【感想】灰と幻想のグリムガル level.1 ささやき、詠唱、祈り、目覚めよ

十文字青, 白井鋭利 / オーバーラップ文庫
(34件のレビュー)

総合評価:

平均 3.6
3
12
14
0
0
  • 古参のRPGファンにおすすめ

    オンラインRPGの世界に投げ込まれたという設定なのでしょうが、あまりにも隠していない感じがします。いや、現代のMMORPGでは、ゴブリン、ホブゴブリンといったモンスターはもはや登場しませんし、盗賊だけがバックスタブ出来るという設定も含めて、モチーフは古典的なTRPGでしょう

    一方で、戦闘はひどくリアルで、登場人物の死も身近に感じられたりします。ストーリーも本巻に限っては奇をてらわない王道で、ぎくしゃくし衝突し合う若者達が徐々にまとまってパーティーになってゆくというものです。引っかかりも無く素直に読めます

    読み始めは、ゲームの企画書でも読んでいるような味気なさでしたが、戦闘シーンから徐々に引き込まれました。最後は結構一生懸命に読みました。やはり著者は筆力ありますね

    今後どのように物語が転がるのか分かりませんが、続きを読みたくなる出来でした。なんとかハッピーエンドで終わって欲しいですね
    続きを読む

    投稿日:2013.11.29

  • MMO黎明期をテレホーダイで闘った諸氏へ。

    本の紹介文は、その本を色々な人に読んでもらえるようにと思って書いているが、「灰と幻想のグリムガル」についてはそれは難題だ。
    麻雀放浪記を本当に楽しめるのが雀士であるように、この本を本当の意味で楽しめるのは、古いオンラインRPGを知っているゲーマーだけと思うからだ。
    ドラクエよりも前、FFよりも前の、UOやWiz。少しの油断が全滅に直結し、ペナルティはあっても救済はない、その容赦ない厳しさがそのまま面白さに繋がっていたあの世界に触れたことがあり、かつ昨今のラノベ文体に免疫のある方に強く進めたい一冊。

    あの頃の緊張感と高揚感を、ラノベで思い出すのもきっと悪くない。

    知る人ぞ知る「和風Wizardry純情派」のラノベ版と言えるかもしれない。
    しかし訴える顧客層が間違いなく40代前後である以上、ここはもう少しかっちりした文体で書いてくれればなお良かったと思う。
    続きを読む

    投稿日:2014.02.04

  • RPGファンによるRPGファンのための小説

    物語は主人公たちがゲームの世界に入った直後の場面から始まります(この設定は本書中で明言されていないものの、読めばすぐに分かることです)。似たような設定の作品に川原礫の『ソードアート・オンライン』(SAO)シリーズがありますが、本書ではSAOと違って、主人公たちが「ゲームの中」にいることを自覚していません。彼らにとっては今いる世界(ゲームの世界)こそが現実なのです。
    舞台設定もストーリーもゲーム(RPG)を意識しまくっているため、RPGをまったくプレイしたことがないという方はついていくのが難しいかもしれません。一方で、テンポの良い会話やこなれた戦闘描写は「さすが十文字青」という感じです。
    好き嫌いの分かれそうなキャラがいるのと、男性向けのサービスシーンが(女性としては)ちょっと……ということで少し評価を下げました。とはいえ、主人公たちがぶつかりながらも成長していく様子には胸が熱くなりました。パーティの女性陣も味のある可愛さで好感が持てます。
    続きを読む

    投稿日:2014.01.29

  • 生きるのは難しい

    あとがきで作者がどれだけRPGが好きなのか伝わってきました。
    あぶれた人数でパーティーを組んで戦闘をこなしていく主人公達なので最初の戦闘も地味ですが、そこを繊細描写がうまいなと感じました。
    闘うとい重みが伝わってきます。仲間としての絆も見物。
    ひとりうざいキャラもいるけど、最後のほうではそれもありかなと。
    がむしゃら感が読んでて楽しかった
    続きを読む

    投稿日:2013.12.07

  • リアルな切迫感に引き込まれる

    アニメ初回がいい感じだったので,早速原作を読み始めた。
    過去の記憶がない少年少女たち。唐突に放り出されたファンタジー世界で生きのびるため,戦いの日々が始まる。
    ところどころ会話が状況に合わないように思えたり,文章の荒削りな印象を受けるところもあり,
    もう少しだけ雰囲気を引き締めてもよいように思えた(アニメ版がそういう感じ?)。
    が,凡人主人公のギリギリで命がけの日々は,切迫感がしみ出ていて引き込まれる。
    そしてまさかの展開…。
    彼らが苦悩しながら少しずつ進んでいく様は,現代の日常を煮詰めたものといえる。
    続きを読む

    投稿日:2016.01.23

  • おすすめです!

    この頃多い転生・異世界に行って最強主人公の話でなく、めちぇめちゃ弱い主人公パーテーが強くなっていく作品です!
    タイトルからウイザードリィの小説「灰と隣り合わせの青春」を思い出して懐かしく読みたくなりました^^続きを読む

    投稿日:2014.03.31

Loading...

ブクログレビュー

"powered by"

  • tacom

    tacom

    このレビューはネタバレを含みます

    昔アニメで見て好きだった印象。
    主に主人公だけど、登場人物の心情だらけの内容が自分は好きです。

    いろいろ死んでしまったりと、全体的に暗めな雰囲気だけど、これからどうなるのかが楽しみになる話だと思う。

    たぶん2巻までがアニメの内容かな?
    次も読もう。

    レビューの続きを読む

    投稿日:2021.10.28

  • Takeru.K

    Takeru.K

    凸凹な個人の集まりが、パーティーになるまでの物語。

    ウィザードリィの世界観と、ファイアーエムブレムの死生観を合体させたら、ものすごくシビアなファンタジーになりました。

    投稿日:2019.09.25

  • koharakazuma

    koharakazuma

    アニメが素晴らしくて、原作もそこそこ楽しめた。強くない主人公のあり方は、TRPGを思い出し懐かしい。

    投稿日:2018.01.07

  • 読生

    読生

    司令塔役は大変ね…。
    ゲームのようにはいきません、相手も必死、こっちも必死。なんせ命がかかってる。
    コブリン達も流石にそんなに狩られたら警戒しないのかな、あの場所は危ないって、徒党を組んだり、策略を練ったりしないのかしら。
    そんな知恵を持ったら、多産なゴブリンは最強になってしまいますけどね。
    続きを読む

    投稿日:2017.12.09

  • rib

    rib

    だって怖かった。

    アニメは背景美術がきれいで、本当に上手に丁寧につくられていたんだなと思いました。

    投稿日:2017.10.24

  • reinou

    reinou

    このレビューはネタバレを含みます

     繊細かつ優しげな文体が織りなす6人のパーティの成長劇。未知の世界における不安を解消しようと新たな仲間達が膝を突き合わせるように歩みだしたその時……。○○○の××××××に吃驚した。
     が、これが物語とキャラの心の裡の変化にドライブをかけて行く。

     シーンにも台詞にも派手さはないが、それゆえ等身大の少年少女が、おずおずと関係を紡ぎ始めていく様は自然なそれ。直面する○○○の△に対する皆の心の動きも同様で、共感度は高い。

    レビューの続きを読む

    投稿日:2016.12.17

Loading...

クーポンコード登録

登録

Reader Storeをご利用のお客様へ

ご利用ありがとうございます!

エラー(エラーコード: )

本棚に以下の作品が追加されました

追加された作品は本棚から読むことが出来ます

本棚を開くには、画面右上にある「本棚」ボタンをクリック

スマートフォンの場合

パソコンの場合

このレビューを不適切なレビューとして報告します。よろしいですか?

ご協力ありがとうございました
参考にさせていただきます。

レビューを削除してもよろしいですか?
削除すると元に戻すことはできません。