ランドマーク

吉田修一 / 講談社文庫
(53件のレビュー)

総合評価:

平均 2.8
1
8
25
10
5

ブクログレビュー

"powered by"

  • 2111okustan

    2111okustan

    最終的に何が言いたいのかはよくわからなかったが、つまらなくはなかった。
    もう少し読解力があればなぁ。吉田さんごめんね。

    大宮を舞台に、2人の主人公の「ねじれた」日常を描く。
    1人は、なんとなく貞操帯をつけ始めた鉄筋工・隼人。
    貞操帯をつけてしばらくしてから、「イライラするはずの日常にイライラしないので、イライラするために貞操帯をつけ始めたのだ」と思い至り、その自説がおかしいことは自覚しつつ、1人妙に納得している。
    これは認知的不協和の、自分の認知を変えたパターンをうまく小説に落とし込んだものなのでは、とかなんとか思っているが、この自説のくだりは面白かった。
    また、雑なプロポーズをした相手・こずえに対し、「貞操帯をつけていることに誰も気づかない。俺って自分で思っているより社会に認識されていないのでは」などと吐露。
    これもスポットライト効果な気がしている。吉田さん絶対心理学かじってるでしょ。知らんけど。法政大の経営学部だって。じゃあ違うか。

    もう1人は、設計士の犬飼。
    妻の紀子は都内のマンションで半ば1人暮らしのような生活を送っているが、それは犬飼の勤務先が絶えず変わるため。
    犬飼自身は、大宮スパイラル建設のために、しばし大宮のホテルに居を構え、あちこち行ったり来たりしつつ、職場の若い女性・菜穂子との不倫関係を続けている。
    終盤、紀子は体調不良とのことで実家に帰るが、不倫に気づいたのか否か、真相は語られない。
    この際「お前まさか気づいたか」とは言えずに悶々としている犬飼の描写が秀逸。
    ラストで隼人の職場の良治が大宮スパイラルで自殺するが、それに際して車で現場に向かう途中、「これを口実に紀子を家に呼び寄せても『いやよ』と言うだろうし、菜穂子に会いたいと言えば会ってくれるだろうが、もし自殺の件がなくともこの2人の答えは変わらないだろう」と犬飼は考える。
    先の隼人が自分の実在感の希薄さを痛感している場面と通じるところがあるが、ここでも「人間、他者が何をしていようと行動は変わらないものだ」的な、人間にとって第三者の存在って大したことないよね~という吉田さんの自説が見える。ような気がする。

    ねじれた構造の大宮スパイラルの脆さ、危なっかしさについて、焦燥感に駆られながら車を運転する犬飼が考えている描写がある。
    大宮スパイラルという架空の建物は、もしかすると、「こういう人間や社会というのは首の皮一枚で繋がっているもので、ちょっとした拍子に壊れかねないものだ」的なことを表象して作られた建物なのかな、と思った。
    続きを読む

    投稿日:2019.01.06

  • yumeco

    yumeco

    このレビューはネタバレを含みます

    物語だが、あちらこちらを積み上げたりねじったり離したりして、まるで未完成の建物を見ているようだ。建てる目的や意図も分からない、奇を衒っただけのモノ…。

    今まで読んできた吉田修一さんの小説には考えさせられる内容が多かったが、本作は登場人物の配置が未完成、という感じで消化不良だった。実質的な主人公である2人(隼人と犬飼)が、どこかで対峙する展開を見たかった。彼らの人物像は対照的なところが面白いと思っていたのに。

    レビューの続きを読む

    投稿日:2018.08.15

  • ひつじ

    ひつじ

    ごくごく普通の日常に、貞操帯や壁一面の毛皮など、異質な物がふいに姿を現しぎょっとさせられる。少しの歪みがしだいに膨らみ、支えきれなくなり、やがて崩壊する。

    投稿日:2018.05.23

  • 彩海本

    彩海本

    終わりが、、、、終わらない一冊。笑

    たまーにある、さてこのあとはご想像に、、、的な全てにおいてシメがない一冊で、せっかくここまで盛り上げてー!!!!

    っていうなんとも締まりのないオチでした。

    築の内容がおおく、超鋼力鋼とか、H鋼とか、高力ボルト云々の話が出てきて、建築の勉強を思い出しつつ、こんな建物も建てられるのか!?

    と、小説ながらに見てみたい気持ちでいっぱいでした。笑

    そして、建築士一級を最初に取ったのは田中角栄っていうのも、へぇー!へぇー!情報でした!笑
    続きを読む

    投稿日:2017.04.11

  • richid

    richid

    ねじれた建造物で、人が崩壊していくって発想がすごい。無機質なものに囲まれていると、人が壊れていくのもわかる。人の心があっての、デザインだからね。暖かいものの中で暮らしたいよね。

    投稿日:2017.03.19

  • yaiyai35

    yaiyai35

    地上35階のねじれて螺旋を描く超高層ビルの設計士と鉄筋工ののそれぞれの話。
    あまりよく理解できないけど、この先どうなるのか…と読み進めて行ったけど、結局何だったんだろう?って終わり方…もやもやな後味

    投稿日:2017.01.11

Loading...

クーポンコード登録

登録

Reader Storeをご利用のお客様へ

ご利用ありがとうございます!

エラー(エラーコード: )

本棚に以下の作品が追加されました

本棚の開き方(スマートフォン表示の場合)

画面左上にある「三」ボタンをクリック

サイドメニューが開いたら「(本棚アイコンの絵)」ボタンをクリック

このレビューを不適切なレビューとして報告します。よろしいですか?

ご協力ありがとうございました
参考にさせていただきます。

レビューを削除してもよろしいですか?
削除すると元に戻すことはできません。