冤罪と裁判

今村核 / 講談社現代新書
(13件のレビュー)

総合評価:

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ブクログレビュー

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  • trf bsb

    trf bsb

    現在の日本の刑事裁判の実態がよく理解できた。自分の知らないところで無実の人が罪に問われている。そういった冤罪を生み出す日本の法律を、早急に見直す必要があるのではないかと多くの冤罪事件事例を通して感じた

    裁判員制度は比較的新しい裁判方式であり、自分が近い将来関わるかもしれない。裁判員は、本書で挙げられた裁判員制度の問題点や改善点を事前に知識として身につけておかないと、被告人を冤罪へと導いてしまう恐れがあると実感した。裁判員制度以外の日本の法律の問題点についてもさらに深堀して学習してみたいと感じた。
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    投稿日:2021.01.31

  • quatorze

    quatorze

    このレビューはネタバレを含みます

    「疑わしきは被告人の利益に」なっているのか、本当に。

    冤罪が大変な問題であることはわかっているのと同時に、しかし、被告人=有罪という間違った印象はなかなか頭から拭い去れない。裁判官が正義を守るためにいると思っていても、それが職業である以上、昇進や職場の人間関係、権力闘争からは逃れられないものなのだと諦める気持ちもある。裁判に参加するならば間違いのないように議論を尽くしたいとは思うが、拘束される時間を鬱陶しいとも感じるし、罰を与える自分に酔ってしまわないかという恐れも感じる。

    それでも、やはり正義は守られてほしい。確かな証拠を元に、検挙するための追求ではなく、事実を明らかにするために、警察も検察も裁判官も全力を尽くしてほしい。悪を見逃すことは、正義を求める人にとって、もっとも嫌なことだろうし、許せないことだと思う。でも、罪のない人を有罪にしてしまうことを、それ以上に恐れ、自分に禁じてほしい。

    印象はあてにならない。他のところでも聞いたことがあるが、証言はあてにならない。人の記憶は曖昧なもの。いつどんな場所で証言を求められようとも、謙虚でいたい。罰を与えられる立場にいるかぎり、忘れないようにしたい。

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    投稿日:2021.01.10

  • 林田力

    林田力

    今村核『冤罪と裁判』(講談社現代新書、2012年)は多くの冤罪事件に取り組んできた弁護士の書籍である。日本の刑事裁判は世の中の水準からみると色々と遅れたところがあり、有罪とされた元被告人のなかに無実の人々がかなり含まれているのではないかと主張する。
    冤罪は許されない人権侵害である。「身に覚えのない罪に問われるということは、自分自身の人格と異なる『犯罪者』という烙印を押され、一生あるいは亡くなった後も背負っていくということです」(村木厚子「『市民の会』の活動で再審ルールの実現を」救援新聞2019年6月5日)
    ところが、日本には明日は我が身と言えるほど冤罪の要素が溢れている。布川事件冤罪被害者の桜井昌司さんは「捜査官が嘘を言って来て、一般常識に反する検察官による証拠の独占が行われている司法が冤罪を生む」と語る(「茨城・布川国賠訴訟 警察・検察に賠償命令」救援新聞2019年6月15日)。
    冤罪は警察の人権を無視した取り調べによって生まれる。「腰痛の被疑者にきつい姿勢を強要」「病気の薬を飲ませない」などである。鹿児島県警の志布志事件では親族のメッセージに見立てた三枚の紙を無理やり踏ませて自白を強要する踏み字が行われた。
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    投稿日:2019.11.24

  • W. Yuriko

    W. Yuriko

    C. ゴーンを巡るドタバタを自分なりに考えるにも、とても示唆に富む一冊だった。冤罪が起きる背景を紐解くと、裁判官や検察官のとても人間らしい(サラリーマン的な)弱さがあることが分かるし、裁判員制度にかけられた期待も分かる。
    読書のきっかけはNHKのドキュメンタリーで取り上げられていて、今村弁護士の正義感とプロフェッショナリズムに感銘を受けたこと。言葉少なな人柄だけど、この本では現在の司法制度に対する批判がビシビシ出てきてメッセージが強烈。
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    投稿日:2019.05.26

  • uen017

    uen017

    この人を追ったNHKの番組は、見ていて胸が詰まるほどに、この人のまっすぐな生き方を映し出していた。ものすごい衝撃を受けた。忘れないし、もしその時がきたら応援するし、自分も同じ志を持っていたい。

    投稿日:2018.09.13

  • hide-m

    hide-m

    2018.5.18読了。NHKの番組「冤罪弁護士」を視聴し、今村弁護士に興味を持ち本書を手に取った。

    結論から言うと良書。特に裁判員に選ばれた人には、絶対読んでもらいたい、と言うか自動的に配るべき類の本。もちろん無実の罪で捕まった人にも。

    前半は「なぜ冤罪が生まれるか」を、虚偽自白・目撃証言・偽証・物証と科学鑑定・情況証拠という様相に分類し、それぞれを実例をもって、明晰にコンパクトに紹介しているので大変分かりやすい。
    と同時に、日本の警察・検察・裁判官の実情・実態を思い知らされ、読者が暗澹たる気持ちに突き落とされるのは不可避である(とりわけケース2の、神奈川県警捜査一課による被疑者の社会的抹殺という蛮行はあまりにも酷い。これが2007年の事例だというのだから、警察には絶望しかない)。捜査側が犯罪者になってどうする!?

    また、後半の「裁判員制度が冤罪を減らせるか」に関する考察も、射程・深度とも充分に思われ、非常に説得力がある。そして、最後にまとめられた提案・提言は、今すぐ実現すべきで、これのどれ一つを取っても異を唱えることが可能だなどとは信じられない。だが、司法に自己改革など望むべくもないならば、外圧でもなんでも利用して少しでも改良を試みるしかない。有罪率99.9%なんて本当におかしい。独裁国家か、この国は!

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    投稿日:2018.05.18

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