人間不平等起源論

ルソー, 中山元 / 光文社古典新訳文庫
(17件のレビュー)

総合評価:

平均 4.3
6
6
2
0
0

ブクログレビュー

"powered by"

  • ときお

    ときお

    個人的には内容よりも大陸合理論との接続を感じました。キラキラした文章に頭の中で半ば独断的に論理を紡ぎ出していくこの感じ。僕には正直結論ありきにしか感じられないのですが,でもこの熱い想いが現代の世界をつくりあげたのですね。きっと。続きを読む

    投稿日:2019.07.16

  • YOERU

    YOERU

    ルソー著『人間不平等起源論』
    1755年に刊行され、7年後に刊行される『社会契約論』の元になる思想のエッセンスといえる書。

    1789年から始まりルイ16世が処刑され99年に終結したフランス革命の思想の元となったといえるルソーの書。

    ルソーは、教育学や恋愛小説や自伝など様々なタイプの書を世に出しているが、このルソーの政治哲学の刮目すべき点は、

    それまでの政治哲学のホッブズやロックなどが提唱した人間の自然状態への考察を、それは現代を生きる人間による枠組みから見た状態であり、結局は原始状態に遡って見極めることは誰もできなかったと喝破し、さらに遡って人間の自然状態から論考を進めて、その上で人間の在り方を説くことだ。

    「人間は邪悪である。しかし人間の本性は善であり、これはすでに証明した」

    人間とは?をより深く洞察できる一冊
    続きを読む

    投稿日:2019.02.12

  • ryh

    ryh

    このレビューはネタバレを含みます

    自然法(ドロワ・ナチュレル)という考えは、人間の本性にかかわる概念である。p38

    【二つの原理ー自己愛と憐れみの情】p41-43
    学問的な書物はどれも、すでにできあがった状態の人間について理解するために役立つだけであり、ここでは無用のものである。それよりも大切なことは、人間の魂の原初的でもっとも素朴な働きについて考察してみると、理性に先立つ二つの原理を見分けることができるということである。一つの原理は、わたしたちにみずからの幸福と自己保存への強い関心をもたせるものである。もう一つの原理は、感情をもったあらゆる存在、とくに同類である他の人間たちが死んだり、苦しんだりするのをみることに、自然な反感を覚えることである。
    わたしたちの精神は、この二つの原理を調和させ、組み合わせることができるのであり、そこから自然法(ドロワ・ナチュレル)のすべての規則を導きだせる。ここに必ずしも社会性(ソシアビリテ)の原理を導入する必要はないのである。
    <中略>このように、原初の人間(オム・オリジネル)、その真の欲求、その義務の基本的な原則について研究するというこの方法は、道徳的な不平等の起源について、政治体の真の土台について、政治体の成員の相互の権利についてなど、重要でありながら、十分な解明が行われていない多くの問題を考察するときに発生する無数の難問を解決するために役立つ唯一の有効な手段なのである。

    「人間の不平等の期限はどのようなものか。それは自然法(ロワ・ナチュレル)のもとで認可されるものか」p48

    【二種類の不平等】p49-50
    わたしは人類には二種類の不平等があると考えている。一つは自然の不平等、または身体的な不平等と呼びたいものである。これは自然が定めたものであり、年齢、健康状態、体力、精神の質、魂の質の違いによって生まれる。もう一つは社会的(モラル)または政治的な不平等と呼びたいものである。というのも、この不平等はある種の取り決めによって生まれるものであり、人々の同意によって確立されるか、少なくとも認可されるものだからである。この種の不平等はさまざまな特権から生まれるもので、一部の人々が他の人々を犠牲にして、この特権を享受する。たとえば他の人々よりも豊かであるとか、尊敬されているとか、権力をもっているとか、何らかの方法で他の人々を服従させているとかである。

    第二部は【所有という観念の発生】から始まる。p123

    【約束と共同体の成立】p128
    【私有財産の発生】p131
    【自尊心の誕生】p135
    【所有権の誕生】p143
    【社会と法律の起源】p150
    【自由は放棄できない】p161
    【社会契約】p169
    【不平等の激化】p176

    レビューの続きを読む

    投稿日:2018.02.09

  • akito987

    akito987

    訳者の中本元による詳細な解説が付いている。これは解説というよりは文の要約・あるいはレジュメのようなもので、ルソーの本文を豊富に引用しながら、現代風に分かりやすく再構成している。ルソーの原文も決して難解な文章ではないのだが、ところどころ迂遠な論理展開をしているところがあり、時々ルソーの意図を見失ってしまうことがあるため非常に役立った。
    Kindle版ではルソーの本文と、解説の引用フレーズが相互リンクされているため、少し引っかかる表現があればすぐにお互いを行き来できるのもよかった。
    続きを読む

    投稿日:2018.02.09

  • 愛と幻想

    愛と幻想

    面白すぎる。解説は繰り返しが多く蛇足な感じ。本編は本当に面白かった。考えたり想像したりする読書の中でかなり面白い部類の本。こういう本がきっと愛読書になるんだろうなって感じがした。また読んでみたいなと思う。楽しい時間が過ごせる。続きを読む

    投稿日:2017.12.18

  • ちぃ

    ちぃ

    人が、土地を柵で囲って私財を主張するようになって以来、不平等は拡大。闘争状態を収めるために、法が導入された。自由を守るためには『腕に傷を負った人が体の残りの部分を守るために腕を切断することに同意するかのように』その一部を犠牲にする必要があった。それがのちに王権国家へと発展する。西欧の民が航海を経て出会った“未開人”はキリスト教の力を以てしても、文明化しなかった。北半球の人々がいち早く手にしてしまった【知恵の実】はいったいどこにあったのだろう。世界史も宗教も、学びなおす必要がある。続きを読む

    投稿日:2016.08.18

Loading...

クーポンコード登録

登録

Reader Storeをご利用のお客様へ

ご利用ありがとうございます!

エラー(エラーコード: )

本棚に以下の作品が追加されました

本棚の開き方(スマートフォン表示の場合)

画面左上にある「三」ボタンをクリック

サイドメニューが開いたら「(本棚アイコンの絵)」ボタンをクリック

このレビューを不適切なレビューとして報告します。よろしいですか?

ご協力ありがとうございました
参考にさせていただきます。

レビューを削除してもよろしいですか?
削除すると元に戻すことはできません。