【感想】弁証法はどういう科学か

三浦つとむ / 講談社現代新書
(14件のレビュー)

総合評価:

平均 3.6
3
5
4
1
1
  • 【評価はパス】割と分かり易いのでお勧め

    ※評価はパスですが、一覧等では★しか表示されず低評価と見えてしまうので敢えて5個選択します。

    私が”弁証法”という語彙を敢えて使うときは相手を煙に巻こうとしている場合が多い。正直に言うと、何回、説明を聞いても。誰の、どんな説明を聞いても。分かったような分からないようなが本当のところ(泣)。
    まぁ、いろいろな文脈でいろいろな意味で使われたりする(らしい)ので、教養としては知っているつもり位で良いのでしょう(苦笑)。
    まぁ、旧制高校とか学生運動盛んなときのなら、腹に落ちた理解が必須だったのでしょうが・・・。

    本書は単行本で比較的安価に入手できるものの中で、一番、分かり易いと思う。紙の本を購入して読んだが、その時は他に数冊比較して決めた。分かり易いけど、ちゃんとした説明の入門書を読みたい人にお勧め。(完全に本書と異なる分野だけど)博士課程のときの指導教授が学生運動世代だったので、勧められた。ただ、キリスト教的な背景まで踏む込みたい等という人は新書以外を探した方が良いと思います。

    著者は在野の人に徹した方で、その当時は有名だったそうだ。吉本隆明や橋爪大三郎も同じような生き方だろうか。「人の上に立つを得ず、人の下に就くを得ず。路辺に倒るるに適す」というより、自分自身を一人の労働者と規定していたのだろう。
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    投稿日:2015.11.03

ブクログレビュー

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  • 板橋区民

    板橋区民

    結局、この本を読んでも弁証法=共産主義者の詭弁の道具、程度の認識しか得られない。まだ毛沢東が健在である頃に書かれたものだが、その後の文革やソ連の行方を知っている後世の人間からすると、アカの戯れ言はいかなる説得力も持ち得ない。続きを読む

    投稿日:2021.04.06

  • prigt23

    prigt23

    1955年が初版で、新書化が1968年。
    字が小さいうえに潰れていてやや読みにくい。電子書籍で読んだ方が良いレベルではないけど気にはなる。

    エンゲルス、スターリン、毛沢東という名前が随所に散りばめられていて時代を感じさせる。新書化された1968年そのままの内容のようで、読んでいてすこし気恥ずかしいところもある。

    本書は(マルクスの)弁証法について書かれた新書なのだが、「弁証法ができない左派」というものは昔からいて、そう珍しい存在ではなかった、というのがよくわかる。現在では「弁証法ができない人の集まりが左派」という印象すらある。どうしてこうなった。

    「まわり道」という例えを使って解説する「否定の否定」の章が抜群におもしろかった。また矛盾についても詳しく書かれている。

    そのうちに再読したい。
    続きを読む

    投稿日:2019.05.30

  • taka_2

    taka_2

    著者の哲学不要論の立場とか、創価学会に対してどう思ってるかとか、なかなか切れ味するどくて引き込まれた。
    弁証法の3つの法則、「質量転化」「対立物の相互浸透」「否定の否定」について、具体例をもって色々説明してくれる本。
    分かったような、分からないような感じだが、こうした考え方を持っていると、より柔軟に考えられるのではないかと思う。
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    投稿日:2016.05.27

  • masanrtk

    masanrtk

    マルクスの唯物弁証法が主体になっていて、ヘーゲルの弁証法、いやそれ以前に弁証法の概念全般が理解できなかった。

    投稿日:2016.04.05

  • no-zo

    no-zo

    このレビューはネタバレを含みます

    ヘーゲルの観念的弁証法
    (絶対理念から自然の運動、精神から物質へ)
    マルクス、エンゲルスの自然の運動を基礎とする科学的唯物弁証法
    (物質から精神へ)
    「哲学一般はヘーゲルと共に終結する」byエンゲルス。
    弁証法の諸法則。
    量から質へ、またその逆の転化の法則。
    敵対的矛盾、非敵対的矛盾、二重化、否定の否定。
    "それまでのありかたを否定
    変わったあり方
    またそれを否定、はじめのあり方に戻る。"
    この否定の否定の法則は自然、社会、精神を貫く法則だという。
    ただ対立するのではなく対立し相互浸透する。
    媒介を重視。

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    投稿日:2014.10.10

  • しまうま

    しまうま

    マルクス主義の唯物論的弁証法の解説書です。著者の三浦氏は在野の思想家です。弁証法は、自然や社会、歴史の中に見られる普遍的な法則であり、それを科学的に認識することが、弁証法の正しい理解だという主張が展開されます。

    そうした立場から、「対立物の相互浸透」「量質転化」「否定の否定」「矛盾」などの概念が解説されています。

    レーニンと毛沢東の矛盾の捉え方の相違と、社会主義陣営におけるいわゆる中ソ論争をともに否定する三浦氏自身の考えが述べられていますが、こうした議論を読むと、あまりにも時代が変わってしまったことに茫然としてしまいます。
    続きを読む

    投稿日:2013.10.23

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