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織田作之助 / 岩波文庫 (15件のレビュー)
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りょー
大阪の市井に着目した作品が多く納められた短篇集。 特に『夫婦善哉』と『湯の街』『黒い顔』が面白かった。 庶民の生き生きした姿と熱気が読み手にも伝わってきた。『夫婦善哉』では職を変えて、多岐に渡る商売を…行っていて呆気にとられた。 お互い似た者同士だからこそ、色々あっても長続きするのだろうなと思った。 『黒い顔』では昔の大阪の活気溢れる商いの街を知ることができた。活動小屋などの娯楽施設が多くあり、何年住んでも飽きない街だろうなと思った。 続きを読む
投稿日:2023.08.31
nt
1938(昭和13)年から1946(昭和21)年、織田作之助前期の作品を収めた短編集。 やはり面白い。多くの作品ではちょっと知能遅れのような主人公たちを、ウェットでもドライでもなく描き出し、さなが…ら夢の中のように宙ぶらりんの質感で辿ってゆく物語は、不思議と味わいがあって魅力的。 大阪弁を取り入れたという文章は、しばしば意外な表現も見られ面白いが、ときとして文法的に変な箇所もあると思った。 『夫婦善哉』は続編があるというのを知らなかったが、書いたまま未発表でしまってあったのを2007年に発見されたらしい。正編とともに面白かった。ギャンブル等でたちまち金をすってしまう夫に体罰を加える女房という、しかし殺伐としていない凸凹コンビを描いてユーモアがある。 良い作品集と思う。続きを読む
投稿日:2023.04.05
ゾウガメ
佐藤氏の解説の「その文章に嘲笑はあったか。嫌悪はあるか。蔑みはあるのか。______ない。「市民」としての......」と続く云々の箇所でその通りだと思った。シリアスな話なのに思わずくすっと笑えたり、…逆に笑いたくなるほど哀れでも真に迫ってるから一概に愚か者として扱えない登場人物に心寄せたくなったりする。 作之助の作品は、「郷愁」と「青春」がぐるぐる廻って綿あめみたいに膨らんでいって作られていると思っている。続きを読む
投稿日:2022.12.13
ひさとつ
表題作を含め十四の短編集 一つひとつの作品の中で登場人物が生き生きと動いてると感じました。 時に前向きに、時に反発し、時に流されながらも生気に溢れ懸命に生きてる人達が羨ましくも思いました。 落ちにしん…みりし、ほっこりさせてもらいました。こんな感覚はなかなか味わえません。続きを読む
投稿日:2022.01.01
芳梅
○目次 夫婦善哉/続 夫婦善哉/雪の夜/放浪/湯の町/雨/俗臭/子守唄/黒い顔/聴雨/勝負師/姉妹/木の都/蛍 ○感想 織田作之助の、自身が育った「大阪」の庶民を描いた「大阪」の小説と、読んでいて感…じました。登場人物の多くは本当にどうしようもない人達が多いのですが、彼ら彼女らがその「大阪」人としての奥底の意地というか心性が、最後に気張った行動をとるのかなと感じました。 なお、本書中に、自分自身が関西に住んでいたころに通ったことのある自由軒カレー等実在のお店も登場したりと、関西に住んでいる、または住んだことのある人には実感できることが多いかもしれません。続きを読む
投稿日:2019.11.20
雄志
時間あったら読もうと思っていたけど、意外と読めず「夫婦善哉」と「続……」のみ。自由軒が出てきてちょっと笑った。いわゆるダメ男で、そもそも妻がいるのに駆け落ちていうどこまでもダメな男なのに、その男が結…局ほっとけなくてしょうがない。少し病的なところもあったりするのかも。「続……」は最近見つかったものらしく、続きではあるけれど場所が移った番外編的なものにも見える。この後、どうなったのかも少し気になるけど、蝶子がやはり苦労するんだろうなあ。続きを読む
投稿日:2019.08.24
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