【感想】もういちど生まれる

朝井リョウ / 幻冬舎文庫
(351件のレビュー)

総合評価:

平均 3.9
78
148
73
9
2
  • 若者の瑞々しさが眩しい物語

    各章の登場人物が微妙に絡まり合う短編集
    サラリとした雰囲気のなかに
    20才前後の若者の生の感性が描かれています

    意外性がありながらも伝わりやすい比喩や感覚的な事柄の表現など
    しっかりと言葉を選び文字として構築しているのに好感をもちました
    続きを読む

    投稿日:2014.04.28

  • 透明感のある語り口

    意外性がありながらもイメージを描きやすい比喩や
    心の動きなど感覚的な事柄をしっかりと言葉で伝えようとするような表現
    若い作家さんらしく20才前後の若者の悩みが瑞々しく描かれた作品

    投稿日:2013.11.04

  • 「若者の代弁者」たらしめてるもの

    桐島と何者に続き3作目。他2作と同様に、登場する若者たちの、諦めとも呼べる冷静な(残酷な)観察眼がこの人を「若者の代弁者」たらしめてるのかなと思う。世の中と自分を観察する視点は、賢さからくるのだろうけれど正確で無慈悲で、自分たちを自分たちで生きづらくさせてるかの様に感じられる。だけど最後に、前時代的と言ってもいいかもしれない「情熱」みたいなものがにじみ出てくるのがこの人の本の魅力だと思った。年齢関係なくおすすめしたいです。あとジョージ朝倉のマンガは確かに面白い(文中に2回ほど出てきたので)。続きを読む

    投稿日:2014.09.23

ブクログレビュー

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  • まな

    まな

    各話読んでても話が離れ過ぎていないというか、あ!この人さっきの話で出てきた人だ!ってなって、それが読んでてすごく楽しかった。
    私と似てる主人公もいれば、私と全く違う振る舞い方をする主人公もいたけど、そういう主人公たちの抱えてる痛みとか不安が、なぜだかすっと自分の中に落ちてきた。

    どのお話も好きだったけど、特に表題作が心に刺さった。
    ''別に椿みたいになりたいわけじゃない。ほんとうは、きっと、椿と同じ、1になりたいわけじゃない。私はずっと、ほんの少しでも、今の私から変わりたいだけだった。''
    この言葉見て、私のモヤモヤを形にしてくれてる!って嬉しくなった。誰かになりたいわけじゃないけど今の自分も好きじゃない、そんな私に方向性を見出させてくれた言葉。半歩でもいいからゆっくりゆっくり変わっていきたい。
    続きを読む

    投稿日:2024.04.03

  • ひこ

    ひこ

    よかった
    何者かになりたいって思いと大抵なれないっていう現実に薄々気づきながら生きていくの既視感あった

    「もういちど生まれる」がよかった
    誕生日のくだり共感できた

    解説がいい
    自らの黒い感情に苦しんだ彼らには必ずある光が待っている。自分で自分の光を見つけ出す。小さくても頼りなくても間違いなく光である続きを読む

    投稿日:2024.03.29

  • 絵麗

    絵麗

    モラトリアムか

    「海を分母に、空を分子にしたら、1を超えるのだろうか。泣きたいのを我慢しているような空を電車の窓から見上げると、イヤフォンが少し動いて、耳の中から音楽がこぼれ落ちそうになった。」
    の冒頭にわたしは震えた続きを読む

    投稿日:2024.03.25

  • 鈴

    物語に現れる沢山の人生が一面的ではなく様々な角度から描かれていて、その一人一人をより奥深く感じられる作品だった。何者かになりたい想いと、何者にもなれない諦めが混在する若者たちの毎日が自分とぴったりハマって共感の連続だった。続きを読む

    投稿日:2024.03.21

  • コチリーヌ

    コチリーヌ

    明らかに自分の大学で、ああこれはここだとかこういうひといるよなとかやたら描写がリアルに見えたし、だからこそ「無責任を背負って、自由を装っている。」って言葉が刺さって抜けなくなった。
    意図的にひらがなで書かれてるんだろうなって所も苦しかった。
    でも、ただ日常と絶望を突きつけるだけじゃなくて私たちの、「私たちの」大切な日々を描いてくれてた。
    続きを読む

    投稿日:2024.03.13

  • とんかつソース

    とんかつソース

    20才の若者を描いた作品。裏表紙の「若者だけが享受できる世界...」と記載通りの内容であった。特に最後のハル(遥)目線の物語において、周りは努力をしていない、自分は努力してる特別な存在だと思っていたが、努力が報われない。若者が世の中現実を知った時の感情を作者の巧みな表現で描かれており、朝井リョウ作品の素晴らしさが凝縮されていると思った。続きを読む

    投稿日:2024.03.06

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