【感想】この胸に深々と突き刺さる矢を抜け 上

白石一文 / 講談社文庫
(55件のレビュー)

総合評価:

平均 3.5
10
12
20
3
2
  • カワバタさんを通した思想的ストーリー

    今までに読んだことのない系統の内容でした。

    全体的には胃ガンを患ったカワバタさんのストーリーになっていながら、
    病気や子どもについて深く語る哲学的な箇所や
    雑誌の編集長という立場からの政治 、経済的な思想が盛り込まれ、
    普段手に取らないジャンルの本を自然と読み上げた感じになりました。

    ストーリーも面白い。
    個人的には興味深かったですが、作者の哲学や思想が盛りだくさんで、少し削ってストーリーを楽しみたいと思われる読者もいるのではないかと思いました。
    続きを読む

    投稿日:2014.08.26

ブクログレビュー

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  • ぱんだ

    ぱんだ

    著者の頭の中にもやもやしていることを主人公に喋らせているだけの作品。長いだけで焦点が定まってないし、十分思考されたようにも思えなかった。率直に言って、垂れ流しを読まされたという印象。
    読み始めた以上、下巻まで読み切りたい気持ちはあるけど、次苦痛すぎ。続きを読む

    投稿日:2023.06.06

  • はる

    はる

    うーん、自己中心的で理屈っぽい感じの男の人が主人公です。
    主人公をあまり好きになれないので胃癌だと言われてもなんかいまいち同情もできず…。
    あと別の本でも超能力的なものでてきて醒めた覚えがあるのですが、今回は死んだ人の声が聞こえたりするのがちょっと…。続きを読む

    投稿日:2023.05.18

  • しし

    しし

    男性の感傷的なナルシシズムを、経済論理や哲学を持ち出して武装して述べたててる気がしてならない。
    仕事ができて、女がいて、心に深い傷があり、ガン、そんな自分ちゃん物語。
    性描写も気持ち悪いし、意味のないカタカナ名前もわかりづらいし、正直下巻を読むかどうか迷うところ。続きを読む

    投稿日:2023.05.02

  • coco

    coco

    多くの人脈と駆け引きに長け、功を成してきた雑誌編集長を軸に、排出権取引絡みの政治スキャンダルの記事出稿をめぐって、上層部の圧力や人事、社内の不祥事などさまざまな要因がうごめいている上巻。

    2009年の作品だから、政治状況や格差に対する認識など、もちろん「振り返る」感じにはなるけれど、一向に改善されてはいない、むしろ悪化している現状を見れば、著者が引用したり批評したりしている文章は、いまだ大いに考えさせられるものがある。

    職場や人間関係の描き方という意味ではかなりマッチョな作品だが、メディアは個人的に知らない業界ではないから、むしろ真実味があり、消極的な意味でため息が出る。
    続きを読む

    投稿日:2022.12.18

  • mattopernatto

    mattopernatto

    週刊誌の編集長である特権を利用して自分本意な性行為をするところから始まり、下巻は全てを捨てて癌に侵された体を引きずりながら北海道にたどり着いて、DVから救ってあげた女の買った家に住むことにする・・・という話である。自分も含めて、周りの人間はそれぞれの理想や正義感であふれているが、結局、世界は変わらないんだから、世の中の不条理も不正義も、どうでもいいじゃないか。オレは今を生きるんだ。

    ・・・という話だと思うのだが、この作品で作者は山本周五郎賞を受賞したとのことで、たぶん文学界では随分評価されている作品なんだろうなと思う。
    白石さんはの作品では、いつも登場人物(大抵男が多いが)はいろんなセックスをしていたり、そんなセックスの話が出ていたりで、とにかく登場人物にセックスさせるのが好きなんだなといつも思う。

    まあ、とりあえず主人公の編集長の男は優秀で頭もよくてお金もあってスマートな素敵な人なんだろうが、なんというか、人間として嫌な奴である。なので、上巻下巻の2冊を読み終わるまで結構時間がかかった。嫌なやつでも、小説の場合は読んでいて面白いということはあるんだろうけれど、どうもこの作品は、いまいちその魅力もなくて、読んだ後のため息さえも出なかった。
    ただひとつ、じーんときたのは、主人公が逮捕に関わった殺人犯のYの恋人への手紙のところだろうか。人間らしさが唯一感じられたところだったからか、ちょっと泣けた。
    続きを読む

    投稿日:2022.08.04

  • kaonio

    kaonio

    「この胸に深々と突き刺さる矢を抜け(上)(下)」(白石一文)[電子書籍版]を読んだ。なんだか読んでる間中胸が締め付けられでるみたいで息苦しかったんだけど、拒絶反応かな。以前「四日間の奇跡」(浅倉卓弥)を読んだ時もこんなだった。それ以来浅倉さんを読んでない。白石さんはどうしようか。続きを読む

    投稿日:2021.03.23

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