【感想】愛しのアイリーン[新装版 上下分冊] 上

新井英樹 / 太田出版
(8件のレビュー)

総合評価:

平均 4.1
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  • 生々しい愛

    42歳、田舎で老齢の両親と同居しているいまだ独身の宍戸岩男。
    ままならない人生に嫌気が差し、突発的にフィリピーナとの国際結婚を決めます。

    300万円を費やし、人生の伴侶となるアイリーンを手に入れた岩男。
    しかし、恋愛感情のないまま始まったふたりの結婚生活は、当然のごとく思うようにはいきません。

    登場人物たちに、並々ならぬ生命力を込める新井英樹。
    アイリーンを求めて暴走する岩男や、怒りのあまり彼女を亡き者にしようとする岩男の母ツルなど、
    今作でも爆発するパワフルなキャラクターたちがコマの中を暴れ回ります。

    ドタバタコメディ色が強い上巻ですが、下巻では雰囲気が一変。
    人間の持つ汚い部分が、圧倒的な表現力と勢いでぶちまけられていきます。

    新井英樹はその醜さの中に潜む愛を見せつけてきます。
    読み進めるには気力が必要だけれど、その分骨の髄まで感動できる渾身の1冊。
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    投稿日:2015.03.09

ブクログレビュー

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  • shinsa82

    shinsa82

    学生の頃ビッグコミックスピリッツ誌で読んでいたものを新装版で再読。
    後半は全然覚えていなかった。

    寒村に住む、両親同居40代独身の男がフィリピン人の娘と国際結婚する話だが、
    登場人物に全員癖がありすぎて (特に後半) 前半キャラが濃い人物がかすむほど。
    全体的にエログロな感じなのでそういうのに耐性がない人は要注意。
    前半の陰鬱な感じからの急展開、後半悪い意味で一気に男を上げる主人公に注目してほしい。

    描き下ろしのエピローグ収録。町山智浩の解説も勉強になった。
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    投稿日:2018.01.24

  • sudakos

    sudakos

    90年代当時も衝撃だったマンガだけど、今読むとまた違った感慨がある。止まらない地方の過疎化は、バブルで浮かれてた時にすでに始まっていたのがよくわかる。

    投稿日:2017.07.23

  • 0541

    0541

    うちの父親世代の日本を描いた感じ、2017現代では無いが。昔はこんな雰囲気だったんだよって感じ。勉強になった

    投稿日:2017.02.10

  • そら

    そら

    【我が愛しのアイリーン】

    とにかく、秀逸。死にたくなるくらい愛と希望と絶望と孤独。読んでいて、苦しくなった。

    投稿日:2014.07.10

  • itomona

    itomona

    日本の農村の嫁不足・外国人妻の問題をテーマにしたドラマかと思って読んだが、予想を大きく覆された。農村の問題は背景でしかなく、テーマは生・性・死・母・子が渾然一体となり、物語がすすむほど、その純度が高くなっていく。マンガという形でしか表現できない純文学だと思う。続きを読む

    投稿日:2013.03.08

  • no630

    no630

    この物語で殺しを入れる必然性があったのか疑問。新井英樹なので胸糞悪くなるのは仕様だけど、リアルってのとはまた違う。

    投稿日:2011.09.15

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