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清水玲子 / LaLa (26件のレビュー)
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総合評価:
崩紫サロメ
3
人魚姫と原発事故
怖い話を読んだ後に思う。ああ、これはお話なのだ、現実は大丈夫、と。 が、この話は逆である。ああ、よかった。だが気付く。いや、現実では大丈夫じゃない、と。そしてぞっとする。 ふしぎな、「人魚」達の物語…。 ぼく達の故郷― ぼくが生まれた時あの星はまだ14世紀後半だった あふれかえる美しい自然に色をそえる着飾った人達。 あの生命にみちあふれた星は今 現在どんなにか美しくなっていることだろう この幻想を、かくも美しく残酷に裏切ってくれるのだ。 単に人魚達の期待が裏切られるのではない。 最終巻を読み終えたとき、冒頭に書いたような衝撃に襲われる。 そう、チェルノブイリ原発事故。 現実と虚構をこのように交錯させることができるのか、と愕然とした。 が、環境もののお説教臭さや、反原発論の陥るある種の政治性とは無縁の物語である。 「環境論」などを語るまでもなく、人魚達あまりに切実に生きている。 「地球に帰り、地球で子孫を産む」かくもシンプルな理由。 「命をつなぐこと」それがいかに奇跡的なことか。 表紙の同じ顔の子供達。 この三つ子のきょうだいは、まだ「稚魚」である。 この中の誰か一人だけが「女」となり、卵を産むことができる。 残りの二人は・・・。 きょうだいの葛藤、生命論、環境問題、愛するということ・・・ 奇妙な世界観の中につめこまれた普遍的な問題。 それを違和感なくつなぐのが、やはり清水玲子の画力と言えるだろう。 紙の本で読んだが、つやっとした液晶で再読したときの感動は、また新鮮。続きを読む
投稿日:2014.09.19
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ひぃちゃん
絵が綺麗。 ベンジャミンの美しさ (そして最後のセツの美しさ) それだけで(略) ただ、ショナの面食い要素がかなり引っかかっていて、 それさえなければ、満点だったような。 アートを引き立たせるためな…のだろうけど 少し・・・なぁと。 ギルの、ベンジャミンへの憎しみが唐突で(割と) 深すぎるので そこもまた戸惑ったというか。 でも総合的には素晴らしかった。 ギルの生まれ変わりのお話も読みたいなー続きを読む
投稿日:2018.05.18
つばめ
久々に再読。やっぱり清水作品は色っぽい。本当に恋をしている人の色気を描かせたら右に出る者はいないですね。長野まゆみ作品がマンガ化されることがあったら、清水さんに描いてもらいたいものです。
投稿日:2013.02.10
blue-wagtail
マンガだからこそ描ける、ビジュアルで訴えかけてくるものが見事。 少女マンガでしょ、と思ってナメてると痛い目にあう。
投稿日:2011.07.10
百々子
このレビューはネタバレを含みます
読みたくて読みたくて我慢できなくて amazonで大人買いしてしまったもの。 絵は綺麗だし、 ストーリー展開にも一言では言い表せない感動がある。 ラストシーンに、読後は暫く呆然としてしまったり。
投稿日:2011.06.26
くろ
人魚姫と人間の王子のあいだに生まれたジミー、セツ、ティルトの三姉妹と人間たちとの関わりが地球の運命を左右していく物語。美の極致といった感じのベンジャミンと正反対の容姿をもつリタが、最後に重要な役回りを…するのが皮肉というか、圧巻でした。しかし、ラストのセツは綺麗だったなあ。ベンジャミンより好きだって人も多そう。ティルトがジミーを許せないのは、わたしにはよく理解できた。続きを読む
投稿日:2011.05.26
TEAMALOW
一気読み。 序盤でチェルノブイリが出てきた時は今後の展開予想にドキドキしたが、 まさかそれをあんな最後まで引っ張る話になるとは…。 清水さんの話って起承転結の『承転』あたりがずば抜けて面白い気がする…。 人魚姫の話をうまくモチーフにしてるなぁと思ったのですが、 アートがベンジャミンの王子さまだった理由がわからず。 あと魔女はなんだったんだ? 後半はほとんどメインキャラ以外の人魚が出てこなかったのも残念。続きを読む
投稿日:2011.04.22
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