたら、そんなでっかいものオフィスにおけるかな~とか、「体全体にボディペインティングをして広告にしたんですけど写真でいいですか?自分が出向けばいいのでしょうか?」なんて問い合わせとかあったら、それって質問っていうよりもやや緩やかな攻撃じゃん?!

    なんて。ふふふふん、楽しみだなぁどんなムチャがくるんだろう。


    ところが。
    実際にあたしが受けた質問と来たら、「できれば媒体を決めてもらって、雑誌なら雑誌にして欲しい。デザイン系の雑誌なのかビジネスなのか、実際の雑誌だともっとイメージしやすいんですけど」「何月号で訴求先は具体的にどこでしょうか」「サイズをできれば1つにしてきめてほしい」

    あたしは自由にしたほうが想像力を発揮できるのかと思ったんだけどその逆だった。みんなが寄ってたかってあたしから引き出そうとしたものは制限と決め事。ちょっとビックリ。そんなもんなのかな?自分でこうこう、と仮定をたてて、それに対してはこれが効果的、そういったアプローチって逆に、難しいんだろうか?


    なんでそんなことを考えていたのかと言うと、今日のマンガがすべて、鳥縛りだったから。ただしその定義は広くて、怪鳥から天使まで、およそ羽があるものは全部含む~~みたいな感じだったんだけど。鳥にまつわる、というテーマで一番あたしが気に入ったのは最後の「鳥を見た」。ここでは少年たちのちょっとすれ違い気味の友情?のようなノスタルジックなエピソードが語られるんだけれど、病院でほとんど外出できない少年が、鳥を見に行きたいけれど怖い、憧れと恐怖が自由に対するそれなのかと思ったら軽く反転したちょっとしたサスペンスに、という転換が美しかった。

    縛りがあるというのは時に、集中と精査を生むのかもしれない。作者もそうだろうけれど、実は読者側も。こういったテーマなのですよ、この制約の中でこう知恵を絞ったのです、といわれれば比較もしやすいんだろう。

    ま、件のコンテストもそうだ。もしボディペインティングとビルラッピング、ゲリラライブとか一気に提出されちゃったら、さすがに収拾がつかなかったかもしれない。結局は架空の雑誌を決めて、何月号で特集はナニ、ターゲットはこうこうで発行部数はいくらいくら、書店でも売られていて、その表4の広告に。と、決めざるを得なかったあのコンテストをあたしはぼんやりと思い出していた。

    うーんいやでもさ、本当にそれでいいのかな?
    昔コマーシャルで、日本の算数は1+1の答えを聞くけどイギリスの算数は□+□=12とかしてあって、何個も答えを考えるんだ、ってきいて、あーそのほうがずっといいんじゃないかって思ったことがある。想像力って、大事じゃないのかな。かまぼこが海を泳ぐんだって思う子供ばっかりが世の中にあふれて、君と僕だけでセカイが閉じちゃって、いつか「あ、ごめん、こんな簡単に人が死んじゃうなんて思わなかった、でも大丈夫でしょ、ライフをいれたら」なんて真顔で血まみれのナイフを持った誰かに言われたら、あたし、泣くぞ。
    続きを読む

    投稿日:2013.06.28

  • zoom3

    zoom3

    ホラーからSF、ギャグなどなど鳥を題材にしつつも幅広いジャンルの内容でお得感たっぷりでした。
    やはり全体を通してシュールな味に仕上がっています。

    投稿日:2012.11.12

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