【感想】幽落町おばけ駄菓子屋

蒼月海里 / 角川ホラー文庫
(51件のレビュー)

総合評価:

平均 3.5
12
8
20
2
3
  • 浮世と常世の狭間でのほっこり人情話

    大学生になり一人暮らしに選んでしまった物件は、「有楽町」ではなく「幽楽町」だった!

    妖怪と幽霊と人間が住んでいる町でアパートの大家(駄菓子屋)の水脈さん、主人公 彼方を騙して連れてきたジローとともに、さ迷う幽霊の悩み事を解決していく話です。

    ゆったりした内容で読みやすく楽しめました。
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    投稿日:2015.04.26

  • アヤカシたちの人情?物語

    大学に無事合格し、同時に独り暮らしをスタートさせた主人公の彼方(かなた)。
    「独り暮らしのスタートが”有楽町”という大都会、しかも家賃も思ったより安くてラッキー!」と浮かれて
    連れてこられたのは”有楽町”ならぬ”幽落町”・・・
    そしてそこが妖怪の住む町であり、現世とあの世との境界でありました。

    彼方の住むアパートの大家で美人の水脈(みお)と一緒に
    幽落町に迷い込んだ「ケガレ」と呼ばれる成仏できていない霊が巻き起こす事件や
    彼らが「何故成仏できないのか?」という謎を解決し、霊を無事に成仏へと導いてゆく物語です。

    霊の成仏とかが出てきますが、暗くジメジメとした物語ではなく
    クスッと笑いあり、ちょっぴり切なくもあり、楽しく読むことができました。
    読みきり三話+余話の四篇です。

    水脈さんが駄菓子屋を営んでいることもあり、色々な駄菓子が登場します。
    ひょっとしたら、子供の頃に食べていた懐かしい駄菓子が登場しているかも?
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    投稿日:2015.06.28

  • 第二巻、買ったところです。

    第二巻、買ったところです。まだ読んでいませんが、結構面白くて早く読めてしまいました。短編なので一話ずつ時間のあるときに読んでもいいし、一気に読んでもいいです。 カタカナ英語はときにはついていけなかったり、駄菓子も親から聞いただけのとか、東京の地名がでてきて住んだことのない私にはあまり リレートできないのですが、それでも、話の内容がたいへん日本的なので、浦島太郎になってしまった私でも楽しめました。 話に出てくる地名で背景などを浮かべることができるともっと楽しいのでしょうが。いつか、機会があれば、行ってみたくなります。つい、 二巻を買ってしまいました。楽しみです。PS 余談ですが二巻もおもしろかったですよ。続きを読む

    投稿日:2015.06.28

  • 息抜きの時間に最適~

    同じアヤカシ=幽霊物でも、「古道具屋 皆塵堂」ほど人情小噺と言った趣では有りません。
    時代が現代なのと、登場人物が「主人公 僕」を初め「大家の 水脈」「飼い猫 ジロー」が今風の若者として描かれているせいかも知れません。
    ドラえもんのアヤカシ物と言った感じです。困った人を見たら助けずにはいられない「のび太」が「僕」、ドラえもんが「水脈」、幽落町はドラえもんの「どこでもドア」の如く東京23区には直ぐ行けます。
    まぁ~、ハードボイルド小説、推理小説、戦争小説等を読みすぎて、凝り固まった頭を緩める隙間小説としては最適です。
    ページ数も少なく、短編小説ですので好きな読み方が出来ます。
    コミック好きな方にも是非!
    続きを読む

    投稿日:2015.11.10

  • 幽落町おばけ駄菓子屋シリーズ一作目

    あの世とこの世の狭間にある幽落町(ゆうらくちょう)を舞台としたハートウォーミングな物語。ウォッチな妖怪は出てきませんが、それに負けず劣らず楽しいアヤカシたちがお話を盛り上げてくれます。瑞々しくやさしい文章は読みやすく、重厚なものはちょっと・・・という方にもオススメです。登場人物にイケメンが多いこともあり(想像)、テレビドラマ化されても面白いなと思いました。続きを読む

    投稿日:2015.08.21

  • ちょっとホラーでも怖くないほっこり物語

    とっても読みやすく、心温まる物語。
    あやかしたちも人情溢れていて、幽楽町に住んでみたいです!

    投稿日:2016.06.26

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ブクログレビュー

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  • ヨシカ

    ヨシカ

    大好きな作品
    水脈さんの優しさ美しさと彼方くんの健気さに心打たれます。幽落町の情景が文章から浮かび上がってくるようで、何度も楽しませてもらってます。

    投稿日:2024.03.03

  • 梅乃

    梅乃

    このレビューはネタバレを含みます

    ラノベ感覚で読みやすかったです。
    特別驚きもなく、心穏やかに読めるというか…。
    アニメや漫画に近い感覚で読みました。
    警察が事件のことめちゃくちゃ喋るので暗示にでもかかってるのか思ったんですが素でした。

    レビューの続きを読む

    投稿日:2023.08.28

  • isutabi

    isutabi

    ★迷うなら行動しなさい。(p.74)
    【内容】格安な住まいを紹介されて行ったらそこは浮世と常世の狭間にありあやかしたちが暮らす昭和時代っぽい雰囲気の町だった。地底アパートと同じようなシチュエーションで、こちらはギャグではなく少ししっとりしており形式的にはミステリ。

    ▼簡単なメモ
    【一行目】真っ黒な子供が佇んでいた。

    【秋山】東原刑事の部下。
    【アパート】彼方が入居することになった二階建てで全六室ある古びたアパート。
    【遺念火/いねんび】幽霊の火の玉バージョン。腐ったおにぎりの臭いがする。基本的に二つで一つ。
    【印旛沼】千葉県に実在する。彼方くんの祖父はむかし龍が住んでいたと語る。水脈もかつてその辺にいたことがあるらしい。タブーを破った龍は三つに分けられ頭は浮世と常世の境に飛ばされた。
    【お手玉】小豆洗いが良い豆を選んで入れてくれたのでずっしりと重い。
    【彼方/かなた】御城彼方。大学に入学するために千葉から東京に来た。おじいちゃん子だった。あやかしたちにわりとあっさり順応した。
    【ケガレ】ほっておくと災いの種となる。
    【誤解】水脈いわく《人の目に見えるものは極一部です。だからこそ、誤解が生じてしまう。しかし、おそれることはありません。誤解ならば、あとから正していけばいいのですから。》p.104
    【白尾/しらお】龍頭神社の管理や神事をとりしきっている狐のあやかし。
    【ジロー】不動産屋。のフリをして彼方を常世に引っ張り混んだたぶん化け猫。水脈に心酔している。
    【神事】幽落町では現在常世のものだけで神事をおこなっているが本来は浮世のものがおこなうもので限界がある。
    【豆腐小僧】豆腐を薦めるので食べると身体じゅうカビだらけになる。ただ生計を立てねばならないのでふだんはちゃんと美味しい豆腐を売っている。何もつけなくても完食できる。一丁五十円。彼方はジローに豆腐小僧の豆腐を食べさせられたせいで生きながら常世の住人になってしまった。
    【ナナ】女の子の悪霊。
    【猫目ジロー】→ジロー
    【八百/はっぴゃく】狸。
    【東原/ひがしはら】横柄な刑事。
    【迷い】彼方の祖父いわく《迷うなら行動しなさい。逃げれば君が知るはずだった真実を一つ、喪うことになる。》p.74
    【水脈/みお】水無月堂主人。やさしげで美しい男性。品揃えには自信があり欲しいものが見つからなかったらプライドにかけて探しだしてくる。ケガレを祓う能力を持つが限界があるようだ。むかし印旛沼あたりに住んでいたらしい。
    【御城彼方/みじょう・かなた】→彼方
    【御城彼方の祖父】彼方にいろいろ教えてくれた人。失明していた。
    【水無月堂/みなづきどう】駄菓子屋。
    【幽落町/ゆうらくちょう】東京都狭間区にある黄昏と境界の町。あやかしたちが暮らしている。ケガレが雲のようにたまりいつも曇っており月に一度の縁日で祓う。東京都内だったら何処とでも通じているので好きな場所に出られる。
    【龍頭神社/りゅうずじんじゃ】幽落町にある神社。龍を祀っている。
    続きを読む

    投稿日:2022.05.01

  • ゆめ

    ゆめ

    好きな本上位です。一巻だけでも面白いが全巻読むと本当に好きになります!特に大家さんの推理が明確でいいです。また、幽霊や妖怪が出てきて悲しみや憂いなどを探すという読んでいて心がほぐされるのもいいと思います。続きを読む

    投稿日:2021.09.25

  • 枝乃

    枝乃

    連作短編。ハートフルあやかし小説。一種の神隠しなんじゃ……と思わないでもないが、そもそも彼方くんは、その条件とそのお値段でなぜ怪しまないのか。実にカモネギだった。優しい大家さんと気さくな商店街のおばけたちで良かったよ。各話の幽霊たちは、死因を思うと少しばかりしんみりする。常世で幸せにというのもなんだかね。水脈さんも彼方くんもある種の同類で、天然記念物のように見えた。猫目さんは本当に鼻が利く。続きを読む

    投稿日:2021.08.14

  • kanikan

    kanikan

    Read: Summer 2018
    Initially purchased at a local bookstore while looking for a horror(?) genre book to read during the Summer. There was little to no "scare-factor", but rather a more heartwarming story which was a pleasant surprise! Seems like there's a manga adaptation/novel series to this, but I wasn't fully hooked onto the entire book.続きを読む

    投稿日:2021.08.06

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