【感想】そして私は一人になった

山本文緒 / 角川文庫
(33件のレビュー)

総合評価:

平均 3.4
2
14
12
4
1

ブクログレビュー

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  • 美華恵

    美華恵

    こういう日記、今ではブログでのつぶやきでしょうか。
    人の生活を覗き見しても、とくに笑えるわけでも、泣けるわけでもなく、共感するというほどのことでもなく
    そうなんですね、でした。

    246ページからの
    「そして私は飲まなくなった」
    ここからだ。
    2007年晩秋として、書かれいていたこと。
    胆嚢の摘出手術、お酒が飲めなくなったこと(体が受け付けなくなった)、これが、亡くなる原因の始まりでもあったのでしょうか。
    ここからのことが、むしろ読みたい。
    自分も体のことは家族に迷惑をかけない程度にケアしないとなと思いました。

    次は 無人島のふたり を予約
    続きを読む

    投稿日:2023.11.11

  • ハルカ

    ハルカ

    考えていることがすごく一緒。

    人といると疲れてしまうこと、気分のアップダウン、内面の弱さ、求めてしまうこと、とっても一緒。

    弱い自分に辟易する日々だけど、
    ふみおさんの本を読むと安心する。

    孤独より、1人になれない時間がなくなる方がつらい、という趣旨の文があり、同じすぎて思わず笑ってしまった。続きを読む

    投稿日:2023.09.29

  • nt

    nt

     1997(平成9)年刊。
     1996年、こないだ読んだ『恋愛中毒』の作者が32歳から33歳にかけての日常を綴った日記体のエッセイ。
     結婚して5年くらいで離婚し、一人暮らしとなった状況を描くと言うことで、同様に離婚して一人になった私にとって身につまされる話があるかと期待したのだが、その「離婚」の事情については全然言及しておらず、単に「一人暮らし」の自由さを書いている。会社勤めでない作家業という、時間に縛られないかなり自由な生活が描かれている点、時間に縛られているサラリーマンの私には憧れるものがあって、読んでいて楽しい。子供の頃、藤子不二雄などのマンガ家生活の日記・手記を読んでわくわくしたのと同様の楽しさだ。
     日常のちょっとしたことに対する感受性が、『恋愛中毒』の主人公のそれとしばしばつながっているように思えた。「作者と小説の主人公を同一視してはいけない」というのは原則であっても、作者自身が意図していないディテールにおいて、作者本人の感性が映し出されてしまうというのも事実だと思う。
     本書終わり近くの方に「鬱っけのある私・・・」という記述があり、なるほどもともとそうなのか、と知った。本書の後で小説で文学賞を取り、再婚したあとでやや重度の鬱病になって入院するという経緯があって、俄然この山本文緒さんに興味と親近感を持ったのだが、なるほど、どうやら他者との人間関係においてどうもいろいろ気遣いをしすぎて疲れてしまい、かといってずっと一人だと淋しい、という難しい側面がこの日記エッセイにも現れており、確かにこの方は「メランコリー親和型」なのだと思った。そして思い返せば、『恋愛中毒』の主人公同じメランコリー親和型ではないかという気がする。
     時間に縛られず怠けている自覚しながらも、生活するために文筆業を頑張っており、その頑張りが嵩じていって身動きできないほどの境地でストレスを溜め込んで、鬱病になったのではないかと推測する。そんなところにやはり親近感が湧く。
     再婚後に鬱病に陥るその状況を綴られた同著者の『再婚生活 私のうつ闘病日記』というやはり日記体エッセイがあるので、引き続いて読んでみる。
    続きを読む

    投稿日:2023.07.26

  • hito-koto

    hito-koto

    このレビューはネタバレを含みます

     山本文緒さん、実家~結婚~離婚で、32歳にして初めての一人暮らしになったそう。1996年の1月から12月まで、33歳から34歳の間の日記エッセイです。1996.12.19は、坂東眞砂子「山妣(はは)」を読む。すごい。と 私も「すごい」と感じましたw。「そして私は一人になった」、1997.5刊行、2008.2文庫。猫が好きだけど一人では飼えないので、時々実家に帰り「タマ」に会うそうです。

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    投稿日:2023.06.22

  • 四季子

    四季子

    彼女の作品と人柄に惹かれて読んでみようと思った日記エッセイ。
    もちろん楽しく読めましたが、挟まれていた栞に書かれていた「何を読んでも、あなたが出てくる。」と書かれていたのをまさしくそれっ!だと。
    自分の今までの人生なんて作者とは全く違うのに何故か読んでいると共感出来てしまう。
    気がついていないだけで、自分も経験した事がある出来事、日常だったりするのかな。
    相変わらずの毒舌と深い優しさを持つ作者に惹かれます。
    続きを読む

    投稿日:2023.04.09

  • arasakura

    arasakura

    「無人島のふたり」を読んでからの本書。30代前半の著者の離婚後の日記。ワープロで執筆し、FAXで原稿を送り、友達とはLINEじゃなくて電話で話す時代。日記、エッセイものは作家の素の顔が見えてしまってほとんど読まないが、山本文緒の日記は赤裸々で面白い。次は「再婚生活」を読まねば続きを読む

    投稿日:2023.03.24

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