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トロツキー, 森田成也 / 光文社古典新訳文庫 (4件のレビュー)
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マタン
このレビューはネタバレを含みます
今の時代こそ、すごく難しいけれども 読んでほしい本ですね。 資本主義というものが当たり前にあるけれども その結果を見ていくと…という別の視点や 著者がその当時、どれだけ時代を先行し 見据えていたかのすばらしさ。 ただし、かなりこの本は強烈です。 批判に終始していますし。 その結果は…暗殺されます。 スターリンにとっても彼はあまりにも 脅威過ぎたわけです。 おそらく、自分の論の不備を論破されてしまうから。 別の本の彼とは、また違っています。
投稿日:2016.01.30
itou++
ソヴィエト連邦の社会主義体制が崩壊した後になっては、取り立てて新規性はないとはいうものの「当時」このような理論が展開されていたということは凄い。 トロツキーの理論は、社会主義は1国のみでは成立せず世界…全体に展開しなければならないとしている。 後進のロシアでは、成熟した資本主義社会で必然的に発生するところの階級闘争による革命ではなく、農民とそれを先導する労働者による革命であって、いわゆる唯物史観の革命論とは異なっている。そのことについてもくどいほど論じられている。 スターリン主義の1国社会主義が何故崩壊へと向かったかの理由としては有効な理論であり興味深いものの「社会主義が失敗した理由」は他にあるので、「トロツキー素晴らしい!」とは残念ながらならない。続きを読む
投稿日:2011.11.23
H.Sato
ソ連邦の孤立した枠組みの内部で間性した社会体制としての社会主義の実現が可能であると、しばらく仮定するならば、これこそまさに完全な勝利であろう。 人類の経済と社会構造の現状から生じている、社会主義革命の…国際的性格ある。生産力の世界的発展、階級闘争の世界的規模を原理的、政治的に反映したものにすぎない。 プロレタリアートは革命の基盤を拡大することなしには自らの権力を打ち固めることはできない。 革命の完全な勝利はまたプロレタリアートの勝利を意味する。続きを読む
投稿日:2010.03.02
マーキス@ショスタコーヴィチP
本当にロシアでの革命を理解した男です。 レーニンは勿論ロシアにおける革命家ですが、マルクス主義に固執しすぎるところがありました。トロツキーの理論を「歴史を飛び越している」と非難しました。 しかし十月革…命以後、レーニンはトロツキーを認めました。レーニンはトロツキーを「一番のボルシェビストである。」と評価しました。 レーニンはブルジョワ民主主義革命が起きた後、プロレタリアート革命が起きる、とする二段階革命論にいつまでも固執していましたが、トロツキーは「ブルジョワ革命が起きた国はフランスやイギリスのような先進資本主義国家だけ。ロシアは後進国だ。ブルジョワは地主は国家権力と結びつき革命を起こすような階級にはなりえない。外国からの投資でロシアは近代化が進んでいる。今一番革命を起こしうる存在はプロレタリアートのみ。」と検証しました。 元々トロツキーの理論はボルシェビキの路線に叶ったものです。スターリンが意図的に歪曲し、あたかも自分たちの理論が正統なレーニン主義であるかのような振る舞いを見せたので、トロツキズムという蔑称が使われています。あまりに高度な理解力を必要とする永続革命論は、レーニンしか理解者を得られず、レーニン死後、トロツキーは孤立してしまいます。 なぜボルシェビキは永続革命をするはずだったのか、ではなく、永続的に革命を起こしうる存在だったはずのものが、ボルシェビキである。といった気がします。 頭が良すぎるがゆえに、孤立した。その存在が、トロツキーなのです。続きを読む
投稿日:2009.06.18
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