【感想】つれづれ、北野坂探偵舎 心理描写が足りてない

河野裕 / 角川文庫
(57件のレビュー)

総合評価:

平均 3.4
3
18
21
4
1
  • 小説家は「真相」を紡ぎ上げる

    本書はミステリーなのに、当たり前のように幽霊が登場します。とはいえ、幽霊の不思議な力で事件解決!なんてことにはなりません。謎解き部分はまっとうなミステリーですのでご安心を。
    幽霊がらみの事件を、変わり者の小説家と元編集者のコンビが推理で解決していくのですが、その推理方法が変わっています。二人はまるで「事件の真相」という一つの物語を組み立てるように推理を進めていくのです。
    ボケと突っ込みのような二人の会話は微笑ましく、読後感もいいです。私はなにより、小説家が持つ物語へのこだわりに心打たれました。
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    投稿日:2013.10.20

  • 幽霊と作家と編集者の会話劇

    幽霊が1つの心霊現象を起こせる世界
    幽霊が見える編集者と幽霊を見ることが出来ない作家が繰り広げるお話
    作家が組み立てたストーリーを編集者が駄目だしすることで推理が進むのがとても印象的。
    河野さんの作品はテンポの良い会話で話が進むのと
    とても心地よいストーリーがお薦めです。
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    投稿日:2013.10.15

  • 事件を解決しているのか、物語をつくっているのか

    幽霊が見えない作家と幽霊が見える元編集者の探偵。
    そんな二人がいるカフェに幽霊がらみの依頼が。
    事件を解決しているのか、作家が作ったストーリーに向けて結果を
    描くのか。でも、結局それはやっぱりきっと真実で・・・。
    二人で事実をもとに物語をつくっていく(事件を解決していく)
    過程の会話がどういう結末になるんだろうと、
    どんどん読み進められました。
    探偵社を開いた目的など、今後の伏線?とも思える謎もあり
    続きがたのしみです。

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    投稿日:2014.01.09

  • 物語を創り上げるストーリーテラーの力技

    連作短篇。非常に読みやすい文章。神戸・北野坂の小さなカフェ「徒然珈琲」に、いつも背中合わせに座る二人の男。小説家・雨坂続と、その元編集者であり現在はカフェ「徒然珈琲」オーナー&探偵を営む男・佐々波蓮司。佐々波は普通に幽霊を見る事ができ、そして二人は探偵を続けながら、ずっとあるものを探し続けている…。引き込まれるストーリーに、ストーリーテラーの、ものすごい力技を見た気分。面白かったです。続編期待。続きを読む

    投稿日:2014.04.13

ブクログレビュー

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  • ちこ(´・ω・)

    ちこ(´・ω・)

    「本を探す幽霊の誤謬」
    見つけて欲しくない。
    とても大切な友人だったからこそ、嘘に気付かれたくなくて綺麗な二人の物語のままでいたかったのかもな。

    「迷子のリドル」
    生写しのような存在。
    一緒に逝くはずが途中で逸れてしまったからこそ、間違えた姿で成長し抱かれる日を待ち望んでたのかもな。

    「心理描写が足りてない」
    一人の人物を語って。
    足りないピースを集めてまわって、ようやく手に入れた情報は大きなものであるが理解できるかは別だよな。

    「リリカルファイア」
    解釈を間違えず進む。
    全ての伏線を回収し終盤に向かう時、本来語られるべき心情を間違えて受け取るだけで話は一気に変わるな。
    続きを読む

    投稿日:2023.12.23

  • ゆたさん

    ゆたさん

    ヒロインの女の子と主人公の2人の男っていう設定は、結構見る気がします。
    個性が強い、けど、うざったい系ではなく、くすっと笑えてしまう2人の主人公のやり取りは、好きです。

    ただ、入り込めなかったな…なんというか、著者のクセが強い?ように感じました・・続きを読む

    投稿日:2022.02.11

  • pironas

    pironas

    人が死なないミステリーも、幽霊が出てくるミステリーも好きじゃないのに、これはなんだか面白い。気になるから続刊も読んでしまう。
    幽霊が出てくるから、人は死んでるか。

    投稿日:2021.12.11

  • 青空

    青空

    探偵役の2人のお互いの呼び方について、「編集者」呼びはするっと入ってきたのですが「ストーリーテラー」呼びはキザ過ぎてなんとなく笑えてしまいます。とはいえファンタジーな設定なのでこれでちょうど良いのかもしれません。
    登場人物自身が物語を絶対にハッピーエンドにすると豪語しているだけあり、ちゃんと明るく終わります。安心して読めるシリーズだと思います。
    続きを読む

    投稿日:2021.08.25

  • そねこ

    そねこ

    北野坂、学生時代、友人とよく遊びに行ったことがあるために、本屋で気になり購入。推理というよりもストーリーテラーがストーリーを紡いでゆくこのスタイル。くせになる。面白かった。

    投稿日:2021.05.09

  • ゆつ

    ゆつ

    こう言う雰囲気のシリーズ物(うまく言えませんが…)にありがちなドタバタ感や
    イタいキャラ設定が苦手なのですが
    それがあまり感じられず
    珍しく続きを読んでみたいなと思いました。
    図書館には何故か2と3だけ蔵書が無いのでどうしようかと思っています。

    どんでん返しとか、伏線回収でスッキリと言うわけでは無いですが、ゆったりミステリーとして楽しめました。
    続きを読む

    投稿日:2021.02.25

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