鎌田東二 / 角川選書 (1件のレビュー)
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キじばと。。
『古事記』をテクストとしてではなく、「うた」や「舞」による神話的生命との共振として捉えなおす試みと言えるように思います。おそらくは、折口信夫の著作を読むような仕方で本書を読むことを、読者に求めているの…ではないでしょうか。 『古事記』には、数多くの歌謡が含まれており、歌物語や芸能的な要素を持っています。天地自然に対する祭りがあって初めてまつりごとがある、つまり神事優先こそが古代歌謡のコスモロジーだと主張する著者は、『古事記』に登場するさまざまな神々のエピソードを紹介しながら、彼らがどのように歌い、どのようにまつりごとをおこなってきたのかに注目しています。 また著者は、『ギルガメシュ伝説』や『旧約聖書』、『アーサー王伝説』といった世界各地の神話や物語と『古事記』の内容を比較していますが、そこでも問題になっているのは、テクストとしての神話の根底にあると想定されている、身体的な共振に根差した生命との感応のあり方の違いであり、いわばそれぞれの神話の「しらべ」や「ひびき」に耳を傾けることで、『古事記』の独自性を明かしているように思われます。 少し気になったのは、著者は『古事記』において神々の「笑い」が「咲ひ」と表記されていることに触れて、神々の笑いに花が咲くような生命の原理を見ようとしている点です。これは順序が逆ではないかと思うのですが、いかがなものでしょうか。続きを読む
投稿日:2017.01.25
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