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万城目学 / 角川文庫 (391件のレビュー)
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総合評価:
moga
15
乳歯がぬけて・・・そして大人になっていく?
猫のマドレーヌ夫人と小学1年生かのこちゃんの1シーズン。 しかしこの二人?のペアの話が中心ではなく、少女にとっての初めての「フンケーの友」のお話と、猫にとっての「想いもよらぬ老犬と愛」のお話。それ…を万城目様の魔法をかけると・・・・ちょっと切ないけど、素敵で未来を感じる物語になります。 お勧めです。 続きを読む
投稿日:2016.07.23
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スカイフィッシュ
8
さすがの直木賞候補作。暖かいだけでない、喪失と成長の物語。
私は本当に万城目作品が好きだとわかりました。この本は比較的短く数時間で読み切れますが、その中にこれだけ贅沢で不思議な物語を入れ込んでくるのは万城目さん、すごいです。人の言葉を理解するネコと一緒に暮らす…女の子。2人をとりまく家族と犬とそれぞれの友達。登場人物(動物)はこれだけで、かつ強烈な事件が起こるわけではありません。が、2人の日常がすごく不思議な視点で新鮮に描かれています。万城目さんによって不思議ワールドに自然に引き込まれていく感覚が、本当にクセになります。女の子の成長にゆっくりとつきあい、避けられない別れや喪失に読み手として一緒に向き合うことで、普段は意識しない自分の心の隠れた部分が味わえます。暖かくも切ない名作でした。続きを読む
投稿日:2015.10.19
rams
5
かのこちゃんの魅力全開です
猫も犬も大人も子供もそれぞれがみな自分らしく生きる それが一番と気付かせてくれた物語です かのこちゃんとすずちゃんの真っ直ぐな子供らしさも良いし マドレーヌの猫らしい自由さも良い 子供にもぜひ読んでも…らいたいと思っています ほほー、お父さん鹿と話せますか…続きを読む
投稿日:2013.09.29
トロンボーン吹き
伝わる、伝えたい、と思うこと
タイトルから子供向きと思った人もいるのではないだろうか。児童小説ではない。もちろん、小さな読者にもそれなりに読めると思う。猫好きでなくてもいい、一読をおすすめする。名前の由来、どうして夫人なのか、どう…してそういう行動に出たか、最初は「ん?」と思っても答えは遠からずわかってくる。巧い。途中から、そうか、急がなくていいんだ、とかわってから一気に読んでしまった。大切なヒトのため、がぐっとくる。続きを読む
投稿日:2013.10.13
レビューネーム未設定
ひなたぼっこしているような気分
万城目学さんの本は何冊か読んでいて、安心感はあったのですが、これは本当にのーんびりとした趣の一冊でした。 まるで縁側でひなたぼっこしているような気分になれます。
投稿日:2013.10.31
amicake
3
ぜったいに読んで~とかそういうものではなくて”間”ができた時にどうぞ。
主な登場人(動)物 ・マドレーヌ夫人(猫) ・その夫(犬) ・かのこちゃん(人間の女の子) 分・秒刻みではない時間の流れとそれに伴う登場人物の気持ちや環境の変化が書かれています。 児童書・大人向けの…童話 どちらにもカテゴリーづけできそうな内容です。 わたしは読んでいる間、シンプル且つのどかであたたかな絵が頭の中でかってに展開されていったので、 絵本を読んでいるような気持ちになりました。 ラストは余韻を残すためかはっきりとは書かれていません。続きを読む
投稿日:2014.02.19
"powered by"
もと
万城目作品の中で、1番のお気に入り。 指しゃぶりが外れないかのこちゃん。どこか気品漂う猫のマドレーヌ夫人。マドレーヌ夫人を想う優しい犬の夫、玄三郎。鼻ちょうちょを飛ばす仲良しのすずちゃん。どの登場人…物を見ても何故か温かく心がホッとする。 柔らかな日常に起こる驚きの出来事は、さすがの万城目ワールド。しかし決して派手ではなく、優しさに満ちた日常の中の出来事として溶け込み、物語がより一層風通しの良いものになっていると感じた。 続きを読む
投稿日:2024.03.17
葉月レモン
このレビューはネタバレを含みます
かのこちゃんかわいい!! とても純粋で、真っ直ぐでとても愛くるしい マドレーヌ夫人、あなたに会いたい!! とても気高くて、美しい心を持ったあなたが とても好きです マドレーヌ夫人はふらっとかのこちゃんの家の飼い猫になった。そこで出会った夫で犬の玄三郎と愉快なかのこちゃん一家と生活することに… はじめはかのこちゃんの、知恵が拓かれた瞬間を描いた物語。親指をしゃぶる癖が抜けなかったかのこちゃんだが、ふとしたときにマドレーヌに親指を舐められ、その信じられないくらい臭い匂いを嗅いでしまったことから親指しゃぶりを脱することに成功する(笑) あとすずちゃんとの出会いも素敵だったなぁ。 次に描かれたのはマドレーヌ夫人が「猫股」になって、かのこちゃんに助言したり、玄三郎のためにお肉を入手したり、空き地を救うと思いきや、それが夢だったという物語。でも夢でありながらその勇気はちゃんと伝わっていて、心が温かくなった。 次に描かれたのはかのこちゃんとすずちゃんの別れの物語。2人が夏祭りで過ごす楽しい時間や、別れの瞬間はとても儚くキレイだった。 最後はかのこちゃんとマドレーヌ夫人の別れの物語。玄三郎をがんで亡くし、かのこちゃんは夫を亡くしたマドレーヌ夫人に家に縛られなくてもいいんだよと首輪をとって解放してあげることに…最後2人は離れ離れになったが、かのこちゃんがいつかマドレーヌ夫人とまた出会えたら嬉しいな。 本作を通して、 無垢な心や初心を改めて教えてもらえた。 万城目さんはいつも私に かけがえのない想いを伝えてくれる。 これからも万城目作品から目が離せない!!
投稿日:2024.03.13
Forever Galaxy
最初読み始めたとき、何気ない日常を書いているほのぼのとした作品だと思っていた。しかし、かのこちゃん、マドレーヌ夫人を中心に展開されていく日常はとても柔らかい印象を与えつつ、いつかは訪れる別れの悲しみも…表現している。また、作者の最後の比喩的メッセージがたまらなく良かった。続きを読む
投稿日:2024.03.09
雪だるま❄️
万城目さんらしいファンタジー色は出しつつ、また新しい物語を読ませてくれた。 最初の「知恵がひらかれた」というので引き込まれた。 あまりに現実と離れていて冷めてしまう、みたいなことがないのが万城目さんの…小説。 かのこちゃんの可愛らしさや、マドレーヌと玄三郎夫婦が醸し出す空気が魅力的で、別れの話には切なさと透明感があって、総じてやっぱり面白かった。続きを読む
投稿日:2024.02.25
たゆ
なんて可愛らしいお話なんだろう。 指しゃぶりを止められなかったかのこちゃんが、難しい言葉に興味を持ったり、お友達との事で悩んだり、お別れも経験して、心も体もぐんぐん成長していって、最後猫のマドレーヌ…夫人にした心遣いが優しくって泣けちゃう。 クスッと笑えるポイントも散りばめられていて、短いお話だけど、大満足だった。 中でもマドレーヌ夫人がお肉屋さんで、お肉の量を聞かれて「だから、これくらいッ」と言って拳を突き出す場面がお気に入り。続きを読む
投稿日:2024.02.22
sachiiro
突然「知恵が啓かれた」小学一年生のかのこちゃん。 全ての関係性が良い! かのこちゃんとすずちゃん、マドレーヌ夫人とキャンディーやミケランジェロや和三盆といったネコ仲間、マドレーヌとかのこちゃん、マドレ…ーヌと犬の玄三郎。 猫股あり、笑いあり、感動ありの心温まる作品。 かのこちゃんとすずちゃんがずっと「刎頚の友 ふんけいのとも)でありますように。 マドレーヌもまた現れてくれますように。続きを読む
投稿日:2024.02.19
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