【感想】最期の日本史

本郷和人 / 扶桑社BOOKS新書
(4件のレビュー)

総合評価:

平均 4.3
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ブクログレビュー

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  • 札幌のとある書店の書店員

    札幌のとある書店の書店員

    "死"という側面から書かれていることが、なかなか新鮮だった。
    本郷さんはすごい勢いで新書を出版されているが(読むのが追い付かない・・・)、とにかく歴史は面白い、考える学問であるということを広めたいということに基づいてやられているので、歴史が苦手な人にぜひ読んで欲しいと思う。続きを読む

    投稿日:2023.06.14

  • MIKI

    MIKI

    日本人の死生観がどのように変わっていったのかがよくわかります。
    とくに、切腹がいつからおこなわれていたのかについては、目から鱗でした。
    時代劇を見ているだけでは勘違いしたまま過ごしていくことになったと思います。
    妖怪といわれるものが、史料にはほとんど記述がなく、水木しげるの創作だろうといわれているというのも、なるほどと思う反面寂しい。
    続きを読む

    投稿日:2023.02.16

  • tagutti

    tagutti

    <目次>
    第1章  首・頸・クビ
    第2章  切腹
    第3章  不浄と病魔
    第4章  怨霊
    第5章  葬送
    第6章  臨終

    <内容>
    面白い視点の本ではあるが、内容が浅いかな?それぞれのエピソードをもうちょっと深掘りしてほしかった。本郷氏が何でこんなに本を出しているのかが知りたい。多額の借金があるとか…続きを読む

    投稿日:2023.01.17

  • いこ

    いこ

    このレビューはネタバレを含みます

    帯にあった「なぜ日本には独特の『死に方』が生まれたのか?」という一文に惹かれて。
    言われてみれば、切腹という作法は日本独自である。
    諸外国では死の苦しみを少しでも長引かせないためにギロチンが発明される一方、日本ではすぐには死ねない切腹が生まれた。
    その切腹がいつ頃から行われ、どういう価値観でもって発展(と言っていいのか)したのか、その解説を読むだけでも興味深かった。
    重くなりがちな内容だが、ですます口調の柔らかい文体で書かれているので読みやすかったのもいい。

    武士が己の手柄としていた「首」について、他にも「疫病」「怨霊」「葬送」「臨終」など「最期」に関わることを歴史的な視野から見つめた一冊。
    特に印象深かったのは。

    ・昔は頭を見せるのが恥ずかしいという文化があった?股間を出しても烏帽子は脱がずなことも。
    ・日本にペストが蔓延しなかったのは、ペストが入り込む外交がなかったから=鎖国は成立していた(最近は鎖国はなかったという説も根強い)
    ・昔は夫婦別姓だったため、お墓もそれぞれ別個だった。それが夫婦同姓になりお墓も一緒になった(お墓も一緒になったから夫婦同姓になったのか、その逆だったのかの議論はさておき)

    あと、個人的不勉強で恐縮だが、天皇は今でも土葬だったことに非常に驚いた。
    上皇陛下は様々な理由から火葬を望んでいらっしゃるとのことだが。

    ともかく、親しみやすい文章かつ興味深い内容、驚かされることも多く、読んでいて波長の合う一冊だった。
    勉強になったし、内容が内容なのに(不謹慎ながら)楽しい読書となった。
    他の著作もこのような文体なら読んでみたいと思えた。

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    投稿日:2023.01.14

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