【感想】聲の形(1)

大今良時 / 週刊少年マガジン
(137件のレビュー)

総合評価:

平均 4.2
44
51
22
2
0
  • 読むつもりは無かった。

    残酷でどうしようもない現実を切り貼りして最終的にはラブアンドピースに持って行くのが、障碍者を扱うこの手のマンガのセオリーだと思っていた。理不尽と希望の間でどろどろに汚れ、人間の暗部というやつをむき出しにすることで感動を誘う。そのための装置に「障碍者」を採用しているのだと。
    勿論このマンガにもその文法は使われている。そうだと思ったから、まぁわざわざ読む事はないかな、と考えて後回しにしていたことは認めよう。
    しかしそんな先入観で読んでみたらば、これはちょっと硝子ちゃんが天使すぎるぞと、いろんな意味でうろたえるはめになった。

    つまり何の事はない、これはただの甘酸っぱいボーイミーツガールなのだ。
    泥水をぶっかけられようが、補聴器をぶっこわされようが、ケンカしてぶっとばされようが。
    これは胸をわしづかみにされるような切ないボーイミーツガールなのだ。
    現在2巻まで読んだが、主人公の二人が可愛くてしょうがない。

    ちょっといびつで傷だらけなロミオとジュリエット。
    最初はお腹に力を入れて読んで頂きたい。
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    投稿日:2014.02.02

  • この物語の結末が気になる。

    「聴覚障害(劇中でも「障害」との表記だったので、こう書きます)」を扱って話題になったマンガ、という程度の認識で読み始めた。
    が、誰しもが持つ小学生の甘酸っぱい思い出…、とは程遠い、ヘビーな内容でびっくり。今風の絵柄(余談だが絵のレベルは相当)でやわらいではいるが、正直、胃が痛くなる場面も。

    授業中、先生の声を聞き取っての板書が困難、発音ができない、音楽の授業でうまく歌えない、など耳が聞こえないことによるハンデ。それを幼いがゆえにからかいの対象としてしまう、主人公をはじめとする級友たち。そしてある日突然かわるいじめのターゲット。「小学校のクラス」という、独特で閉鎖的なコミュニティの描写にリアリティがあり、胸に刺さる。

    レビューの都合上☆4つをつけたが、1巻を読んだだけで評価をすることはとても難しい作品。と同時に、気が早いが、作者がこの物語をどのように終わらせるか、が非常に気になった(2014年1月現在、連載中)。大今先生の描く「聲」の「形」を見届けたい。
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    投稿日:2014.01.22

  • どうしてこうなった?

    手のひらかえすように態度をかえるクラスメート、問題に加入できるはずの教師の見てみぬ振り、もとい加害者としての参入は目を疑いたくなるほどひどかった

    「気持ちはわかるよ」とか悟ったようで、無責任なこと言うなと!!(しかしその言葉を出してしまうのはわからなくもないと思ってしまった)

    そして最後の顛末は胸くそ悪くて救いようがない……

    読み切り時はここで終わっしまったらしいから衝撃的だ。

    本当に連載してくれて良かったです








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    投稿日:2014.01.16

  • 続きがきになる

    「おもしろい」では済まされない内容の濃い作品だとおもいます。
    罪深いことをしたら、その気持ちは普通、心の隅っこに、端へ端へ追いやって消し去りたいと思います。普通は。
    一巻では過去を振り返る形ではじまり、石田将也と西宮硝子の出会い部分がメインで描かれ、再会の描写 (最初の場面) までです。

    物語の内容は一巻が終わるところでうまい具合に調節されていて、続きが気になってしょうがないです。
    一巻までの個人的な感想は「いじめていたこと自体を意識していなかったら、出会いはなかったし、その逆も無かっただろうな」です。
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    投稿日:2014.09.26

  • 不思議なストーリー

    なにか面白いマンガはないかと探していたらこのマンガを見つけました。

    読み始めたら最後までイッキに読んでしまいました。

    読み終わると何か不思議な気持ちになります。

    気になる方は是非読んでみてください。オススメです。
    ( ´_ゝ`)
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    投稿日:2014.01.19

  • なんとも言えない気分です。

    読み切りで読んでからもずっと記憶に残る作品でした。

    連載になったとき、この作品は連載に向かないと思い、
    読み切りの印象が変わるのが嫌で連載は読まないようにしてました。

    でもやっぱり気になり購入(^^; 1巻2巻を一気読みしました。
    もう読み切りより断然引き込まれるストーリーでした。

    ひとつ引っかかるのは、西宮硝子がいじめられた石田将也の事を
    嫌いになったり憎んだりしてないことですね。

    これからのストーリーが気になる作品です。
    続きを読む

    投稿日:2014.01.22

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  • どーりー

    どーりー

    図書館を徘徊していたら発見。映画では大分心を打たれたので手に取ってみる事に。

    期待を裏切らない第1巻。
    映画では語られていないストーリーも結構ある。

    耳の聞こえない女の子と、元ガキ大将の話で、心理描写がリアル。続きを読む

    投稿日:2023.12.02

  • しゃちちち

    しゃちちち

    このレビューはネタバレを含みます

    なんだか、
    思ってたより、
    悲しい一巻だった。

    確かにありそうだよねー。
    って思うところとか。

    急にいじめの対象になっちゃう事とか。

    怖いな。って思った。

    レビューの続きを読む

    投稿日:2023.04.01

  • 司書KODOMOブックリスト(注:「司書になるため勉強中」のアカウントです)

    司書KODOMOブックリスト(注:「司書になるため勉強中」のアカウントです)

    「傷つけ合った過去の修復から、未来への希望を描いた秀作。」
    いじめの被害者と加害者は友達になんてなれるのだろうか。

    「お前なんかに出会わなきゃよかった。
    もう一度、会いたい。

    耳の聞こえる少年・石田将也(いしだしょうや)。
    耳の聞こえない転校生・西宮硝子(にしみやしょうこ)。
    ふたりは運命的な出会いをし、そして、将也は硝子をいじめた。
    やがて、教室の犠牲者は硝子から将也へと移っていった。
    幾年の時を経て、将也は、 もう一度、硝子に会わなければいけないと強く思うようになっていた。」
    続きを読む

    投稿日:2023.03.10

  • ぷぅ

    ぷぅ

    中学生に勧められて読み始めた。
    映画は見たことがあったが、「マンガの方が一人一人の心の動きが細かく描かれている」とのこと。
    いじめの加害者が、ある日あることをきっかけに突然被害者側になる。その心の葛藤が絵との相乗効果で響いてきた。続きも読んでみたい。続きを読む

    投稿日:2022.10.31

  • かずさん

    かずさん

    このレビューはネタバレを含みます

    聴覚障害を持つ少女・西宮に、石田が出会う。周りの友人は少しずつ大人になっていく中、退屈な日々を打開するために西宮に興味を持ち、限度を知らないイジメを行いながらクラスの中に西宮の「存在感」「居場所」を作り上げていく。しかしいくつも補聴器を壊すなど行き過ぎたいじめに学校が動き始めた途端、担任もクラスメートも石田から一気に離れていき、反対にいじめの対象となってしまう。やり場のない怒りを西宮に暴力でぶつけ、西宮は転校。それを機に石田は西宮から守られていたことに気づくが、卒業まで‥いや、進級した中学生活まで元クラスメートに奪われてしまう。孤立したまま石田は高校3年生を迎え、人生の悔いを残さないために補聴器代を母の枕元に置いたあと、西宮に会いにいく‥そのまま罪を抱えて死ぬことを考えながら‥

    純粋が故に残酷さを見せる子どものいじめとはいえ、間違いなく好奇心をこじらせすぎたいじめだったし、それでも耐え続けた西宮にも心の闇を感じる。いじめられても泣かない、相手にし続ける彼女の心には何があったのか?
    東京オリパラ開会式で話題になった事件を踏まえながら読むと、一度でもこういったことをした人が更生の余地があるのか、周りが赦す余地はあるのか、考えさせられる。

    レビューの続きを読む

    投稿日:2022.03.02

  • たかし

    たかし

    いじめに関してとっても深い問題があると思いました聞こえないっていうことは生涯でもあり障害を与える立場でもあるのかもしれません考えちゃう

    投稿日:2022.02.06

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