【感想】からくさ図書館来客簿 ~冥官・小野篁と優しい道なしたち~

仲町六絵 / メディアワークス文庫
(62件のレビュー)

総合評価:

平均 3.5
6
18
22
4
0
  • いい本に会えました

    私が普段の生活で小説を読むようになったのは Reader を入手してからなのでここ3年くらい。本屋さんの文芸コーナーなどは実はもう何年と覘いたことがありません。ですから好きな作家を挙げても片手で余るのですが、仲町六絵さんはその貴重な一人です。しかしながら、シリーズ化され仲町さんの代表作といえる本作なのに、少女趣味な表紙イラストを敬遠して手に取ろうとしませんでした。このたび Reader Store のポイント還元キャンペーンのおかげでよい出会いが訪れました。電子書籍は本当にすばらしい。

    主人公の篁(たかむら)は平安時代初期に実在した人物ですが、その人が現代の京都でおしゃれなカフェ図書館を開いています。不思議な伝承を残している人のようですが、私はこの本を読むまで全く知りませんでした。ヒロインの少女も同時代に実在した方です。連作でこの本には4つのエピソードが収録されていますが、読み進めると少しずついろんなことがわかってきます。各話に登場するのは基本的にいい人ばかり、篁は自分の職務を事務的にこなすだけでなく、かかわった人が少し幸せになるのが素敵ですね。それで後で始末書を書いたりしてるのが微笑ましいです。
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    投稿日:2017.02.14

  • まさにサブタイトルどおり。こちらも優しい気持ちになれました

     この世に未練を残した「道なし」達が、この世に恨みがあるために彷徨っているわけではないという設定がとっても好感が持てます。
     いくつかの話が集まった短篇集ですが、私はまず最初の話に引き込まれました。と言うのも、昔、公務員時代に、樹木医さんと共に弱った各地の銘木を回ったことがあります。樹木医さんの中には、その地に立つだけで何かを感じると言われた方もありました。我々だって、大きな木が林立しているような、例えば寺院、例えば、鬱蒼とした森林の中に入ると、何かを確かに感じますよね。きっと魂?霊魂?って存在するんですよ。
     それに、ファンタジーではありますが、あとがきを読むと、実在した人物が主人公達だったことがわかります。伝承に基づいて、想像の翼を広げられた作者の力量に拍手です。仲町六絵さんの小説を読んだのは初めてでありましたが、からくさ図書館の続編は勿論、他の著作も読んでみたいと思います。
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    投稿日:2023.02.06

ブクログレビュー

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  • きりの

    きりの

    こんな私立図書館があったら…通いたいかも。
    いや、"道なし"さん達との関わりはないはずなので…多分。
    フツーに読書と紅茶を飲みに通いたいので、きっと回数券を買っちゃうと思います^^

    投稿日:2024.10.22

  • fattycatlover

    fattycatlover

    このレビューはネタバレを含みます

    Tさんのおすすめ。

    京都にある私立の図書館、
    その館長とバイトらしき少女は、
    死後さまよっている魂を導く冥官だった。
    桜を守る鎧武者だったり、食べ物に執着している美食家といった、
    変事に悩む人のそばにひそむ魂、「道なし」をめぐるお話。

    2時間あたり三百円で紅茶かコーヒーが出る、
    こじんまりとした感じの良い図書館はぜひ近所にほしいところだが、
    なんだが物足りない感じ。
    今の自分のすべてが書かれた「本」が出現して、
    道なしに関係している人間を助ける、
    それがちょっとありきたりというか、安直というか。
    謎解きの要素が少ないせいか。

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    投稿日:2023.03.08

  • kou.

    kou.

    最初はなかなか話に入り込めなかったけど入ったらどんどん読み進めてしまった
    面白いのはもちろん、小野篁のこととか京都のこととか読みながら勉強になる

    小野篁は実在してたけど時子も本当にいた人なのかな…?
    あとがきでは篁のパートナーって書いてあったけど。

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    投稿日:2022.01.29

  • こまいぬ

    こまいぬ

    このレビューはネタバレを含みます

    副題にもあるとおりに優しい世界。
    ほんに、おかゆの様な。

    ラノベなのでしょうがないのだろうがなんで篁は若作り?
    若い見た目でいるの?
    それは次巻以降に明かされるのだろうか?

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    投稿日:2021.10.27

  • ゆふぃ

    ゆふぃ

    最初はあまり入り込めなかったけど、だんだんと二人の関係性が見えてくるにつれ、おもしろくなった。会話が楽しい

    投稿日:2021.05.24

  • ken1maeda

    ken1maeda

    仲町六絵の小説は,古い時代と幽界とが合わさる,独特の雰囲気.それでいて必要以上にドキドキしないのが良い.京都の雰囲気も少し味わえる.平安時代の小野篁と皇女時子が,現代で主役を務めるオムニバス.

    投稿日:2021.02.27

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