【感想】ドキュメント 深海の超巨大イカを追え!

NHKスペシャル深海プロジェクト取材班, 坂元志歩 / 光文社新書
(20件のレビュー)

総合評価:

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  • 2002年から10年がかりのプロジェクトは2012年ようやくダイオウイカの海中撮影に成功した。

    2002年から10年がかりのプロジェクトは2012年ようやくダイオウイカの海中撮影に成功した。

    予算の制約もありラストチャンスだったがみごと。成功の鍵には10年間にすすんだ技術、例えばイカが認識しない赤い光を出すLEDや新型のハイビジョンカメラ(宇宙の渚にも使われたやつ)なども貢献している。

    一方で生物データロガーをマッコウクジラに取り付ける試みは学習した仲間のクジラに外されて失敗し、はえ縄にダイオウイカ化け(イカ釣りで使う疑似餌のようなもの)と言うアナログな方法も駆使している。

    マッコウクジラ対ダイオウイカはマッコウクジラの圧勝。ダイオウイカはマッコウクジラの大好物だった。
    ちなみに浮力を増すために細胞中にアンモニアの液胞が有るため臭くて食えたもんじゃないらしい。エイやサメのように干物にするしかないか。ダイオウイカの好物はこれも体長1mほども有るソデイカなど。

    NHKスペシャル見たかったなあ。
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    投稿日:2014.01.01

ブクログレビュー

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  • reinou

    reinou

    このレビューはネタバレを含みます

    2013年刊。NHKスペシャル「深海の超巨大イカ」の撮影秘話を描く。二十数分に過ぎない動画撮影を実現するのに、苦節十年を費やしたプロジェクトXである。そもそも、ダイオウイカは欧米では、船乗りを苦しめるイカとして「海底二万哩」にも登場する馴染み深い種。ゆえに、日本ではあまり評価されなかった写真撮影に驚愕し、その撮影チームに取材が殺到するほど。このように日欧の温度差が乖離する中、国際チームを編成し動画撮影を達成したことに敬服。撮影機材の進歩発展、その製作の工夫、撮影方法確立と生態調査の地道な努力は特筆すべき。
    なお、NHKの冷やかさに比して(長期間、動画撮影に成功しなかったことにも起因していようが)、ディスカバリーチャンネルの熱意の凄さ、欧米のダイオウイカ研究への国家支援体制の充実度には嘆息(海軍の支援のある国の存在にはさすがに驚いた)。

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    投稿日:2017.01.23

  • いりあ

    いりあ

    2013年1月に放送された"NHKスペシャル 世界初撮影! 深海の超巨大イカ"の10年に及ぶ取材記録をまとめたものです。あの映像を見た時は本当に驚きました。番組は1時間でしたが、その裏にはこれだけの努力があったということを知ることができ、ますますあの映像は撮影スタッフや世界中の学者の執念が引き寄せた奇跡だったんだなと感じました。たぶん、ここには書けないような事件もたくさん起きたんだと思いますが、これからもNHKには、こういうTV番組をこれからも作って欲しいです。続きを読む

    投稿日:2014.08.08

  • kyuri24

    kyuri24

    NHKが世界で初めて撮影に成功したダイオウイカ。この成功をつかむまでの10年に渡る、プロジェクトチームの苦難を描いたドキュメントです。
    これだけ長いスパンでプロジェクトに取り組めるのはNHKだからのでしょう。ロマンがとっても詰まってます。続きを読む

    投稿日:2013.10.14

  • iku

    iku

    おもしろかった~。
    泳いでいる動画が撮影されるまでは、まさに伝説の怪物だったダイオウイカ。
    深海での撮影に成功したのは、プロジェクト最後の年、2012年。挑戦を始めてから10年!困難を極めたその過程を、ドキドキハラハラと読み進みました。
    世界で初めての偉業を成し得た理由は、情熱や努力ももちろんだけれど、世界中の英知の結集と、そして「奇跡」。

    それにしても半端ない大きさのダイオウイカを想像しながら、ギラギラとした表紙の写真の彼の眼をみると…迫力です(笑)
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    投稿日:2013.09.30

  • torisan3500

    torisan3500

    そういえばテレビでやっていたな、と。ややミーハーな気分で購入。

    実はタイトルをみて「夢を追う」こととか、「努力」について書いてあると想像して、購入を躊躇ったりもした。「夢を追って成功しました」なんて話なら、わざわざ(一般論でいえば美しくもない)「イカ」を題材にして読みたいとは思わない。純粋な学者話ならまだしも、テレビを前提としているなら、大したことのない「ネタ話」になってしまうのがオチだ。

    そんな躊躇を感じながら読んだけれど、かなり面白い。ところどころで「テレビマンはこんなに苦労しました」なんてニュアンスの話が出てくるけれど、そんな話は捨て置いていい。不親切ながら描かれるイカの生態に思いを寄せるだけでともかく面白い。

    ときに「イカの飼育はとても難しい」なんて書いてある。さらに「養殖には成功していない」なんてことも書いてある。いったい養殖に成功すればどういうイカが食卓にのぼるのか。あるいは天然イカと養殖イカの違いは何だろうとか、はてさて、養殖ウナギは脂が付き過ぎるのが常だが、養殖イカにも脂がつくのだろうかとか、そういう話だけで数時間ないし数日は楽しい。

    そんな、すごくつまらないことを面白がる変な人でも、かなり楽しめる本に仕上がっていると思う。
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    投稿日:2013.09.14

  • 芋がゆ

    芋がゆ

    ダイオウイカ。長期にわたり謎につつまれた生物を追い続け、ついに世界初の動画撮影をなしとげた舞台裏に迫る本。
    しかし本著の中にもあるように、「静止画よりも動画を」とこだわった関係者の心理が、皮肉にも読み手にも理解できてしまう。
    この本一冊で動画の感動を共有するのは難しいかもしれない。
    是非Nスペ配信の動画を見ることオススメ。
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    投稿日:2013.09.11

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