【感想】江戸モアゼル

掘り出しものに出会いました！

花魁のタイムスリップものです。
現代でコンビニでバイトしています。
新鮮なのは３人でタイムスリップしているところ。
現代人に協力してもらうパターンではなくトップ花魁仙夏さんと新人寿乃、遊郭の若いもん平…吉の三人でドタバタと暮らしています。
平吉の陽気な江戸っこぶりが楽しい。オススメです。続きを読む

やはり

若い人の方が順応が早いのですね。いつの時代も。
読んで貰えば解りますが、もし自分が逆の立場だったらと思うと
やって行ける自信が有りません。
でも、こんな粋な花魁が突如やって来たらと思うと、
内心ドキ…ドキものです。毎日コンビニで買い物するのは確実でしょう。
1巻で終わってしまうのは残念ですが、キリが良いところも
この作品らしくて良いところなのかも知れません。
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粋というのはこういう事か…。

お江戸の遊郭から平成の東京へタイムスリップした、3人(女2人・男1人)の物語。
絵に特徴はありますが、読んでるうちに馴染む…だけでなくタイムスリップした3人の、現代人とは違う容貌にも愛着が湧いてくるく…らいお話と合ってます。
ジャンルとしては…ギャグかな。
が、単なるギャグマンガにとどまらず、1話1話のお話の中でしっかりと登場人物たちの人間味が描かれてます。
若い寿乃の見事な順応性も面白いですし、事あるごとに職質される平吉が笑える。
1話に1回は職質されてます(￣▽￣)。
しかしこの漫画の見どころ、魅力は何より主人公の花魁・仙夏さんです。
遊郭という苦界で、それでも腐らずに生きてきた仙夏さんの生き様は見事で、平成の世に舞台を移してもそのパワーは衰えるどころかアップしてます。
寿乃の、元・金持ちのお嬢様にしては(もしくはそれゆえか)強かで図太い姿に苦笑し、仙夏さんの女も惚れそうな鮮やかで粋な言動・生き様には笑いながらも自然に敬意を抱いてしまう程です。
そして事あるごとに職質される平吉…。
3人のドタバタした日常はほのぼのと笑えます。
そんな日常の中。
仙夏さんと、バイト先のコンビニの同僚蔵地くんの淡いようで濃いような…でもやっぱり儚い恋模様が…(´∀｀*)。
漫画を読み終えた後、何とも言えない切なさが胸に残ります。
あれだけ笑ったのに、最後はまさにほろり。
仙夏さんの生き様の様な、切ないながらも潔い、素晴らしい終わり方なんですけど。
でも作者さん、続き書いてくれないかなぁ…と思わず願ってしまう。
私としては読んで悔いなし！の、素敵な物語でした。








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一冊押し切れたことに価値がある

タイトルと表紙のインパクトは絶大。このタイプの一発ネタ的漫画は後半息切れしてくる感があるので不安でしたが、上手く一冊押し切ってくれました。
江戸時代の吉原女郎（＋後輩女郎と若い衆）がなぜ現代の東京で普…通にアパートを借りることができているのか？
なぜ普通にアルバイト先にありつけているのか？
なぜ明らかに絵柄の違う江戸女の色仕掛けに現代男があっさり引っかかるのか？
なぜ平吉（若い衆の名）はあんなに無駄に多芸なのか？
そんなストーリーの前提についての疑問は全てぶっちぎりつつ、一方で江戸の細かい常識は事あるごとに盛り込まれるというアンバランスさ。そのギャップが上手く「何でだよ！」という読者のツッコミを招く仕組みとして機能しています。

ネット上で続編連載中のようですが、話としてはこれ一冊で綺麗に終わっています。
むしろ綺麗に粋にまとまりがついた分、続編を見るのがある意味怖い。そんな読後感でした。続きを読む