ロスジェネの逆襲

池井戸潤 / ダイヤモンド社
(943件のレビュー)

総合評価:

平均 4.3
417
339
106
6
2
  • ドラマを見てファンになった方は必読

    半沢直樹の爽快感がたくさん詰まっていて、満足度の高い作品です。
    個人的には、半沢直樹の中で一番良かった作品で、皆さんの期待も裏切らないでしょう!

    子会社に出向した半沢直樹が、理不尽でなんともし難い組織である銀行に対して、信念を持って戦ってくれます。
    私達が普段、上司や組織に対して、言葉にせずとも常に心の底で感じている事を、半沢がズバッと言ってくれるので、思わず「よく言った!」と心の中で叫んでしまいます。

    また中小企業のような、リアルな現代に生きる人の姿と人間関係が描かれており、読者に対して、”会社とは何か”、”働くとはどういうことか”、
    最終的には、”どう生きるのか”を問いかけているように思えます。
    これが、ただ半沢がぶった斬る爽快さだけじゃない奥深さを
    作品に加えているからこそ、これだけ多くの人に愛されるのではないしょうか。
    最後は、ちょっと涙腺が緩くなって、涙してしまいました。

    しかし、このシリーズを読んで本当に関心するのが、主人公・半沢直樹の描かれ方。
    あまりやり過ぎれば、独善的で嫌なやつとも受け取られかねない、志が高くぶれない半沢を、ここまで素直に読者に受け入れさせ、完全に味方にしてしまうのは、キャラクター設定が秀逸なのだとしか言いようがありません。

    その生きる姿がかっこ良く、
    自分に置き換えてみて、ちょっと溜息をついたり・・・。
    「まぁ、こうありたいけど、実際には絶対に無理だよね」、
    結局はそう思ってしまいますけどね。

    テレビドラマの続編が制作されるかは、現時点ではわかりませんが、
    そうなることを願って、それまでの繋ぎとして読んではみては如何でしょうか?

    半沢ワールド、最高です!
    続きを読む

    投稿日:2013.12.20

  • 爽快感の漂う一冊

     「俺たちバブル入行組」の主人公が活躍する爽快な企業小説で、IT企業の買収劇を巡る経営者の悲喜こもごもが描かれている。

    [あらすじ]
     東京中央銀行で不正を暴いた半沢直樹。その後、行内の政治的決着で出向させられたのが東京セントラル証券。銀行の系列子会社である東京セントラル証券の業績は鳴かず飛ばずで、銀行からの出向者が能力も無いのにプロパー社員を押さえ込んでいるという会社だった。
     そこにIT企業として急成長している電脳雑技集団という会社の社長から、ライバルの東京スパイラルを買収したいという相談が入る。企業買収のアドバイザー契約を結び成功することによって巨額の手数料が入ることになるが、契約後早々に親会社の東京中央銀行からの横槍が入り、買収策を提示する前に親会社にアドバイザーの座を取られてしまう。
     東京セントラル証券内部からの情報リークによって理不尽な扱いを受けることになった半沢は、プロパー社員でロストジェネレーション時代入社の森山とともに巻き返しを図る。企業買収と銀行内部の力関係、IT企業同士の思惑が複雑に絡む中、東京セントラル証券が周囲を驚かせる秘策を次々と打ち出して行く。

     本のタイトルを見たときに「ロスジェネって何だろう?」という疑問が真っ先に浮かんだ。表紙絵の雰囲気も含めて一瞬SF的な物語かと早合点してしまったが、「ロスジェネ=ロストジェネレーション=就職氷河期時代」と知り、その時代に就職活動を行った会社員が中心となった小説だと知った。

     ロストジェネレーションは「失われた世代」と訳されることが多いようだが、もともとは第一次大戦後の1920年代にパリに滞在していた作家のヘミングウェイに対して、アメリカの作家ガートルード・スタインが投げかけた台詞に由来しているらしい。

     スタインは「You are all a lost generation.(あなたたちは皆、失われた世代なんだ)」と投げかけ、酒や享楽に溺れる「自堕落な世代」を意味したことばとして使われていた。戦争によって価値観が覆り目指すものを失っていた時代の言葉を借りて、バブル崩壊後の日本経済が低迷している中で就職をした世代に当てはめた言葉だそうだ。

     思い返せば「新人類」という呼び名をされていた世代や、「バブル入社」と呼ばれる世代があるなど、とかく年代別に区分けしたがる傾向が日本にはあるのではないだろうか。「俺が若い頃は」と言う言葉を使うようになると年を取った証拠だと言われるが、それも世代別に呼び名をつけて分類したがる文化にもつながっているのかもしれない。

     今回読んだ池井戸潤さんの「ロスジェネの逆襲」にも、就職氷河期に自らIT企業を立ち上げた青年実業家が二人登場するが、どちらも「世の中は当てにならない。頼りになるのは自分だ」という姿勢で経営し、それがもとで大切な助言者を排除するという方向に進んでいってしまう。

     企業買収を巡って企業同士の駆け引きが絶妙に描かれており、また買収のコンサルティングを巡る銀行内部の暗部なども描かれているが、それを打ち破って活躍する主人公の活躍が読んでいて爽快感を与えてくれる。言いたいことを言って、自分の信念に沿って突き進む主人公。
    自分は決してこうは出来ないだろうなと思いながらも、こういう気持ちは常に心の真ん中に持っていなければいけないなと気づかされた一冊だった。

     池井戸潤さんの作品に共通している「正義を貫く爽快感」と、「人は善と悪の両面を持っている」という人物描写がこの作品でも絶妙に描かれていて、あっというまに読みきってしまうぐらいの魅力あふれる一冊だった。
    続きを読む

    投稿日:2013.11.30

  • テレビドラマから一気読み

    入行組からバブル組と本作と一気読みしました。
    TVニュースにもキーワードになった、企業買収やホワイトナイト
    といった言葉が、物語にきれいに入っていて
    非常にわかりやすく物語が進展していきます。
    「倍返し」の台詞も健在でわくわくしながら読めます。
    続きを読む

    投稿日:2013.11.05

  • 安心して読めます

    ドラマ半沢直樹を見た人は、原作を読んでいなくても安心して読めると思います。
    難しい言葉は少ないし読みやすいのでお勧めします。

    ただ、登場人物が多いですね。
    相関図を見ながら読みましょう。先頭の方に付いています。
    続きを読む

    投稿日:2013.10.31

  • サラリーマンをテーマにしたスカッとするストーリー

    「小」が「大」を打ちのめす痛快極まりない物語。
    世の中は「大が小を呑む」のが常識である。
    その逆を行くのでたまらない。
    その中心的な存在が子会社に席を置く半沢直樹部長である。

    投稿日:2013.11.11

  • 「半沢直樹」の真骨頂

    半沢直樹作品3作目にして最高峰の面白さ。
    今回はドラマの最後で言い渡された証券会社への出向後の話。

    それだけに、これまで以上に半沢vs東京中央銀行となっており
    爽快感を感じます。

    投稿日:2013.11.16

Loading...

ブクログレビュー

"powered by"

  • ラッキー

    ラッキー

    ドラマを観始めて再読! ドラマと違う部分も俳優さんを頭であてたり、脚本でのアレンジも楽しめて二度おいしい。読み始めたら止まらない、面白い!最後はスカッと爽快!もう半沢直樹は堺雅人しか考えられないなぁ(笑)。 伊佐山、三笠、笑ってられるのも今のうちだぁ。半沢直樹がいつか頭取になるまで、このシリーズ続いてくれないかなー。続きを読む

    投稿日:2020.07.27

  • k.yama yama

    k.yama yama

    おもしろいです!企業買収をテーマに現実ほんとに起きるのか分からないですが、専門家じゃないだけに純粋に楽しめる内容だと思います。

    投稿日:2020.07.13

  • kasaharapapa

    kasaharapapa

    このレビューはネタバレを含みます

    仕事は客のためにするもんだ。ひいては世の中のためにする。その大原則を忘れたとき、人は自分のためだけに仕事をするようになる。自分のためにした仕事は内向きで、卑屈で、身勝手な都合で醜く歪んでゆく

    レビューの続きを読む

    投稿日:2020.07.09

  • はち

    はち

    あ〜面白かったぁ。最近、恋愛ものやヒューマンドラマ、ほんわか路線の読書が多かっただけにこの雰囲気が◎もともと私も金融畑を生きてたし、証券はピンポイントなのでより楽しめた感じ♪買収も財務状況云々よりマネーゲームになっちゃうと途端にきな臭い。TOBを失敗にもってく株価の変動はちょっと現実的じゃなかったけど、まぁ水戸黄門的でいーんじゃないかな(笑)半沢さん栄転、返り咲きオメデトー♡人事より大事なことがわかっているとはいえ嬉しいよね(*´∀`*)続きを読む

    投稿日:2020.05.27

  • マッチ

    マッチ

    半沢直樹第3弾!今回は証券会社に出向された半沢直樹が親会社である銀行と対決する。
    テレビ放映されるとのことで再読したが、さすが池井戸作品。面白かった。テレビ放映が待ち遠しい!

    投稿日:2020.05.17

  • しょうまる

    しょうまる

    なんか感動しました。
    いつも半沢シリーズは痛快な気分にさせれますが、半沢がここまで戦える理由や部下にこれからの社会や組織の変革を託すシーンなどグッとくる場面があり、感動と寂しさを感じました。
    でも、やっぱり面白い。続きを読む

    投稿日:2020.04.11

Loading...

クーポンコード登録

登録

Reader Storeをご利用のお客様へ

ご利用ありがとうございます!

エラー(エラーコード: )

本棚に以下の作品が追加されました

本棚の開き方(スマートフォン表示の場合)

画面左上にある「三」ボタンをクリック

サイドメニューが開いたら「(本棚アイコンの絵)」ボタンをクリック

このレビューを不適切なレビューとして報告します。よろしいですか?

ご協力ありがとうございました
参考にさせていただきます。

レビューを削除してもよろしいですか?
削除すると元に戻すことはできません。