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鷲田清一 / 角川選書 (59件のレビュー)
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生活委員会
待つということに関して様々な視点から鷲田清一の考えがまとめられている。 最初の導入から社会的な待つということに関することかと思ったが日常や私たちの生活、ケアに関する所まで述べられている。 私も仕事…柄待つということが多くある。人が急に変わることはないし、変えることはできない。ただひたすらに自分ができることをして相手が変わるのを待つしかないのである。 これに対する自分の気持ちのあり方について考えることができた。続きを読む
投稿日:2024.03.26
MM
「待つ」ことの失敗は、本当にたくさんある気がする。その人の中の何かを結局信頼できないし、待っているその時間が煩わしいと感じるからだろう。 閉じ続けないと不安だ。その場にも空間にも溶け込み、相互に流れる…ものを自由に享受できるようになるためには何が必要なのだろうか。 何かを「待つ」ことの放棄が、真の「待つ」に繋がるとのことだった。期待と絶望の狭間で社交ダンスを躍り続けらるために必要なものとは何であろうか。 1つ大切なのは、「論じる」のではなく、「吟じる」ことだと思う。そのマインドセットが、ここへ繋がる道となるように思う。 「聴く」こと…の続編とのこと。読む順番逆だったな。まあいいや。続きを読む
投稿日:2024.02.15
ruhuye
自分はまさに「待つ」をしているな、という自覚をしているところだった。そんなとき、この本を読んだ。 この本は決して、"つまり「待つ」とはこれこれこういうことである"のような解説でも、"「待つ」ことがつら…かったらこういうふうに考えよう"のようなハウツーでもない。「待つ」という行為をしているときの心情、ジリジリした焦がれややるせなさのような、ひとつのことばではどうも表せない、得体の知れない気持ち。いま私が抱えてるこれって、つまりどういう状態なの?という分からなさ。「待つ」に関するエピソードや引用を各方面から連想のように書き連ねられている。同じようなことを繰り返している部分、難解すぎる部分(噛み砕けず吐き出してしまった)部分も多々ある。が、この気持ちはなんなのか、なぜこういう行動をとらざるを得ないのか、を、必ずしも理路整然としていない言葉で意味づけしようとする姿勢、ことばを尽くそうとする姿勢に触れたことで、私が「待っていた」ものは、ことは、ひとは、ずっとここにいたな、と気づくことができた。決定的な救いや解決策を求めて読むものではない。読み進め、自分と照らし合わせ、回り道をして、ああこういうことかもしれない、と巡り、泳ぐ過程を通して、頑なで敏感なそれは少しずつ融解していった。自分ではない誰かが定義した答えを無理くり当てはめるのではなく、あくまで頼りにしながら自力でたどり着いた景色は、ずっと見てみたかったものだった。少しだけ成長した私がいた。 読むという行為がこんなにも「癒し」だと思ったことはなかった。出会えてよかった本。続きを読む
投稿日:2023.12.08
kanetaya
前書き、後書きあたりは端的でわかりやすく、共感できる。 しかし、本文が難解、というか、伝えようというより、自分が納得いくように書こうとしすぎているように感じた。 言葉を独自に定義していて、指示関係を丁…寧に見ないと何を言っているか分からなくなる。 現国の試験問題をやっている気分。 ちょっと読み続けられなくて、途中まで読んで、断念。 残念。続きを読む
投稿日:2023.08.01
ざどだぞ
「待つ」ことについての考察。 哲学的であり、認知症ケア現場の話であり、演劇ゴトーを待ちながらの解説であり…。 角川書店広報誌で2年にわたっての連載
投稿日:2023.07.25
hitoyan
☆二つは正しくないのかもしれない。ただ、私に合わなかっただけ、ということなのだと思う。 約7年ほど前、太宰治「待つ」について書かれた本、太宰に関わる参考として読んだ。この「待つ」に関わる部分は面白く読…んだのだが、それ以降、数ページを読んだところで、ページを繰ることができなくなり、読みかけで積読となった。 今回、積読の中から読み返そうと決心し、ついに読み終えた。「ついに」という感じが残った。やはり「待つ」太宰治に関わるところは面白い。それから、巻末に近く「ゴドーを待ちながら」に関わってくると幾分面白さが分かるような気がした。しかしながら、福祉に関連するところ、医療に関連するところ、「夜と霧」……、そういうところが難しい。難しいなあと思いながら、何度か繰り返し読むと解ってくる。 つまり、一つには、筆者の使う言い換えが心に入ってこないのだろう。この部分は前述のあの部分を言い換えたところだとか、この部分は前述の部分の比喩だとか、その表現が心に落ちてくるまでに時間がかかるのだということが分かった。 もう一つは、「『待つ』ということ」に対して多角的に切り込んでくるのだが、その多角的に切り込んだ切片をさらに多角的に切り込むので、ついていくのに疲れている自分に気が付いた。 ほどなく自分自身の生活の中に医療とか福祉とか介護とか、そういう実体験が食い込んでくるのだろう。そうしたときに読み返したなら、今、心に落ちて心に落ちてこない部分もすとんと落ちるのかもしれない。 再読の挑戦を思いながら、今回はひとまず読み終えた。続きを読む
投稿日:2022.09.12
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