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天野純希 / 時代小説文庫 (9件のレビュー)
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fishbowl
九州の島津家久を主人公とした歴史小説。九州を舞台にした戦国時代の物語は初めて読みました。軍略の神と称された主人公が、巧妙な策略で大軍を破るシーンは興奮しました。若い歴史小説作家の他の作品にも期待です!
投稿日:2022.03.13
wisteria0609
人は、認められたい生き物。 島津四兄弟の末っ子、家久の小説。自分だけが妾腹(しかも、父の胤ですらないかもしれない)と悩む。兄弟として、一族として認められたい一心で、軍略の才を発揮していく。 自分が…求めるところと、自分ができることは、必ずしも一致しない。いや、むしろ一致することの方が、少ないのかもかもしれない。 生きていくというのは、本当にしんどい。続きを読む
投稿日:2018.07.14
hanaken1219
北方謙三の激アツな文章に慣らされてしまっているので、これだけ静かな筆致でこれだけ熱く表現できる作者の才能を感じます。 他のも読んでみたい。
投稿日:2017.10.02
yan
島津四兄弟の末弟・家久が主人公。 4人兄弟の中でたった一人だけ母親が違う、そして実は父親は貴久ではないのでは?などという噂まであった家久。 家久自身、戦でしか居場所がない。と思い続け、兄たちや周囲の人…に認めて貰いたい一心で「軍神」といわれる立場まで登りつめる。 本当に求めたものって? 居場所は戦場ではなかった。 最後に気付いたけれどそれを掴み取る事が出来なかった家久。 戦いのシーンと家久の内面との差が悲しい。 長兄・義久は弟たちに劣等感を持ちつつ当主として、兄として毅然と立とうとしている。 次兄・義弘は初め家久に対抗心を持っていた。 三兄・歳久はなんだかんだと家久の面倒を見ている。 この本の中では1番家久を「弟」として見てたのは歳久だと思う。 最後は本当に切ない。続きを読む
投稿日:2016.07.04
kirisutoinochi
読み出してすぐ面白いと感じた。そのような書評をよく見るが、実際に読むとそうでも無くかなり我慢をする小説は多い。人にもよるのかと思うが、確かにこれはすぐ引き込まれる。技量かプロットか、とにかく今まだ50…ページほどでもう完全に引き込まれていることに気がついた。 前回何だったかの小説は、100ページまで我慢して200ページで腹が立った。広告宣伝に騙され、読みながらも自分の感覚を犠牲にして時間を無駄にした。そのことを思い出して積ん読を恐れない為に記入する。 読了。しばらく積ん読にした。理由は不明。面白いのに勢いが削がれると積ん読になるのかも。 良い小説は自分の内面との対話であることを思い出して読了。良い小説であった。続きを読む
投稿日:2016.06.29
umisuzume0303
父親から勧められ読む。天野さんの小説は初めて手に取った。ライトテイストな部分もありながら、味わい深い戦国時代の雰囲気を十分に感じられる。司馬さんなどの大御所はこうは描かなかったのではないか、というよう…な解釈に感じた。 そもそも歴史背景として戦国末期の島津が4兄弟ということもしらなかった。島津奔る、や、関ケ原で出てくる以前の九州を切り取っていく時代を知れたのは面白かった。とはいえ、上記二小説で目にしていた「義家」は、本小説では最後まで「義珍(よしたか)」のままだったが。できれば、家久亡き後の島津家も天野さんの筆で読ませてもらいたかった。続きを読む
投稿日:2016.04.04
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