【感想】安倍晋三 回顧録

安倍晋三, 橋本五郎, 尾山宏, 北村滋 / 中央公論新社
(68件のレビュー)

総合評価:

平均 4.3
33
21
8
3
0

ブクログレビュー

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  • kojirok1222

    kojirok1222

    2次にわたる安倍政権7年9ヶ月間の内政、外交、国会論戦について、その時々で安倍元首相がどう考え、決断したかが、意外なほど率直に語られている。

    聞き手も、タブーを設けることなく、答えにくい事柄についても適切に問うている。

    本文だけで約400ページだが、内容に惹かれ、ほぼ一気読みだった。

    本人の逝去(暗殺)後間もないこのタイミングで、網羅的な回顧録が出版されたのはほとんど奇跡といえる。
    が、この本では語り切れなかった様々なことが、この十倍はあったに違いない。

    毀誉褒貶はあるとしても、約8年間激動の状勢の中で自ら国の舵取りをした人物の知見は、今後の国の運営に大いに役立つはずだった。
    我が国の貴重な財産ともいえる存在を、あのような殆ど逆恨みのような凶行で失ったことは、本当に残念だ。

    氏の官僚、特に財務省、厚労省、外務省(、法務省)に対する目線は厳しいが、その後の各省の仕振りを考えれば仕方ないだろう。

    それほど氏に傾倒していたわけではないが、巻末の弔辞、特に菅氏のものには涙を禁じ得なかった。

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    投稿日:2024.03.27

  • たけ

    たけ

    安倍晋三さんは、とても不思議な人だった。

    鳴り物入りで首相の座に着いたと思ったら難病のため一旦辞任。
    復活して華々しくアベノミクスで経済再生して、トランプとゴルフして、プーチンとも仲良くして憲政史上最長政権となったと思ったら、モリカケサクラでやらかして、コロナでは迷走して、難病が再発して辞任…

    そして、2022年7月8日、選挙演説中にまさかの凶弾に倒れ…

    回顧録を読むことで安倍首相とはどういうことだったのか、自分の中で整理したいと思って図書館に予約。
    ようやく読めました。

    この本一言でいうと面白かった。
    当然盛っている部分はあるんだろうけど、まっ、「歴史は解釈」ですから。

    特に外交の部分。
    結果論なのかもしれないけど、トランプとのやりとりの部分は特にゾクッとするほどだ。
    もし、今度の大統領戦でトランプが再選されたら、その時の日本の首相は安倍さんと同じように立ち回れるのかな?

    タカ派だけどリアリスト。
    あと、敗者復活の人で意外と努力の人だったんだな、と発見。

    鋳造品ではなく鍛造品の首相。
    改めてお疲れ様でした、と言いたくなった。

    巻末に野田佳彦元首相の追悼演説が掲載されていて、最初から最後までしっかり読んだり聞いたりしたのは初めてだったけど、これがまた素晴らしい。

    自由な言論は守り抜かなければならない。

    ♫You’ve Got a Friend/Carole King(1971)
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    投稿日:2024.03.10

  • ぐぐぅ

    ぐぐぅ

    コロナになり病気が再発して首相を退任した後、本書の著者らによるインタビューを受けて在任中を振り返った内容を、死後に回顧録としてまとめた1冊。インタビューに答えている形式なので、普段の安倍元首相がざっくばらんに軽く話している雰囲気が感じられた。
    よく言われていたように、味方と敵に分けて自分の意見に反対する考えには耳を貸さないような態度なんかも、別に隠さずに話している。ある意味とても素直で正直な人柄を感じたし、同じ方向を見て何かを一緒にするときに担ぐのにベストな人だと思った。
    財務省との戦いだとか、自分のやりたいことははっきりさせつつ、戦略的に選挙なども乗り越えて長期政権を維持し、人も惹きつけたと言う意味では、戦後日本の転換点を担った偉大な首相だったということでしょう。ここからが終わりの始まりでなければ良いのですが。ご冥福を祈ります。
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    投稿日:2024.03.07

  • beiraine

    beiraine

    思ったより面白かったと言うのが正直な感想。
    登場人物がトランプさんをはじめ超VIPばかりだから面白くないわけないか。
    安倍さんの場合、どうしても光と影があっていろんな意味で賛否両論分かれるけど歴史に残る政治家と言う事実は否定しようがないな。続きを読む

    投稿日:2024.02.18

  • TAKI

    TAKI

    インタビュー形式なんで仕方ないかもですが、内容が薄っぺらいですね。ロシア外交なんかはもっと反省してるかと思ったが特にないのはびっくりでした。

    投稿日:2024.02.17

  • 星野 邦夫

    星野 邦夫

    安倍晋三さんに対し、好き嫌いや支持不支持に捉われず、フラットな目線で読んだ。総理の決断というものは非常に重く、国の将来を背負った決断を日々行わなくてはいけないのはストレスの極致で、並の耐性ではできないのがよく解る。ただし書中では失敗談がほとんどなく、自画自賛とも言える肯定的な内容ばかりで読み手としては不公平さも感じた。もっと人間臭いところを感じたかったのは少々残念な点ではあるが、それを差し引いても政治家として重大な局面での振る舞いや言動に関して読み応えのある一冊だった。続きを読む

    投稿日:2024.02.14

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